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2020年9月 5日 (土)

‘THREE ROLL TWO’ は,「三つボタン段返り」のこと。

ジャケットには,ブルックス・ブラザーズに代表されるサック・タイプのディーテイルとして,「フロント・ダーツ(前面の絞り)なし」,「ナチュラル・ショルダー」と 「三つボタン段返り(中一つ掛け)」があります。この「三つボタン段返り」(何故 「段返り」と言うのか不明)の英語表現の一つとして “three roll two”(“three-roll-two)があるようです。

 この “three roll two” は,もともと アメリカン・トラディショナル・スーツの特徴ですが, 最近はヨーロッパ系のスーツ(ジャケット)にも多く見られるようになりました。

PARISIAN GENTLEMAN/Journal Academy Best of PG’ のサイトに この “three roll twoに関して書いてありました。

下記,拙訳・転載します。

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WHAT IS THE ORIGIN OF THE THREE ROLL TWO JACKET ?
3つボタン中一つ掛け(THREE ROLL TWO)ジャケットの起源は?

By Hugo JACOMET7 May 2017

three-roll-two” のジャケットは,数年前からほとんどの紳士のワードローブの定番(staple)になり,シングルブレストのナポリスタイルの一般的な特異性(idiosyncrasy)でもある(米国のブルックス・ブラザーのサック・スーツのベストセラー形態(configuration)を含む) 。

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私たちが何を言っているのかわからない読者の間では,“three-roll-two” ジャケットは,3つのボタン孔と3つのボタンを備えたジャケットだが,中央のボタンのみが使用されることを意図している。
これらのジャケットは通常,真ん中のボタンまで直接ロールするようにプレスされる。上部のボタン孔はラペルロールの内側に付けられているため,目にはほとんど見えない。

しかし、この奇妙なボタン構成の背後にある歴史は何か?これにより,テーラーは,使用されない2つのボタン孔(オーダーメイドのジャケットの場合は手作業)を作成するために一生懸命働いているのか?

他の多くの世界と同様に,仕立て(sartorial)の世界では,特定の詳細部分の起源は不明である。

しかし,“three-roll-two ジャケットの場合,ブルックス・ブラザーズの説明がもっともらしく(plausible)思える。20世紀初頭,2つボタンが一般的になり,3つボタンジャケットが古くなったとき,2つボタンジャケットに買い替える余裕がなかった大学生が,2つのボタンコートに変えるために古い3つボタンジャケットのラペルを折り返した。

この説明によると,“three-roll-twoジャケットの起源は,私たちが認めざるを得ない経済的な理由に基づいていて,それほど魅力的(glamourous)ではない。

私たちがジャケットの最後の(一番下の)ボタンを決して留めない背後にある推論を思い出させる物語がある。つまり,太った(portly)キング・エドワード7世は,大きな腹のために,コートとベストの最後のボタンを留めることができなかった-そして人々はそのトレンドに従った。

今日,私たちが洗練されエレガントであると考えるこれらの 2つの仕立ての習慣が,お金不足や大きなお腹のような現実的問題から生じているのは 愉快な(funny)ことではないか。

私は,これらの2つの習慣が,現状(statu quo)に対する反抗的な(rebellious)行為,または少なくとも,芸術家や仕立て屋(sartorialist)の運動からの大胆な様式的(daring stylistic)発言に基づいている(stemmed)のではないかと思っていた。

これら2つのストーリーは,「スタイルと実体」(Style and Substance)の関係を比較検討するために,私がしばらく取り組むことを計画していたより広い主題を開く。

リチャードA.ラナム(Richard A. Lanham)は,「注目の経済学」(The Economics of Attention)という本の中で,私の将来の執筆(および研究)の基礎となるいくつかのアイデアを提案している。
彼は言う:「スタイルと実質(substance),綿毛(fluff)と毛織物(stuff)はルーズでバギーなカテゴリーだが,それでも有用なものである。 重要か重要でない(peripheral)か,計画か自然発生(spontaneous)か,自然かマナーか,外見か現実か,内側か外側か,なぜ(why)か どうやって(how)か,マナーか物質か:私たちは毎日そのような区別(distinctions)をしなければならない。

紛らわしいことに,このような組み合わせは,世界と,その中で私たちが重要だと考えるものの両方を説明している…」

スタイルと実体は連携して機能する必要がある。それ以外の場合,目的(趣味よく着こなす)が主語(自分)になると,あなたの探求(quest)の魂のない,自己中心的なものになる危険性がある。 すぐに探索(explore)しよう...

(転載了)

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three-roll-twoという身近な実体から 形而上的議論に移ろうとしているかのようです。

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