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2020年8月 2日 (日)

初めて 既製服を造ったのは “Brooks Brothers” だった。

7月初めに 破産申請をした “Brooks Brothers” は単に 200年を超える歴史がある紳士服メーカーに留まらず,40人の大統領に着られたこと,「ボタンダウン・シャツ」を開発したこと,「ハリス・ツイード」,「シェトランド・セーター」,「アーガイル」,「マドラス・チェック」,「No.1 サック・スーツ」などを広めたことなど,紳士服における多くのエポック・メイキングで有名ですが,忘れてはならないものに「既製服」の販売があります。

170年前,それまで 全て注文・仕立てで作られていた紳士服を,既製服として販売したのです。
今では むしろ既製服が当たりまえですが,日本でも 5, 60年前までは 仕立て屋(テーラー)が町には必ず何軒かありました。デパートのオーダーメイドの担当スタッフが父親のスーツの採寸,仮縫いのために来宅することもありました。

170年前の既製服販売は まさに エポック・メイキングの出来事でした。

Brooks Brothers” のサイト(英文)の ‘Magazine/Culture’ に “A Ready-to-Wear Revolution” (既製服革命)のタイトルの記事があります。既製服の販売を始めたのが,どのような経緯だったのか,興味があります。

下記,拙訳・転載します。

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今日の既製服(off-the-rack suits)は,その起源が都市部に住む(urban-dwelling)ビジネスマンにあると考えがちであろう。しかし,既製服が貴族(aristocrats)よりも開拓者に多くを負っていると言ったら信じるだろうか?

発見を伴うほとんどのアメリカの物語と同様に,この特別の物語は西部で書かれた。

1848年1月24日,ジェームズ・マーシャル(James Marshall)という名前の男がカリフォルニアで金を掘り当てた。

その年の8月までに,話はニューヨーク市に届き,ゴールド・フィーバーが国中に広まった。男達が大挙してカリフォルニアに向けて出発するとき,ブルックス兄弟(創設者ヘンリー・サンズ・ブルックスの4人の息子)は,西に向かう(the westward-bound)ニーズに応える機会を見出し,アメリカ人の衣服購入の方法を永久に変えた。

Culture その翌年,ブルックス・ブラザーズは「カリフォルニア・トレード用」(for the California trade)の既製の(ready-made)スーツの宣伝を開始した。当時の新聞で「アルゴノウト」(Argonauts)と呼ばれていた西に向かうの人々が,仕立て屋で何度も仮縫いするという時間のかかるプロセスに我慢する必要がなくなり,衣服一式(full suits of clothing)を身につけることが容易になった。

既製のブルックス・ブラザーズ・スーツは,縫製業界(the garment industry)とアメリカ人にとってターニング・ポイントとなり,上質な衣服がすべての人にとって近いものになった。

そして,すべてのパイオニアが金を掘り当てたわけではないが,アメリカのファッションへの最大の貢献となったこの革新で ブルックスは明らかに金を掘り当てたと言える。

(転載了)
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既製服店として成立するためには 生地の色・柄,スタイル(モデル),サイズなど多くの製品を揃えておくことが必要です。例えば  1モデルのスーツの上着を 現在,例えば Size38394041424348」に, LengthRegularShort」があって,計14種類を揃えておくことが必要です。
現在 考えても,必要な店の物理的な大きさと多額の運転資金を考えると 簡単には手を出せそうにありません。

因みに この記事では 既製服を “ready-to-wear suits”,“off-the-rack suits”,“ready-made suits” と表しています。

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