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2021年3月12日 (金)

第二次世界大戦中の慰安婦は何者だったのか?

ハーバード大学教授が 「大戦前・中に日本の兵士のために存在した慰安婦は,契約に基づく売春婦だった」とする論文を書いて,これまで 「慰安婦は日本帝国による性的奴隷だった」とする情報を刷り込まれ,何の疑いもなく生存者の証言を信じ,その他の可能性を考えもしなかった歴史学者たちのみならず,学生を含んだ多くの人々を慌てさせているようです。

APMar.8,2021付け “Harvard professor ignites uproar over ‘comfort women’ claims”(ハーバード大学の教授が「慰安婦」の主張をめぐって騒動に火をつける)の見出し報道が,この騒動を伝えています。

下記,拙訳・転載します。

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ケンブリッジ,マサチューセッツ(AP) - ハーバード大学の教授が国際的な騒動(uproar)に火をつけ,戦時中の日本で性奴隷(sex slaves)として扱われていた韓国人女性が,実際には売春婦として働くことを選んだと主張するために更なる精査(mounting scrutiny)に直面している。

最近の学術論文(academic paper)で,J.マーク・ラムザイヤー(Prof. J. Mark Ramseyer)は,第二次世界大戦中に日本のいわゆる「慰安婦」が軍の売春宿(military brothels)で働くことを強制されたという幅広い研究(wide body of research)を否定した(rejected)。ラムザイヤーは代わりに,女性がセックス・ワーカーとして進んで(willingly)契約を結んだと主張した。

彼の論文は,女性が強制されたことを指導者が否定している日本と,レイプと虐待(abuse)を体験した女性に謝罪と補償を提供するよう日本に長い間圧力をかけてきた韓国との間の政治的論争を激化させた(intensified)。

何十年にもわたる研究は,韓国や以前日本が占領していた他の国々からの慰安婦に与えられた虐待を調査してきた。1990年代に,女性は慰安所に連れて行かれ,日本軍に性的サービスを提供することを余儀なくされた方法を詳述する説明を共有し始めた。

何百人もの学者が,北朝鮮と韓国を団結させて怒りを引き起こした,ラムザイヤーの記事を非難する手紙に署名した。
ハーバード・ロー・スクールの日本の法学教授であるラムザイヤー氏はコメントを控えた。

ラムザイヤーの記事「太平洋戦争におけるセックスの契約(Contracting for sex in the Pacific War)」は12月にオンラインで公開され,“International Review of Law and Economics” の3月号に掲載される予定だった。しかし、この発行は一時停止されており,ジャーナルはこの論文が調査中であると「懸念の表明(expression of concern)」を出した。

歴史家にとって最も憂慮すべきことは,論文に証拠がないことだと彼らが言っていることである:ハーバードや他の機関の学者たちはラムザイヤーの情報源を調べており,彼が述べた契約の歴史的証拠はないと言っている。

記事の撤回を求める声明の中で,ハーバード大学の歴史家アンドリュー・ゴードン(Andrew Gordon)とカーター・エッカート(Carter Eckert)は,ラムザイヤーが慰安婦を扱った「実際の契約を1つも調査(consult)していない」と述べた。「ラムザイヤーが,彼が読んでいない契約について,非常に強調された言葉で,どのように信頼できる主張をすることができるかはわからない」と彼らは書いている。

コネチカット大学の現代日本と韓国の歴史家であるアレクシス・ダデン(Alexis Dudden)は,この記事を何十年にもわたる研究を無視した「完全な捏造(total fabrication)」と呼んだ。ラムザイヤーを擁護するために学問の自由を呼びかけた人もいるが,ダデンはこの記事が「学問的完全性の要件を満たしていない」と反論している。

「これらは どこか分からない場所(thin air)からの主張(assertion)である」と彼女は言った。「彼の執筆と情報源から,彼が契約を見たことがないことは非常に明白である。」
1,000
人以上のエコノミストがこの記事を非難する別の書簡に署名し,「恐ろしい残虐行為(horrific atrocities)を正当化する(legitimize)ための覆いとして」経済理論を悪用していると述べた。日本の歴史家の別のグループは,なぜ記事が「学問的不正行為を理由に」撤回されるべきかを説明する30ページの記事を発行した。

ハーバードでは,何百人もの学生がラムザイヤーからの謝罪と彼に対する苦情への大学の対応を要求する請願書に署名した。 ハーバード・ロー・スクールはコメントを控えた。
1996年の国連の報告書は,慰安婦は「暴力と完全な強制(violence and outright coercion)」によって連れて行かれた性奴隷であると結論付けた。

1993年の日本の声明は,女性が「自分の意志に反して」連れて行かれたと認めたが,国の指導者たちは後にそれを否定した。

2013年に,戦時中の苦しみで訴えた12人の女性それぞれに日本政府が1億ウォン(9万ドル)を与えなければならないと韓国の裁判所が決定した1月に緊張が再び高まった。日本は,戦時中の補償問題はすべて,韓国との関係を正常化する1965年の条約の下で解決されたと主張している。

韓国では,活動家がラムザイヤーを非難し,ハーバードからの辞任を求めた。韓国の男女共同参画と家族の大臣である鄭英愛は先週の記事に落胆(dismay)を表明した。同省のコメントによると,「日本軍の『慰安婦』問題を歪曲し(distort),犠牲者の名誉と尊厳を傷つけようとする(tarnish)試みがある」と述べた。

92歳の韓国人で生存者の李容洙は、ラムザイヤーの主張を「ばかげている(ludicrous)」と述べ、謝罪を要求した。影響力のある活動家である李は、国際司法裁判所に裁定を求めることにより、韓国と日本が数十年にわたる行き詰まり(impasse)を解決するようキャンペーンを行っている。先週の水曜日にラムザイヤーについて尋ねられたとき,李は言った:「その教授も(ICJ)に引きずっていくべきです。」

アイビーリーグ大学での情報源によって増幅された論争は,ラムザイヤーの他の研究の新たな精査をもたらしました。学者によって提起された新たな懸念に応えて、欧州法経済学ジャーナルは、ラムザイヤーによる最近の記事を調査しているという編集者のメモを追加しました。これは,20世紀初頭の日本に住む韓国人を研究している。ケンブリッジ大学出版局は,ラムザイヤーによる次の本の章は「著者と本の編集者との間の協議の後に著者によって改訂されている」と述べた。

ラムザイヤーは,1月に日本のニュース・サイトに提出した慰安婦についての彼の主張を繰り返した。その中で,彼は,女性が日本で別の認可された売春制度の下で使用されているものと同様の契約を結んだと主張した。彼は強制労働の説明を「純粋なフィクション」として否定し,日本軍は「韓国の女性を売春宿で無理やり働かせなかった(did not dragoon)」と述べた。

「荒れた生活を送っている年配の女性に同情を表明することは問題ありません」と彼は書いた。「安定した関係を再構築するために同盟国にお金を払うことは問題ありません。しかし,奴隷にされた(enslaved)韓国の慰安婦についての主張は歴史的に真実ではありません。」

反対派は,契約の証拠があったとしても,女性の多くは非常に若く,セックスに同意することができなかったであろうと反論している。コネチカット大学のダデンは,次のように述べています。「この記事は,著者でさえ立証できないことを知っているという主張をすることによって,ごく少数の生存者をさらに犠牲にします。」

(転載了)

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かなり冷静に 状況を伝えています。

慰安婦の多くが契約に基づくものだったという説を精査すれば,彼女たちが “sex slaves” だったとする主張が誤りだと分かってくるのも時間の問題でしょう。
非難派の根拠の一つである 「慰安婦が『暴力と完全な強制(violence and outright coercion)』によって連れて行かれた性奴隷である」と結論付けた1996年の国連の報告書がどのような調査と(裏付けのない)証言に基づいたものであるかの精査が必要です。そもそも,この騒動の元凶を作ったとも言える朝日新聞には,是非,精査に協力願いたいものです。

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