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2020年6月 8日 (月)

コロナ・パンデミック後の世界秩序を米国人は どう考えるか。

Pew Research Center’ の ‘FACTTANK’,June 2, 2020付けで “How Americans envision a post-pandemic world order” (米国人はパンデミック後の世界秩序をどのように想像するか)のタイトルの報告がありました。

下記,拙訳・転載します。

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最近の3つのPew Research Centerの調査によると,コロナウイルスのアウトブレイクが米国および世界中で猛威を振るっている今,多くの米国人が,世界の勢力バランスの変化と国際協力の重要性を予測している(anticipating)。米国人は主にイデオロギーの線に沿って見通しが分かれているが,世界における中国の位置に関する意見においては よりまとまっている(united)。

ここでは,20203月から5月に実施された米国の成人の調査から,米国人が国際関係の再形成をどのように捉えているかに関する4つの重要な調査結果を示す。

1.Half of Americans expect China’s global influence to wane after the pandemic.
  アメリカ人の半数は,パンデミック後に中国の世界的な影響力が弱まると予想している。

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ウイルスに対する中国の対応は,多くの米国人によって支持されておらず,その半分は中国の国際的な評判がウイルスの結果として打撃を受けると信じている。米国人の約3分の131)が中国の影響力は変わらないと考えており,約5分の117)が中国の影響力の拡大を予想している。

共和党と共和党支持者のかなりの大多数は,民主党とその支持者の10人中4人に比べて,中国の影響はパンデミックの悪影響を受けると考えている。一方,民主党は,アウトブレイクの後に中国の力が高まると予想する可能性が,共和党の約2倍ある。

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他の主要な軍事大国に対する中国の軍事力に関する米国人の認識は低下している。米国人のわずか6しか 中国を世界の最高の軍事国家と見なしておらず,2016年の12から減少しているが,10人に3人は依然として中国を主要な経済大国と見なしている。また,中国が世界の主導権力である状況が,米国が支配的な状況よりも世界にとって良いことだと考えるのは米国人の4だけである。

それでも,多くの米国人は中国の勢力と影響力を米国に対する主要な脅威であると見ており,そのシェアは2018年以来14パーセントポイント上昇している。

2.Many Americans say the outbreak will have no impact on their country’s international standing. 
   多くの米国人は,今回のアウトブレイクは米国の国際的地位に影響を与えないと述べている。

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米国人の最大の割合(41)は,コロナウイルスのアウトブレイク後,米国が世界情勢に与える影響は,以前と変わらないと予想している。残りは均等に分かれ,29がそれぞれ,米国の影響力が大きくなる,あるいは小さくなると予想している。

共和党や共和党支持者は,民主党や民主党支持者よりも米国が世界情勢に影響力を持つと考える可能性が高く,民主党は共和党よりも自国の国際的地位が低下すると考える可能性が高い。

一方,民主党の明確な過半数は,パンデミックから脱出するときには 米国の世界的名声が低下しているだろうと考えている。

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パンデミック後の米国の影響の拡大を期待している米国人は比較的少数だが,今年は米国を経済的および軍事的にトップパワーと見なすシェアが著しく増加した。およそ10人に6人の米国人は,自分の国が世界で最も強力な経済力を持っていると考えており,2019年の半分から増加している。同様に,約10人中8人は米国が世界最大の軍事国家であると考えており,2016年の72から増加している。さらに,圧倒的多数(overwhelming majority)の米国人は,世界が中国よりも米国を主導国とするほうがよいことに同意している。

3.Most expect the European Union’s influence in world affairs to be unchanged by the pandemic.   ほとんどの人は,世界情勢におけるEUの影響がパンデミックによって変化しないと考えている。

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米国人の過半数は,EUは,パンデミックから脱出した後,世界情勢に以前とほぼ同じ影響力を持ち,約5分の1はその立場が改善し,同様のシェアがその力が低下すると予想していると述べている。

共和党と共和党支持者は,民主党と民主党支持者よりもEUの影響がアウトブレイク後に弱まると考える可能性が高く,一方,民主党は共和党より強くなると考えている可能性が高い。

現在,米国人の4だけがEUを世界の支配的な経済圏であると考えている。

4.There is no consensus on the future of global cooperation.
   世界的な協力の将来についてコンセンサスはない。

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米国人は,アウトブレイク後の国際協力の方向性に関する期待はほぼ均等に分かれており,35がアウトブレイク後の協力への関心を高めることを期待し,29は自国の利益にもっと焦点を当てることを期待し,34は 各国が互いに協力し合う範囲で,変化がないと考えている。

米国人は,大規模アウトブレイクが世界的な協力の強化につながるかどうかについて意見が分かれているが,協力が自国にとっての優先事項であることにほとんど同意している。約10人中6人(62)は,米国が直面している問題の多くは他の国と協力することで解決できると考えている。同様に,61は,米国が自分の国の利益だけをフォローするのではなく,他の国の利益を考慮する必要があると考えている。

30歳未満の成人は,高齢者よりもアウトブレイクの結果として国際協力に変化がないと考えており,– 18歳から29歳のアメリカ人の46が現状を維持すると考えている。そう考えている 30歳から49歳,および50歳以上は約1/3のみである。

(転載了)
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米国の力を疑っている米国民の存在があります。

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