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2020年3月21日 (土)

米国労働者の有給病気休暇(paid sick leave)の実態。

Pew Research Center’ ,‘FACTTANK’ のMar. 12,2020付け “As coronavirus spreads, which U.S. workers have paid sick leave – and which don’t?” (コロナウイルスの蔓延に際し,米国の労働者は どのくらい有給病気休暇がとれるか?)の見出しの報告がありました,

拙訳・転載します。

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COVID-19は,312日現在,米国全土で広がり続け,少なくとも1,267件の症例と38人の死亡が報告されている。医療専門家からの重要なアドバイスの1つはシンプルである:罹ったと思ったら家にいること。ただし,労働者にとっては,有給の病気休暇(paid sick leave)を利用できれば 家にいることは簡単だが,連邦労働統計局(the federal Bureau of Labor Statistics)によると,米国の民間労働者の24%,つまり約3360万人がそうではない。(「民間労働者」“Civilian workersとは,民間産業労働者と州および地方政府の労働者を合わせたものを指す。)局の2019年の国民報酬調査(NCS:National Compensation Survey)は,民間労働者に対して,有給病気休暇は,賃金分布の上端ではほぼ一般的だが,収入が少なくなればなるほど少ないことを見出した。
たとえば,収入の上位4分の1の労働者(32.21ドルを超える時給を意味する)の92%は,何らかの形で有給病気休暇を利用できるが,最下位の4分の113.80ドル以下)の賃金労働者は その51%だけである。最低賃金の10分の1である-賃金が1時間あたり賃金10.80ドル以下 -労働者で有給病気休暇をとれるのは わずか31% のみである。

How we did this

定期的な有給病気休暇に加えて(またはその代わりに),一部の雇用主は,特別な目的のための(ad hoc),一時的な病気休暇,または可能であれば リモートによる仕事の許可または要求するなど,現在のCOVID-19危機を乗り切るために他の手段を使用している。有給病気休暇は,民間企業よりも公共部門ではるかに一般的である。 NCSのデータによると,10州中9州および地方自治体の労働者(91%)が有給病気休暇を利用できる。最低10番目の州や地方自治体の賃金労働者でさえ,約3分の2がそれを使っている。民間部門では,労働者の73%が有給病気休暇を利用できるが,その割合は仕事の内容や勤務地によって大きく異なる。

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企業経営者,ソフトウェア・エンジニア,銀行家,弁護士など,「管理職,専門職,およびそれらの関連職」の10人中9人の民間部門の労働者が,有給病気休暇を取得している。カバーしている範囲はそこから低下する。オフィスおよび管理サポート労働者は82%,製造業労働者は68%,営業担当者は64%,建設,採取,天然資源の労働者は56%である。サービス労働者の間では,有給病気休暇の取得の全体的な割合は58%であるが,それはセクター内で大きく異なる。たとえば,議会両院合同経済委員会(the Joint Economic Committee of Congress)による2010年の報告書では,食品調理および外食労働者のわずか27%,および育児労働者も同じ割合しか有給病気休暇を利用できないことがわかった。また,民間会社の労働者の有給病気休暇の取得を業界グループごとに見ると,状況は異なる。
製造業労働者の79%がそうであるように,ほぼすべての公益事業労働者(95%)が利益を利用できるが,小売業労働者は64% で,建設産業労働者は58% だけである。フルタイム労働者の86%に対して,パートタイムの民間労働者で有給病気休暇を利用できるのは43%のみである。組合員ではない労働者の73%と比較して,ほとんどの組合員(91%)は有給病気休暇を利用できる。

有給病気休暇は,近年ますます一般的になっている。NCSのデータによると,2014年に米国の労働者の約3分の2がその利益を提供されたが,昨年の調査では76%に上昇し,最新のデータが公表されている。
UCLAの世界政策分析センター(World Policy Analysis Center)による2018年の報告書によると,米国と韓国は経済協力開発機構で有給病気休暇が保証されていない唯2つの国である。詳細は異なるが,すべての欧州連合加盟国には何らかの形の有給病気休暇がある。

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州議会の全国会議(the National Conference of State Legislatures)によると,米国では 12の州とコロンビア特別区が現在,雇用主に労働者に有給病気休暇を提供することを要求している(メイン州は来年そのリストに加わる)。下院民主党は,COVID-19危機に対処するための緊急法の一環として,一時的な連邦病欠給付を提案している。この措置は,病気にかかっている労働者,または家族の世話をする労働者に,最大3ヶ月の賃金の3分の2を保証する,20211月までの有効期限として。
この法案はまた,すべての民間雇用主に対し,労働者に7日間の有給病気休暇を与えることを要求し,「公衆衛生上の緊急事態」(public health emergencies)が発生した場合はさらに14日間の猶予が与えらる。

有給病気休暇を利用できる労働者にとって,NCSのデータによると,利用する形態は職場ごとにかなり異なる可能性がある。対象となる民間労働者の約3分の268%)が,年間一定の有給病気日数を取得している。1年間勤務した後,有給病気休暇は,これらの労働者の22%5日未満,46%59日,28%1014日である。

病気の日の割り当てが固定されている労働者のうち,約5分の121%)が将来使用するために未使用の有給病気休暇の日を無制限に「貯める」ことができる。 37%は,1年から次の年に持ち越せる未使用の有給病気休暇の日数に制限がある。また,42%が「使用するか失うか」というルールの対象となる。民間企業は一般に,有給病気休暇の蓄積に対する上限が公的部門よりも厳しい。民間部門の労働者の中央値は20日間であるのに対し,州および地方政府の労働者は120日間である。

004_20200317191501 10人中3人近くの民間人労働者(28%)は,病気,病気の子供の介護,休暇,個人的なビジネスなどの様々な目的でとれる有給休暇である「統合休暇計画」(consolidated leave plan)の一環として有給病気休暇をとれる。このような計画は,民間部門ではやや一般的である。NCSによると,民間産業労働者の32%が計画を持っているが,州および地方政府の労働者の場合,11%しかない。

少数の民間労働者– 3%,または約420万人– が 有給病気休暇をどのくらい取得できるかには制限はない。そのような計画は,2つのやや異なる職業グループ:管理業務―ビジネス,ファイナンシャル労働者,天然資源,建設および保守作業員 -で最も一般的である(各労働者の約5%)。

(転載了)
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米国では,病気による有給休暇に対しても 格差がはっきりしています。

自身のサラリーマン時代を考えると 病気に罹ることを考えて 有給休暇(年 20日,前年度分の持越しをプラスして max.40日/年)を使い切らず残していました。
もし 病気で有給休暇を全消費した場合の賃金補助は労働組合から?・・・ 経験がなくてシステムを理解していませんでした。

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コメント

就業規則によりますが、サラリーマンが加入している健康保険組合から給与の何割かが傷病手当金として支給されます。

投稿: | 2020年3月26日 (木) 18時33分

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