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2020年11月14日 (土)

コヨーテのファーを使った “Canada Goose” のパーカを持ってない。

女性ものの毛皮のコートが,寒冷地の必需品ではなく,贅沢品として着られる場合,動物愛護の観点から白い目で見られる時代があり,現在も国際的な反対運動が展開されているようです。

あまり目立ちませんが(?),“Canada Goose” や “Woolrich” のダウンパーカのフードの縁に付いているファーは「コヨーテ」の毛皮であり,最近は これが槍玉にあがっているようです。
Woolrich” の “New Arctic Parka” の製品説明で コヨーテ・ファーが使われていることを知り,関連事項を調べていて分かりました。

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The Guardian’ の去年(Mar.19,2019)の記事に “coyote”(コヨーテ)に関する “Coyote fur is a booming fashion trend. But is it ethical?” (コヨーテの毛皮はブームのファッション・トレンドだが,それは倫理的か?)と題するものがありました。

下記,拙訳・転載します。

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Canada Goose” のパーカの流行のおかげで毛皮(pelt)の取引は盛んになっているが,動物の擁護者たち(advocates)はボイコットを求めている。

28歳のコルトン・モリスは,オハイオ州の田舎にある倉庫のコンクリートの床にひざまずき,オークションにかける前に,コヨーテの毛皮(pelts)の山にある毛皮をワイヤーブラシで注意深く梳いていた。クリーブランドの南西約60マイルにあるキドロンの小さな集落でのイベントで,晴れているが肌寒い朝が,彼と他の約150人の買い手と売り手を迎えた。そこでは ミンク,アライグマ,キツネ,ビーバーの毛皮が取引されていたが,最大の呼び物(draw)はコヨーテの毛皮だった。

コヨーテの毛皮取引は活況を呈しており,主に米国では “Canada Goose” パーカの流行に牽引されており,炎上する兆候は見られない。

2013年にモデルで俳優のケイト・アプトン(Kate Upton)がスポーツ・イラストレイテッド誌の表紙で白いコートを着て,このブランドは有名になった。同社はまた,サンダンス映画祭で有名人に試供品(freebies)を配り,昨年は中国にまで拡大し(soar)続けている。コヨーテの毛皮で裏打ちされたフードと独特の北極圏(Arctic Circle)のパッチが袖に付いた,特製の(signature)ネイビーブルーのパーカは,物議を醸すものの(albeit),流行のファッション・ステートメントになり,約1,200ドルで販売されている。「それがおそらく現在,コヨーテ市場を動かしている主なものだ。」と全米トラッパー協会のデイブ・リンクハートは語った。

コルトン・モリスは売りに出す毛皮の手入れを続けながら,ファッションを目的とした野生動物への残虐行為(cruelty)についての質問に顔をひきつらせながら笑った(smiled wryly)。

「人々はこれが羊や牛,鶏のように 動物であることを理解していない。私たちはそれらを再生可能な資源として管理し,使用している。」と彼は言った。彼は,コヨーテの脚を挟むバネ仕掛けの罠を設置し,罠を毎日チェックし,捕らえたコヨーテを銃で殺す。

「私たちが 通常 捕らえているものは,頭数増加のためにさまざまな健康問題に苦しんでいる。私たちは彼らの苦しみに非常に人道的に対処している」と彼は主張した。

モリスは,オハイオ州南部の病院で救急治療室の看護師として働いている。この地域の豊かな森林地帯でのコヨーテの捕獲は,副収入の趣味である。オークションでの入札は活発で,モリスは手数料と罠の購入の費用を差し引いた後,60枚の毛皮で1,000ドルの純利益で1日を終えた。「私は12歳の時からこれをやっている。 私は挑戦が大好きです。 私は動物に敬意を持って扱い,その努力に対して少しのお金を稼ぐ。」と彼は言った。

モリスのような罠猟師(trapper)は,家族のペットや家畜を一般的な捕食動物(predator)から保護する目的で,コヨーテを殺すために住宅所有者協会,農民や牧場主に雇われてもいる。最近まで,手にしたコヨーテの毛皮は通常,売るのに十分な価値がなかった。しかし,“Canada Goose” の人気がそれを変えた。

米国東部からのコヨーテの毛皮は,通常,オークションで5ドルから40ドルの間で取得される。 ファッション・ファー・トリムの人気が高まるにつれて,毛皮の品質,豊富さ,動物を狩る罠猟師の数は,価格に影響を与える。米国西部,特にモンタナ州などの州では,米国東部のコヨーテと同じように,絹のような薄い毛皮がオークションで23回簡単に取得されている。オークションの価格は,1年前から25%,4年前から40%上昇すると推定されている。

「コヨーテが熱い。」と,モンタナ州ラウンドアップにある ‘JM Furs’ のバイヤーであるジョン・ヒューズは言った。 「それはすべてトリム・トレードによるものである。」

リンクハート(Linkhart)氏は次のように付け加えた。「これで,収穫されている価値のあるリソースができた。」
動物保護の運動家たちは,野生のコヨーテが「収穫(harvest)」である,あるいは,捕獲者が個体数を間引くことから利益を得ている,という議論に激しく異議を唱えている。「それはナンセンス(rubbish)だ。」と,米国における人間と野生動物の「平和共存」を提唱し,ナバホ族が伝統的にコヨーテを「神の犬」として崇拝していたことをウェブサイトで支持者に思い出させたグループ,「捕食者防衛」(Predator Defense)のブルックス・フェイは述べた。

「毛皮はファッション・ステートメントとしてのみ使用され,必要ないものである。」とブルックスは続けた。「“Canada Goose” が自社の製品について正直になりたいのであれば,ジャケットに,罠(‘leg-hold trap’や ‘neck snare’)に捕らえられたコヨーテを示すタグを付けるべきだ。」

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動物の倫理的扱いを求める人々の会(People for the Ethical Treatment of Animals :Peta)は,ガチョウからダウンをとり,コヨーテから毛皮をとっているために,“Canada Goose” パーカの消費者ボイコットを長い間求めてきた。キャンペーングループは,罠猟師,仲買人、製造業者から購入者までのチェーンを非難している。しかし,議論に耳を傾けてもらえておらず,“Canada Goose”は,2018-19年の第3四半期の収益が,前年同期から50%増加して3億ドルに達したと報告した。

同社の最高経営責任者であるダニ・ライス氏は先月の事業報告の声明で,同社にとってもう1年の「素晴らしい結果」(impressive results)になりつつあると述べた。

最近の春に先立つ氷点下の気温の中,若くて流行に敏感で(hip)裕福な人々はニューヨーク市の路上でスポーツしていた。“Canada Goose” はファー・トリムなしのジャケットも作っているが,コヨーテで縁取られたフードに人気がある。20代前半で,パーカを着て市の地下鉄に乗っていたギャリソン・ギボンズは,「贅沢品」としてギャンブルの賞金で,気まぐれに購入したと語った。

人事部勤務の若者は,ジャケットが「間違いなくステータス・シンボル」であることを認めながら,生まれ故郷のミシシッピ州からニューヨークに引っ越したとき,防寒具が必要だったと述べた。
「南で育った私は,非常な反狩猟主義だった。 私は動物に優しい側で育ち,間違いなく動物虐待に反対している。しかし,街に引っ越して寒さに対処するため … 私は結局それを乗り越えた」と彼は述べた。

一方,マンハッタンのミッドタウンにあるチック・フィル・アの食料品店(Chick-fil-A food outlet)で,20代のアンドレア・パーカーがジャケットからメニューに向かってジェスチャーをし,衣服を着ることと鶏肉や牛肉を食べることを比較した。
彼女は肩をすくめて言った。 「動物性食品を食べることと革を着ることは同じように感じると思う。それは同じようなことです。」

(転載了)
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Canada Goose” も “Woolrich” も “Moncler” も,そのサイトのパーカ製品説明に あえて「コヨーテ・ファー」を明示して,製品の高級さを誇っているかのようで,何の罪悪感もないようです。
コヨーテ・ファー」に 惹かれる消費者がいるのでしょうか?

Fur” の種類には他に “Mink”,“Rabbit”,“Fox”,“Beaver”,“Raccoon” があり,“Coyote” は新参ですが,次のような特長があるようです。

 ・色が より自然で美しい。
 ・弾力性がある。
 ・他に比べ 安価。
 ・温かい。

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