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2021年3月27日 (土)

スエズ運河で座礁したコンテナ船 “Ever Given” はいつ動かせるか?

3月23日(火曜日)朝,スエズ運河で座礁した 20,000TEU コンテナ船 “Green Given” は依然 動かせないままで 多くの船が開通を待っています。

BBC News’ 電子版が Mar.26,2021付けで 伝えています。

下記,拙訳・転載します。

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Suez Canal: How are they trying to free the Ever Given?
スエズ運河:どのようにして “Ever Given” を離礁させようとしているか?

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スエズ運河に立ち往生している(stuck)巨大なコンテナ船を解放する作戦が続いており,数日から数週間かかる可能性があるという警告が出されている。
Ever Given” は,4つのサッカー場の長さで,運河の南端を横切って横たわっていて,他の船が世界で最も混雑する水路(the world's busiest waterways)の1つを通過するのを妨げている。

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How could the Ever Given be moved?
Ever Given” をどのように動かすことができるか?

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船の運航を管理している会社,Bernhard Schulte ShipmanagementBSM)によると,船を動かすために最大9隻のタグボートが配備されている。船の長さは400メートル(1,300フィート)で,幅が200メートル(656フィート)以下の運河に斜めに横たわっている。
タグボートは,ケーブルを使用するか,動かない船の横に直接配置して,運河の両側の砂の土手から船をを離そうとしている。

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BSMは,木曜日の朝に船を再浮上させる試みは失敗し,すぐに再試行すると述べている。
船は両岸のバンクに堅く食い込んでいるので,これまでのすべての努力はそれを変えるのが非常に難しいことが証明された,と米国のキャンベル大学の海事史の専門家であるサル・メルコリアーノ(Sal Mercogliano)は言った。

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Dredging
デレッジング

船の周りの運河を浚渫する作業も進行中である。オランダに本拠を置く浚渫会社ボスカリス(Boskalis)がこれを試みており,船体の周りから砂や泥を取り除いている。

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ボスカリスの最高経営責任者であるピーター・ベルドウスキー氏は,浚渫,引っ張り,船からの重量の除去を組み合わせて船を解放する「砂の上の巨大な重量」と述べている。海事の専門家であるサル・メルコリアーノ氏は,スエズ運河は通行可能性を維持するためにとにかく浚渫され続けていると述べている。「大型の機械が水中に突き刺さり,基本的には底から土を引き上げ,それを陸上に堆積させる。」
スエズ運河は2015年に拡張され,“Ever Given” のサイズの船舶が通過できるようになった。

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Remove cargo and fuel
貨物と燃料の撤去

20万トンの船舶を再浮揚させる取り組みの次の段階は,燃料と貨物を取り除くことである。
Ever Given” のサイズの船は,2万個もの20フィートコンテナを運ぶことができる。

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ただし,これを行うと,損傷を引き起こしたり,船のバランスを崩したりする可能性があるため,危険が伴う。また,繊細で時間のかかる作業になる。「大型のフローティング・クレーンを準備する必要があるが,今何をするにしても,船の安定性を計算し,それが安定性にどのように影響するかを判断する必要がある」とMercogliano博士は言う。「最悪のシナリオは,[不均一な(uneven]重量分布のために船が半分に折れるというものである。」
また,フローティング・クレーンを使用して貨物コンテナを取り除こうとするには,船に積み上げられている高さから難しいことも考えられる。船のタンクから燃料を排出する方が簡単な操作だが,重量を十分に減らすには不十分な場合がある。

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(転載了)
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コンテナ船は高速が必要な船型のため,前後部が痩せ,中央部が太くなっており,それに伴い 浮力は中央部が大きいのですが,コンテナ荷重は容積の割りに軽いので 船体を上向きに曲げるモーメント(HOG)が大きく作用しがちと思われます。
従って 浮かすために船体を軽くするとき,フローティング・クレーンで荷下ろしし易い中央部を軽くすると危険です。前後部を意識して,中央部のモーメントが大きくなり過ぎないように荷下ろしする必要があります。
船には このモーメントや力を計算するプログラムが積まれていると思われるので 荷下ろし,燃料油の撤収時には間違いなく計算されるでしょう。但し,前後端が運河のバンクに接地している状態の計算は積載プログラムではできないでしょうから,建造造船所ー今治造船ーに依頼する必要があります。

本船の乗組員 25人全員 インド人だそうです。去年7月 モーリシャスで座礁したバルク・キャリア “WAKASHIO” の士官もインド人だったと思います。
関係があるかどうか分かりませんが,インドにおける船員教育がやや気になります。

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