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2020年2月20日 (木)

G7 で最も経済的不平等がある米国の6つの事実

Pew Research Center’の ‘FACTANK’  Feb. 7,2020付けで “6 facts about economic inequality in the U.S.” (合衆国における経済的不平等に関する六つの事実)のタイトルの報告がありました。

拙訳し,転載します。

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米国の経済不平等の高まりは,民主党の大統領指名競争の中心的な問題となっており,それに対処するのに役立つ政策介入に関する議論は,2020年の総選挙でも引き続き最前線にとどまると思える。

これらの議論が続く中で,時間の経過とともに経済的不平等がどのように変化し,米国が世界的に(globally)どのように比較されるかについての いくつかの基本的な事実を示す。

1. 過去50年間で,米国の上位収入 20%の世帯が,国の総収入の大きな割合を着実に占めるようになった。
2018年,国勢調査局(Census Bureau)のデータによると,所得の上位5分の1の世帯(その年の収入が130,001ドル以上)が,米国の全収入の52%を占め,下位5分の4の合計収入を超えている。

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1968年には,上位 20%の世帯の収入が国の全収入の 43%を占め,下位 80%の世帯の全収入が56%を占めていた。
2018年に少なくとも 248,729ドルの収入がある上位 5%の世帯が,米国の全収入に占める割合は,1968年の16%から23%に上昇した。

002_20200208183901 2. 経済協力開発機構(OECD)のデータによると,米国の所得格差は G7諸国の中で最も大きい。
OECDは 国ごとの所得の不平等を比較するために,0(完全な平等)から1(完全な不平等)までの範囲で一般的に使用されるジニ係数Gini Coefficient)を使用している。
2017年,米国のジニ係数0.434だった。他のG7諸国のジニ係数はフランスの0.326から英国の0.392の範囲だった。

世界的には,世界銀行の推定によると,ジニ係数は東ヨーロッパの一部の国の最低値 0.25から南部アフリカの国の最高値 0.50.6の範囲にある。

003_20200208183901 3. 米国の黒人と白人の所得格差は,時間の経過とともに広がっている。
白人と黒人の米国人の家計収入の中央値の差は,1970年の約23,800ドルから2018年の約33,000ドルに拡大した。
現在の人口調査データによると,黒人世帯収入の中央値は,2018年の白人世帯収入の中央値の61%で,1970年の56%からわずかに増加した。しかし,2007年の大不況前の63%からは,わずかに減少した。

4. 全体として,米国人の61%が,今日の国内の経済的不平等が大きすぎると言っているが,意見は支持政党と家計の収入レベルによって異なる。
民主党員や民主党支持者の78% が米国の格差が大きすぎると答えているが,共和党員と共和党支持者のうち,41% もそう答えていることが,20199月に実施されたPew Research Centerの調査で明らかになった。

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所得グループ全体を通して,米国の成人は,経済的不平等が大きすぎると言う可能性がほぼ同じである。
しかし、高所得者(27%)と中所得者(26%)は,低所得者(17%)よりも経済的不平等の程度が適切である(right amount)と言う可能性が高い。

これらの見解は,2党それぞれの連合内(coalitions)の収入によっても異なる。
低所得の共和党員は,高所得の共和党員よりも,今日の国内で不平等が大きすぎると言う傾向がある(48% 34%)。
民主党員の間では,その逆で,低所得の民主党員の 65%と比較して,高所得層の93%が不平等が大きすぎると答えている。

5. センターの最近の分析によると,米国の最も裕福な家族と貧しい家族の間の富のギャップは,1989年から2016年にかけて倍以上になった。
不平等を測る別の方法は,純資産(net worth)と言われる家計資産(household wealth),または家屋や普通預金口座などの家族が所有する資産から,住宅ローンや学生ローンなどの未払いの負債を差し引いたものを調べることである。

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1989年には,最も裕福な家族の5%2番目の五分位数(quintile)(最下位より1層上)の家族の114倍の富を持ち中央値は2300ドルに対して230万ドルだった。
2016年までに,上位5%は中央値で248倍の富を保有した。(最も貧しい下位20%の資産の中央値は,調査したほとんどの年でゼロまたは負の値である。)

大不況(the Great Recession)が始まってから以降 数年で資産が増加したのは,最も裕福な家族だけである。
2007年から2016年にかけて,上位20%の平均純資産は13%増加して120万ドルになった。 上位5%については,4%増加して480万ドルになった。
対照的に,より低い階層の家族の平均純資産は,少なくとも 20%減少した。
5分位2番目に低い階層の家族は,39%の損失を経験した(2007年の32,100ドルから2016年の19,500ドル)。

6. 過去50年間で,中流階級の所得は上流階級の所得よりもゆっくりと増加している,と同分析は示している。

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1970年から2018年にかけて,中流階級の平均収入は58,100ドルから86,600ドルに,49%増加した。
それに比べて,上位世帯の平均収入は,126,100ドルから207,400ドルに,その期間に 64%増加した。

中所得世帯の米国の成人の割合は,1971年の61%から2019年は51%に減少した。
この間,高所得層の成人の割合は14%から20%に増加し,低所得層の割合は25%から29%に増加した。

(転載了)
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この経済的格差を,あって当たり前とする人が多い共和党を 米国民が敢えて支持する理由は?
通常,社会騒乱多発の警戒ラインとされる ジニ係数 0.4を上回る 0.434 なのにトランプを支持する理由は?
税金などによる所得再配分によって ジニ係数を一定値に抑えるのは政府の役目です。さて,米国は?

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