旧国鉄・宮原線の鉄道橋は竹筋橋だった。
2月5日 TV 「何だコレ!?ミステリー」 ‘鉄道マニア 六角精児の廃線調査’ は 九州 旧国鉄の宮原線(みやのはるせん)が対象でした。
宮原線は 大分県玖珠郡九重町の「恵良駅」から熊本県阿蘇郡小国町の「肥後小国駅」まで 6駅,26.6kmを 1937年(昭和12年)から廃線になった1984年(昭和57年)まで営業していました。
廃線から35年,線路跡も駅跡も草木に覆われ 既に見つけにくい状態になっていました。
そして この廃線跡の遺構として 特筆すべきは国の登録有形文化財に登録されている 7本の「鉄筋コンクリート」ならぬ 「竹筋コンクリート」の鉄道橋です。
軍備増強による鉄不足から鉄筋の代わりに竹筋が使われたコンクリート橋とのことです。但し,非破壊検査やコンクリートコア調査では竹筋は確認されていませんが,一部の橋梁から採取したコア中に竹片が所在することが目視確認されているそうです。
番組ではこのうち 「幸野川橋梁」が紹介されました。









この時代に作られた鉄道橋は 鉄不足のため,所謂 鉄橋が少なく,コンクリート橋が多いことは分りますが,鉄筋ではなく竹筋があったことは考えたこともありません。(昭和12年の営業開始と昭和14年の建造が合わない。)
木筋は おそらくテスト結果,強度不足で不採用だったのでしょう。
コンクリートは圧縮力に対しては強いのですが 引っ張り力(曲げモーメントによる引っ張りを含む)に対しては弱い材料で,それを補うために 鉄筋を入れます。竹に,鉄(鉄鋼)に代わる強度があるとは思えませんが,このようなアーチ橋の場合,静的荷重(列車重量含む)により発生する力は ほぼ圧縮のみ,動的には風,地震等による横方向荷重で脚には曲げが発生しますが,曲げによる引っ張り力は静的(自重)圧縮力で相殺され合力としては引っ張り力は生じず,もしくは微小のため強度に問題ないのかも知れません。
橋長:116m,6連アーチ(両端 径間長 10m×2,中央 径間長 20m×4),高さ:25m。
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