« 見出しに見る「勘違い」(その548) | トップページ | 見出しに見る「勘違い」(その549) »

2020年1月 2日 (木)

ゴーン被告逃亡,裁判所は彼の財力を見くびったか?

保釈金 15億円は,幾多の不法手段をも用いて築いた彼の財力にとっては どうってことはない はした金で,彼に対しては少なくとも 保釈金を150億円とすべきだったようで,彼の財力を見くびった裁判所の失態と言うべきかも知れません。もし,公判が行われることがあれば この財力がどのようにして築かれたかを,判事は見逃すことはないでしょう。

The Guardian’ が Dec.31, 2019付けで この逃亡を伝えていました。

見出しは “Carlos Ghosn, ousted Nissan boss, says he has fled 'Japanese injustice'” (日産のボスを追放されたカルロス・ゴーン,「日本の不正」から逃げたと語る

下記,拙訳・転載します。

************************************

弁護士は,日本を離れることを禁止されていた彼が,パスポートなしでどうやって逃亡したのかを疑問視している

日本は,元ルノー・日産のカルロス・ゴーン会長が,金銭的不正(financial misconduct)の容疑の裁判に先立って保釈(court-imposed bail) を逃れ,レバノンに入り,「不正から逃れた」と言っている件を緊急に調査している。

ゴーンは火曜日の朝,声明を発表し,「有罪と仮定された不正な日本の司法制度により 人質にされることはもうない」と述べた。

「正義(justice)から逃れたわけではない。不正(injustice)と政治的迫害(political persecution)から逃れたのだ。」とゴーンは声明で述べ,「最終的にはメディアと自由にコミュニケーションを取れることになり,その来週の開始を楽しみにしている」と付け加えた。

保釈条件(bai conditions)の一部としてパスポートを放棄し,日本を離れることを禁じられたゴーンがどのように逃げたかは明らかではない。

ゴーンの日本の弁護士の1人は,火曜日に記者団に,彼の法務チームは3冊すべてのパスポートを保持しており,日本を逃れるためにそれらを使用することはできなかったと語った。

元自動車会社幹部はフランスとレバノンの市民権を持ち,ブラジルで生まれた。

弘中惇一郎は,先週からゴーンと話をしておらず,クライアントがレバノンに到着したことに「驚いた」と述べ,彼のクライアントの行動は「許されない」(inexcusable)と語った。

ゴーンはプライベート機でトルコからベイルートに到着した,とレバノンの新聞 アル・ジョモリア(Al Joumhouriaは伝え,彼は今後数日間内で記者会見を開くと予想されていると付け加えた。

「ゴーンはベイルートに到着したが,彼がどのようにして日本から逃げたかは不明である」とフランス通信社 AFPAgence France-Presse)は,レバノンの治安当局者が語ったと述べた。
日本の公共放送局NHKは,日本の出入国管理当局がカルロス・ゴーンが出国した記録がなく、当局が別の名前を使用して去ったかどうかを検討していると 匿名の情報源を引用した。

日本とレバノンの間に引き渡し条約(extradition agreement) はない。

安倍晋三の与党自民党の議員である佐藤正久は,「それは『出国』ではなく,違法な出国(illegal departure)であり,脱出(escape)あので,それ自体が犯罪だ」と述べた。
「匿名の国(unnamed country)による支援はあったのだろうか? また,日本の出国システムが違法な出国を簡単に許したことも深刻な問題である。」

東京検察のオフィスはゴーンについて連絡があったが,日産のスポークスマンはコメントを拒否した。東京のレバノン大使館のスポークスウーマンは,「情報を受け取っていない」と述べた。

フランス政府の副大臣であるアグネス・パニエ=ルナチャー(Agnes Pannier-Runacher)は,ゴーンのレバノンへの飛行(flight)に「非常に驚いた」と述べた。
彼女はフランス・インターラジオに,誰も法を超える存在ではなく,ゴーンはフランス領事のサポートを得ることができると語った。

20年前に日産を倒産の危機から救い,ルノーとの同盟を成功させたゴーン 65歳は,プライベートジェットで日本に到着した直後に201811月に逮捕されました。
彼は収入を隠し,中東のディーラーへの支払いを通じて自身の財を増やしたなど,4つの罪に問われている。

彼は一貫して容疑を否定し,4月末に2回目の保釈請求で釈放される前に120日以上拘留された。
彼の待遇は国際的な批判を呼び,検察官が彼を「非人道的な」待遇にさらしたと主張した。
日本の司法制度は,ゴーンが拘留中に容疑者を長期間拘留することを認める条項に対して国内外で批判されてきた。

彼が保釈を許可される前に彼の拘留を正当化するために使用された理由の1つは,彼に逃亡リスクがあると見なされたことだった。
ゴーンは保釈条件により,パスポートを放棄し,4月に始まる予定の裁判の準備のために東京の裁判所指定の家に留まる必要があった。
彼は,レバノン生まれの妻キャロル・ナハスと特別な許可なしに会うことを禁じられ,インターネットへのアクセスが制限されていた。

ゴーンは,4月のビデオメッセージで,「裏切った」日産の幹部によって「強欲な人物と独裁者の人物」として不当に描かれていたと述べた。

彼は,自身が役員会クーデター(boardroom coup)の犠牲者であり,日産とルノーの間のより緊密な同盟を脱線させようとして彼を標的にしたと元同僚を非難した。

(転載了)
***********************************

「楽器ケース」に潜んで 家を出て,関西空港からプライベート機で出国したとの情報もあるようで,真実の解明が待たれます。
出国審査は必要であり,パスポートが偽名のものであったとしても,その特徴的で誰でもが知っている,子供でも知っている容貌は変えようがないと思うのですが,管理官(審査官?)が何故 見逃したのか不思議です。

何れにせよ 公判に出廷させることが必要で,レバノンとの交渉は難航しそうなので,かくなる上は,保釈金 15億円を懸賞金(着手金と成功報酬のバランスは当局(?)に任せる)として ‘Bounty Hunter’ を数人雇って,何年かかっても “Dead or Alive” ではなく “alive” で捕獲させ,日本に連れ戻すしか方法はなさそうです。期待しています。
ヤミのルートで逃亡した容疑者を真っ当な外交交渉で戻す必要はなく,あらゆる手段を用いて 日本の司法が守られることを願います。

それにしても 国内外の批判に負けたのかどうか,ゴーンを保釈したのは,彼の本性・遣り口を甘く見た裁判所のミスだったと言うべきでしょう。

|

« 見出しに見る「勘違い」(その548) | トップページ | 見出しに見る「勘違い」(その549) »

ニュース」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



« 見出しに見る「勘違い」(その548) | トップページ | 見出しに見る「勘違い」(その549) »