« 紙パック飲み物,注ぎ口の憂鬱。 | トップページ | 見出しに見る勘違い(その610) »

2020年8月 8日 (土)

“MUJI” が米国で生き残れなかった理由,「コロナ」の他には?

7月8日の Brooks Brothers の破産申請の後,710日,“MUJI” も破産申請しました。
Brooks Brothers とは異なる状況があったようです。

Forbes’,July 122020付けで この破産に関する記事がありました。

下記,拙訳・転載します。

*********************

Beyond The Pandemic: Why Muji Failed To Survive In The U.S.
パンデミックの他に:MUJI がアメリカで生き残ることができなかった理由

001_20200731065701

日本のライフスタイル小売業者である無印良品の米国事業は,710日,連邦破産法第11章の破産を申請した。負債総額は6400万ドルに達し,パンデミックの犠牲者である,米国で今年倒産した110社(同じ週のブルックス・ブラザーズを含む)のリストに加わった。同社(良品計画グループ)が,資産と負債を5,0001億ドルの範囲でリスト化したところによると,推定200999の債権者がいた。

002_20200731065701

公式声明では,同社は180日以内に事業を再編し,不採算の店舗を閉鎖する一方で,オフラインとオンラインで,フル稼働する。他の市場は影響を受けない。 米国のMUJI19の店舗は,パンデミックにより3月中旬以降休業していた。いくつかの店舗が再開したものの,依然として高賃料やその他のコスト負担は変わらず,事業を維持することが困難になっていた。

「私は個人的に米国での再編を実現する。」 良品計画の松﨑 曉社長は,声明に続いてこう語った。

COVID-19が登場する前から,ニューヨーク・タイムズスクエアやフィフス・アベニューの旗艦店など、米国内の一等地の法外な賃料の支払いに,同社はすでに苦労していた。賃料の引き下げを求めて再交渉されたが,そのコストを克服するための解決策に到達できなかった。 国内での拡張計画も中止された。

最新の第1四半期の発表では,グループ連結決算では売上高は前年比30減少して787億円(73,620万ドル),最終損益は41億円(3,830万ドル)の赤字だった。同社は2007年に米国市場に参入し,「建物の名前を認識する際の礎石」(cornerstone in building name recognition)として非常に重要視されていたと,松崎はかつて強調した。しかし,輸入通関手続きなどの問題で 物流に障害が発生するなど,事業運営は容易ではなかった。さらに,製造地域が米国と離れているためコスト負担が大きく,販売価格や製品の種類に悪影響を与えた。10年経過したところでは,同社は過剰在庫のために,依然として物流プロバイダーからのコスト増加に直面しており,赤字が次々と発生している。

Unwelcomed In The U.S.
米国では歓迎されず

003_20200731065601 その飾り気のない(no-frills),ブランドのない哲学で有名な無印良品(MUJI)は,当時のブランドレスの成功したバージョンだった。1980年代に40アイテムしかない西友百貨店のプライベート・レーベルとしてスタートした無印良品は,独自のブランドとして独立し,今や旅行用品からからアパレルまで7,000を超える品目(SKUStock-Keeping Unit)を保有している。

その範囲は最小限(minimalistic)であり,その特徴的な半透明の(translucent)アクリル容器と木製の家庭用品で見分けがつく(recognizable for)。そのニュートラルな色彩設計(colorway)は別として,店内で見つけられる唯一の活気(vibrancy)は,教師と,日記をつける(journaling)ティーンエイジャー達の定番である- カラフルなボールペンと文房具である。

しかし,彼らの破綻(downfall)につながったのは,彼ら自身のブランド哲学と反アメリカ消費主義(anti-America consumerism)のアプローチである。日本人とブランド自体は,品質を念頭トップに置いて 必要なものだけを購入するという,強い持続可能性を重視する考え方を持っているが,アメリカ人は反対に,大量購入(in bulk)と機能よりも見た目の美しさ(aesthetic)を重視する。

しかし,MUJIには短い間(15 minutes of fame ),有名になる前の近藤麻理恵 - YouTuberのアクリル・メイクアップ・ストレージに熱狂し,インフルエンサーは,トロフィー・コレクションの壮大なディスプレイを作れるようになった。カーダシアン(Kardashian)の整理されたパントリーでは,すべての棚にアクリル製の箱が並べられており,Container StoreTCS-15はシックに見え,Pinterestを愛するユーザーは,地元のターゲットTGT + 0.3で価格のほんの一部で自宅のインスピレーションと同じアクリル製の引き出しを見つけました。他の範疇と日本の美学は,その単純化された設計の焦点と米国市場への調整(tailoring)の欠如により,アメリカでヒットさせる(make waves)のに苦労した。価格はまた,多くの消費者が代わりのより安価な複製を探す傾向のある彼らの国産品よりも高価だった。

Troubles At Home
本国での問題

合衆国以外にも,無印良品はその国内市場の中でさえ,継続的な店の閉鎖と縮小する個人消費に苦しみ続けた。4月と5月のピーク時の月間同一店舗売上高は半減し,この四半期の営業赤字は29億円(2,720万ドル)になった。さらに重要なことに,このグループは昨年,8年間の継続的な成長の後,初めて営業利益の減少を報告した。中国の同じ店舗の売上高でさえ,母国に次いで2番目に大きい市場であるにもかかわらず,減少した。韓国など他の国際市場は反日感情を抱いており,香港は依然として政治的混乱の影響を受けている。

ブランドの悪化(deterioration)は,需要を正確に予測できなかったために発生し,特に春/夏のアパレルなどの季節商品では,売れ残り在庫が店舗の閉鎖により蓄積され,暖かい冬に障害が発生するという長年にわたる大量在庫の問題を抱えている。しかし,無印良品は,売上総利益(gross profit margins)の管理に加えて,品質の維持とブランド・イメージの保護のため,売れ残り商品の値下げ販売に消極的(reluctant)だった。ただ,日本の消費税増税に対応するため,プロモーション・プランの増額に加え,価格改定も予定されている。

What’s Next?
今後の計画は?

生産と出荷のコストを考えると,海外でのより高い価格の設定(casting)は避けられないため,この問題を緩和するために,生産を中国から東南アジアとインドのより安い場所にシフトするという決定がなされた。在庫の問題に直面し,来たる秋/冬のコレクションと将来の注文が見直され,その過剰な在庫問題を克服するために影響力を及ぼした(reigned)。

世界的な混乱(turmoil)にもかかわらず,良品計画グループは,現在の970店舗のポートフォリオから増加させ,来年8月までにグローバル・ネットワークを1,138店舗に拡大する予定である。国内事業は収益の60%を占めているが,注目は成熟市場(maturing market)から日本国外での積極的な拡大に移っている。家具のサブスクリプションにおける新しいビジネスストリームは,新しい在宅勤務スキームに照らして浮上している。

海外店舗のおよそ半数が集中する中国市場を重視しており,北京で無印良品の思想を体現した “MUJI HOTEL” を開業したほか,大手ECサイトJD.com(京東商城)の本社内に初のコンビニエンス・ストアをオープンするなど,革新的なフォーマットを展開している。中国に特化したチームが,現地のライフスタイルの傾向をモニターし,製品のキュレーションと中国市場向けの開発を特別に調整するために採用された。

全体像を見ると,日本は統治権を取り戻し,次の夏季オリンピックに備えて自らを復活させつつある。パンデミックの真っ只中に,この夏に7つの新しいグローバル・フラッグシップをオープンさせ,無印良品は賭けに出て,アジアの次のトップ・フラッグシップ・デスティネーションとしての日本に完全な投資し始めている。

(転載了)

********************************

米国での営業は順調だと思っていましたが 「コロナウイルス」の他に 米国ならではの障害があったようです。

「そのニュートラルな色彩設計は別として,店内で見つけられる唯一の活気は,教師と,日記をつけるティーンエイジャー達の定番である- カラフルなボールペンと文房具である。」の一文が興味深い。

|

« 紙パック飲み物,注ぎ口の憂鬱。 | トップページ | 見出しに見る勘違い(その610) »

ニュース」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



« 紙パック飲み物,注ぎ口の憂鬱。 | トップページ | 見出しに見る勘違い(その610) »