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2021年5月11日 (火)

新・ドリトル先生に,ちょっと一言。

5月10日 朝日新聞掲載「福岡伸一の新・ドリトル先生物語/ドリトル先生 ガラパゴスを救う/ダ・ヴィンチの夢 1」を読みました。

下記,抜粋します。

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鳥のように空を自由に飛びたい。これは長年の人間の夢でした。でも、人間には鳥のような羽がありません。

空を飛ぶことを実際に真剣に考えた科学者が,15世紀,イタリアのフィレンツェ郊外のヴィンチ村に生まれた,レオナルド・ダ・ヴィンチでした。彼は,科学者でもあり,芸術家でもあり,思想家,哲学者でもありました。

 彼は鳥の飛翔の研究を始めました。鳥の羽の構造,羽ばたき方,方向の変え方,風に乗る方法などです。それから羽のない人間が扱えるような大きな羽の模型を設計してみました。できるだけ軽い素材の木の骨組みに布地を張ってつくった人工の羽をつけて羽ばたいて飛び上がろうと考えたのです。

 これは失敗しました。鳥は羽を持っているだけではなく,その羽を羽ばたかせるための強力な胸の筋肉を持っています。しかもその筋肉を長い時間動かすためのスタミナがあります。
・・・ 
 人間の非力な胸筋では,飛ぶための羽を動かすのは不可能である,と結論づけても,ダ・ヴィンチは空を自由に飛びたいという夢は捨てることができませんでした。あんなに万能の天才と言われながらも,実際には,自己嫌悪や焦燥や不全感があって,いつも何か別のものになりたい,別の世界に行きたいという変身願望があったのかもしれません。

固定翼の揚力と動力(エンジン)による(プロペラ)推力で空中を飛行するまで,人類は 鳥を見て 羽ばたいて空を飛ぼうとしていました。
・・・

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畏れ多くも,天才 ダ・ヴィンチ先生に成り代わって 一言 申し上げます。

確かに,ダ・ヴィンチは 羽ばたき飛行機のスケッチを描いています。そして,確かに,その実物を作って 飛行実験を実施して成功したという記録は残っていません。付け加えれば 失敗したという記録も残っていません。

天才 ダ・ヴィンチは 人体解剖を行っていて 「鳥は 羽を動かすために全身の筋肉の 70%以上が胸筋であり,他方,人間は 立ち,歩き,走るために全身の筋肉の 70%が下半身にあること」を 当然 承知していました。

Flying-machine そこで 彼は 人間の胸筋(腕)で羽を動かすような無謀なことは考えず,脚で動かすことを考えており,羽ばたき飛行機のスケッチには,脚で羽を動かすメカニズムが示されています。

腕で羽を動かすことを考えるような,軽慮浅謀なダ・ヴィンチではなかったことを,彼の名誉のために一筆 認めます。

因みに,この「羽ばたき飛行機」を「オーニソプター」(ornithopter)と言うようです。

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