アメリカ合衆国における人種カテゴリー。
警官による黒人容疑者の殺害をきっかけに米国では 大きな人種差別問題に対する運動が起こっています。
米国における人種の認識はどのようなものか,オフィシャルに,その識別が存在するのか,Wikipedia に “Race and ethnicity in the United States” (合衆国の人種,民族)のタイトルの記事があったので 部分的に 拙訳・転載します。
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Racial categories
人種カテゴリー
1790年の最初の合衆国国勢調査(United States Census)では,居住者は「自由な白人―free white」(年齢と性別で分類),「その他すべての自由人-all other free persons」(性別と肌色で報告―reported by sex and color),「奴隷」に分類された。
2000年の国勢調査(The 2000 Census)は,2つ以上の人種の人を含む6つの人種カテゴリーを公式に認めた。「他の人種」(some other race)と呼ばれるカテゴリーも国勢調査や他の調査で使用されたが,公式ではない。2000年の国勢調査およびその後の国勢調査局(Census Bureau)の調査では,アメリカ人はこれらの人種グループに属していると自己宣言した(self-described):
・ホワイト・アメリカン,ヨーロピアン・アメリカン,または中東アメリカン(White American, European American, or Middle Eastern American):ヨーロッパ,中東,または北アフリカの元の民族のいずれかに起源を持つ人。中東および北アフリカ(MENA:Middle East and North Africa)組織との協議の後,国勢調査局は2014年に,中東,北アフリカ,およびアラブ世界からの人口のための新しいMENA民族カテゴリー(MENA ethnic category)を確立すると発表した。
・黒人またはアフリカ系アメリカ人(Black or African American):サハラ以南のアフリカの先住民族に起源を持つ人。
・ネイティブ・アメリカンまたはアラスカ・ネイティブ(Native American or Alaska Native):北アメリカ,中央アメリカ,南アメリカの元の民族のいずれかに起源を持つ人,国勢調査のガイドラインでは,部族の所属(tribal affiliation)またはコミュニティの愛着(community attachment)を維持することを求める。
・アジア系アメリカ人(Asian American):極東,東南アジア,およびインド亜大陸の元の民族のいずれかに起源を持つ人。
・ハワイ先住民または他の太平洋諸島人(Native Hawaiian or Other Pacific Islander):ポリネシア,メラネシア,またはミクロネシアの元の民族のいずれかに起源を持つ人。
・その他(Other):回答者(respondents)は,前述のカテゴリーとは異なる場合,自分をどのように識別したかを書いた(例:ローマまたは先住民/先住民のオーストラリア(Aboriginal/Indigenous Australian))。
ただし,このカテゴリーで報告する人々の95%はヒスパニック系の混血(Hispanic Mestizos)である。これは 標準OMB(Office of Management and Budget)の人種カテゴリーではない。
回答には,一般に多民族の祖先のカテゴリーと見なされるメティ(Métis),クレオール(Creole),ムラート(Mulatto)などの混合人種の用語が含まれているが,2000年の国勢調査で報告された書き込みエントリには国籍(民族―ethnicitiesではなく)も含まれていた,
・2つ以上の人種(多民族-multiracialとして広く知られている):複数の人種をチェックおよび,書いた人。国勢調査およびその他の形式でも,「2つ以上の人種」または「多民族(multiracial)」というラベルの付いたオプションはない;前述の6つのオプションの2つ以上を報告する人は,後続の処理で「2つ以上の人種(two or more races)」の人として分類される。どの回答者も,任意の数(6つすべてを含む)の人種カテゴリーで識別することができる。
各人には,人種的アイデンティティと,ヒスパニック系民族(Hispanic ethnicity)であるかどうかという2つの識別属性(identifying attributes)がある。
これらのカテゴリーは社会政治的構成要素(sociopolitical constructs)であり,本質的に科学的または人類学的(anthropological)であると解釈されるべきではない。それらはある国勢調査から別の国勢調査に変更されており,人種のカテゴリーには「人種」(racial)と「国」(national)起源(origin)のグループの両方が含まれる。
2007年,米国労働省の雇用機会均等委員会(the Equal Employment Opportunity Commission)は,人種/民族カテゴリーの定義に関するEEO-1レポート形式とガイドラインの更新を最終化した。
(転載了)
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一時は 「履歴書に性別を示してはならない」国で,なぜ 人種のカテゴリーが必要なのか分かりません。
何に使うのでしょうか。
参考までに アジア系アメリカ人の内訳は次のとおりです。(‘Pew Research Center’ の “Polling methods are changing, but reporting the views of Asian Americans remains a challenge” より)
韓国系アメリカ人が各地の地方議会などで 「子供たちに 『日本海』を 『東海』 と教えろ。」とか 「『慰安婦像』 を建てろ。」など 韓国人のようなことを言っているようですが,日系より 少し多いだけです。彼らは韓国が嫌になって米国に渡ったとばかり思っていました。
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