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2020年10月 3日 (土)

日本の電子化は遅れているか?

新型コロナ流行における 特別給付金の給付,感染者集計の手続きなどで,日本(役所関係)の電子化の遅れが顕在化して デジタル庁の創設の話があるようです。

日本は,特に 政府の電子化は 世界的にみて どのくらいの遅れているのか,どのくらいのレベルにあるのかと思い 調べると,7月に国連が “E-Government Survey 2020” を発行していました。

その内容について サイトでの記述を拙訳・転載します。
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UN E-Government Survey 2020

2020年は,国連事務総長のアントニオ・グテーレス(António Guterres)が加盟国やその他の利害関係者に,「2030年持続可能な開発のためのアジェンダ」(the 2030 Agenda for Sustainable Development)を達成するための残り時間が短いことから「人と地球のための10年間の配信(delivery)と行動を開始する」よう呼びかけ,世界の発展に変革をもたらした。

国連電子政府調査(the United Nations E-Government Survey)は,世界中のデジタル政府の幅広いパターンを調査し,研究することにより,193の国連加盟国のデジタル政府の発展を評価し,その強み,課題,機会を特定し,ポリシーと戦略を通知する。

この調査は,効果的で説明責任のある包括的なデジタル・サービスをすべての人に提供し,誰も置き去りにしないという原則を実現するためにデジタル・デバイド(digital divides:コンピューターやインターネットを使いこなせる者と使いこなせない者の間に生じる格差)を埋める各国の取り組みを支援する。

国連経済社会局(the United Nations Department of Economic and Social Affairs)が2001年に開始して以来,この調査は,電子政府に関する比較分析と現代の研究を探求するデジタル大臣,政策立案者,アナリストにとって不可欠なランキング,マッピング,測定の開発ツールになった。

この調査の開始は,COVID-19パンデミックの前例のない期間にも行われている。

パンデミックは,従来のデジタル・サービスの提供と危機管理における新しい革新的な取り組みの両方において,電子政府の役割を再活性化させたが,特に最貧層と最も脆弱なグループの間で,課題と複数の形態のデジタル・デバイドを前面に押し出した。

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2020 United Nations E-Government Survey,10 July 2020

Denmark, Korea and Estonia top the 2020 UN e-government ranking.
デンマーク,韓国,エストニアが 2020年 国連 電子政府ランキングでトップ

COVID-19のパンデミックでロックダウンを強いられ,ほとんどの国と自治体はデジタル政府戦略(digital government strategies)を追求しており,その多くは革新的なイニシアチブを持っているが,本日発表された国連電子政府調査(the United Nations E‑Government Survey)の2020年版によると,依然として膨大な数の人々がオンライン・サービスにアクセスできてない。オンライン・サービスの範囲と品質,通信インフラストラクチャの状態,既存の人的能力を把握する,デジタル政府の観点からの193の国連加盟国の2020年のランキングは,デンマーク,韓国,エストニアがリードし,フィンランド,オーストラリア,スウェーデン,英国,ニュージーランド,アメリカ合衆国,オランダ,シンガポール,アイスランド,ノルウェー,日本がそれに続く。

後発開発途上国(the least developed countries)の中では,ブータン,バングラデシュ,カンボジアはデジタル政府開発のリーダーになり,2020年には中位から高位の電子政府開発指数(EGDIE-Government Development Index)グループに進出した。モーリシャス,セイシェル,南アフリカは,アフリカの電子政府ランキングをリードしている。全体として,加盟国の65%が高い,または非常に高いEGDIレベルにある。

「パンデミックは,デジタル・サービスの従来の提供と危機管理における新しい革新的な取り組みの両方において,デジタル政府の役割を新たにし,定着させた」と国連経済社会局(Economic and Social Affairs)事務次長の劉振民氏(Mr. Liu Zhenmin)は述べている。

政府は,健康上の緊急事態に対応するために,専用のCOVID-19情報ポータル,ハッカソン(hackathons),医薬品供給のための電子サービス,仮想医療予約,自己診断アプリ,夜間外出禁止令(curfews)の電子許可(e-permits)などの新しいツールを導入した。多くの国では,追跡アプリと確認アプリ(tracking and tracing apps),および自宅で仕事や学習を行うためのアプリをすばやく導入した。

COVID-19に対する革新的なデジタル政府の対応には,情報を共有し,緊急対応を追跡するためのカナダとオーストラリアのオンライン・ダッシュボードが含まれる。中国では,チャットボット(chatbots)を使用して患者の感染リスクを評価している。エストニアのコミュニティ・エンゲージメント・アプリでは,COVID-19情報の共有,写真やビデオの投稿,仮想イベントの開催などを通じて,地方自治体がその構成員と直接対話することができた。クロアチアでは、「仮想医師」が,人工知能を利用し,疫学者(epidemiologists)と協力してテクノロジー企業によって開発されている。ロンドンでは,通常は交通を制御することを目的としたカメラ,センサー,AIアルゴリズムを使用して,歩行者間の距離を測定し,社会的距離を制御するようになった。

電子政府の進歩は依然としてデジタル・デバイドによって妨げられている。開発ツールとして,電子政府調査は国の強み,課題,機会を調査し,政策と戦略を通知する。2020年版では,後発開発途上国を含め,すべての地域で進展が見られた。 22%以上の国が,より高いレベルの電子政府開発に昇進した。

「電子政府のランキングは国の所得水準と相関する傾向があるが,デジタル政府を前進させる上で重要な要素は財源だけではない。」と劉振民氏は付け加えた。「国の政治的意志,戦略的リーダーシップ,およびデジタル・サービスを進歩させるための取り組みは,その比較ランキングを向上させることができる。」

それでも,多くの国による電子政府への利益と大規模な投資にもかかわらず、デジタル・デバイドは続いている。 スコアの低い8ヶ国のうち7ヶ国はアフリカにあり,後発開発途上国グループに属している。
アフリカ諸国の地域平均指数スコアは,世界平均のEGDIである0.60よりもほぼ3分の1低くなっている(0.3914)。

これらの傾向に加えて,COVID-19パンデミックは,従来の公共サービスの提供とビジネス継続性の確保におけるデジタル政府の役割を再活性化しただけでなく,コンタクト・トレーシング,e-ヘルス、オンライン学習、およびリモートワークなどの危機管理における革新的な方法ももたらした。

About the UN E-Government Survey
国連の電子政府調査について

国連経済社会局(UN DESAUN Department of Economic and Social Affairs)によって発行された国連電子政府調査は,確立された方法論に従って2年間にわたって作成された。それは,デジタル政府が193の国連加盟国全体で統合された政策とサービスをどのように促進できるかを考察している。この調査は,効果的で説明責任のある包括的なデジタル・サービスをすべての人に提供し,デジタル・デバイドを埋めて誰も置き去りにしないという各国の取り組みを支援する。

事務総長のデジタル協力に関するハイレベルパネルの報告書では,電子政府調査は,国のデジタル変革をサポートする主要なランキング,マッピング,および測定ツールとして認識されている。

7月10日に2020年調査が世界的に開始された後,技術ウェビナーは,電子参加,データガバナンス,デジタルトランス・フォーメーションの能力などのテーマ分野を含む,グローバル,地域,およびローカルレベルでのさらなる洞察と主要な調査結果を共有する予定である。地域説明会は,国連地域委員会と協力して,翌月に開催される。

英語版に加えて,外部パートナーとの協力のおかげで,調査はアラビア語,中国語,ロシア語,スペイン語でも利用できるようになる。

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002_20200928180901 報告書は 380ページを超えるものでここでの紹介は省きます。

ここでは ランキング表のみを転載します。

ランキングは EGDIE-Government Development Index) の大きさで決まり,EGDI は 下記 3つの Index の平均値です。

OSIOnline Service Index)
HCI (Human Capital Index)
TIITelecommunications Infrastructure Index)

評価 “Very High” の 14ヶ国を次表に示します。

001_20200928180901
日本は 14位で,G7 で本表にランクインしているのは 他に英国,米国のみで,この結果からすれば 日本(政府)の電子化が世界的に大きく遅れているという評価は正しいとは言えません。

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