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2021年5月25日 (火)

米国の 「銃=安全」 信仰は根深い。

Pew Research Center,‘FACTTANKMay 11,2021付けで “Key facts about Americans and guns” (米国人と銃についての重要な事実)と題する,米国人の銃規制等に対する最新の調査報告がありました。

下記,拙訳・転載します。

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銃は米国社会と米国の政治的議論に深く根付いている(ingrained)。

米国憲法修正第2条は,米国人に武器を所持する権利を与えており,米国の成人の約3分の1が個人的に銃を所有していると述べている。同時に,ジョー・バイデン大統領と他の政策立案者は,いくつかの主要都市での殺人率の上昇から銃乱射事件に至るまでの銃による暴力に対処するために,銃器の入手プロセスに対する新しい制限を提案した。

ピュー研究所とギャラップによる最近の調査から引き出された,銃暴力,銃政策,その他のテーマに関する米国人の態度に関するいくつかの重要な調査結果がある。

002h_20210512152501 1.2021年4月に実施されたピュー研究所の調査によると,米国人の約半数(48)が,銃による暴力を今日の米国での非常に大きな問題と見なしている。これは,連邦予算の赤字(49),暴力犯罪(48),不法移民(48),コロナウイルスの発生(47)を大きな問題とする割合に匹敵する。米国人の大多数が非常に大きな問題と見なしている問題は1つだけで,それは、医療費の適正な価格(affordability)(56)である。

成人の,別の24は,銃による暴力はかなり大きな問題であると述べている。約10分の3は,それが小さな問題(22)であるか,まったく問題ではない(6)と述べている。

2. 銃による暴力に対する態度は,人種,民族,政党,コミュニティの種類によって大きく異なる。黒人の成人の約8割(82)が,銃による暴力は非常に大きな問題であると述べている。これは,人種や民族の中で群を抜いて最大の割合である。
比較すると,ヒスパニック系の成人の約6割(58)と白人の成人の39が,銃による暴力を同様に見ている。 (サンプルサイズの制限により,アジア系米国人のデータは利用できない。)

003h_20210512152501 民主党員と民主党支持者は,共和党員や共和党支持者の人よりも,銃による暴力を主要な問題と見なす可能性がはるかに高い(7318)。そして,自分たちのコミュニティを都市と表現している米国人のほぼ3分の265)が同じことを言っている。これに対して,郊外の人々は47,農村地域に住んでいる人々は35である。

3. 2021年4月の調査によると,米国人の約半数(53)は,より厳しい銃規制を支持しており,2019年以降減少している。少数の割合は,これらの法律(銃規制関連)はほぼ正しい(32),あるいは それほど厳しくすべきではない(14)と言っている。銃規制を厳しくすべきだと言う米国人の割合は,20199月の60から減少した。現在の意見は,20173月の意見と一致している。

004h_20210512152501 共和党と共和党支持者の間で,見方は変わった。共和党は現在,銃規制はより厳格すべき(20)よりも厳格さを緩和すべき(27)と言う傾向がある。
比較すると,2019年には,共和党員の大部分が,それほど厳格ではない法律よりも厳格な銃規制を支持していた(3120)。どちらの年も,共和党員の約半数が現在の銃規制はほぼ正しいと述べた。

今日,民主党員と民主党支持者の大多数(81)は,銃規制を厳しくすべきだと述べているが,この割合は2019年以降わずかに減少している(86から)。

4. 米国人は,合法的な銃の所有権を制限することが銃乱射事件の減少につながるかどうかについて意見が分かれている。国の銃規制に関する議論は,最近の銃乱射事件に続いて行われることがよくある。
しかし,2021年春の世論調査によると,米国人は法改正が銃乱射事件の減少につながるかどうかについて意見が分かれている。成人の約半数(49)は,合法的に銃を入手することが困難であれば,銃乱射事件は少なくなると述べているが,ほぼ同じくらい多くの人が,そうしても事件発生に変化はない(42)か,銃乱射事件がむしろ多くなる(9)と述べている。

銃の所有が犯罪全体に及ぼす影響について,国民はさらに意見が分かれている。約3分の134)は,より多くの人が銃を所有すれば,より多くの犯罪が発生すると述べている。同じ割合(34)は,犯罪発生に違いはないと述べているが,31は,犯罪が少なくなると述べている。

5. いくつかの銃政策提案については幅広い党派の合意があるが,ほとんどは政治的に分裂していると,2021年春の調査で判明した。両方の党派の大多数は,銃へのアクセスを制限する2つのポリシーを支持している。精神疾患のある人が銃を購入できないようにすること(共和党員の85と民主党員の90がこれを支持している)と,個人への銃販売と銃器見本の販売に身元調査(background checks)を要求することである(共和党:70,民主党:92)。両党の大多数はまた,人々が許可なしに隠して銃を携帯するへの許可に反対している。

005h_20210512152501 他の提案は,完全な党派の分裂を引き出す。民主党員の80以上が,すべての銃の販売を追跡するための連邦データベースを作成し,攻撃用武器(assault-style weapons)と10発以上の弾丸を装着する大容量弾倉の両方を禁止することを支持しているが,共和党の大多数は提案に反対している。

一方,ほとんどの共和党員は,人々が隠した銃をより多くの場所に持ち運べることを許可し(72),教師や学校関係者が幼稚園から高校までの学校(K-12 schools)に銃を持ち込めるようにすることを支持している(66)。これらの提案は,それぞれ民主党員のわずか2024によって支持されているだけである。

6. 2021年4月の調査によると,農村部の米国人は通常,より広範囲の銃へのアクセスを好むが,都市部の米国人はより制限的な政策を好む。農村部はより共和党的であり,都市部はより民主党的である傾向があるが,このパターンは同じ政党と同一視する人々にも当てはまる。たとえば,地方の共和党員の71は,都市部に住む共和党員の56と比較して,教師や他の学校関係者が幼稚園から高校までの学校で銃を携帯できるようにすることを支持している。
逆に,都市部に住む共和党員の約半数(51)は,農村部に住む共和党員の31と比較して,攻撃用武器の禁止を支持している。

006h_20210512152601 民主党員は,住んでいる場所に関係なく,より多くの銃規制を支持していますが,コミュニティの種類によってまだいくらかの違いがある。たとえば,地方の民主党員の3分の133)は,都市部の21と比較して,幼稚園から高校までの学校で教師や他の学校関係者が銃を携帯できるようにすることを支持している。

7. 2020年10月に実施されたギャラップの調査によると,米国の成人の10人に4人(44)が銃を持った家庭に住んでいると答えており,そのうち約3分の132)が個人的に銃を持っていると答えている。

政党の所属,性別,地域,その他の要因によって銃の所有率に違いがある。たとえば,共和党員の半数は,民主党員の18と比較して,個人的に銃を所有していると述べている。(ギャラップ調査では,無所属者は個別にカウントされ,無所属者のうち,29%が個人的に銃を所有していると答えている。)

男性は女性の2倍以上銃を所有している可能性が高く(4518),郊外に住む人々の約4分の125%),都市の23%と比較して,町や農村地域に住む人々の48が銃を所有していると報告している。

連邦政府のデータは,銃の販売が近年,特にコロナウイルスのパンデミックの間に増加したことを示唆している。
FBIの全米犯罪歴即時照合システム(National Instant Criminal Background Check System)によると,2020年には,銃の購入に関する毎月の連邦の身元調査の数は,2019年の同じ月よりも少なくとも20多くなった。最大の増加率は20207月に発生し,約360万件の身元調査が完了した,これは,20197月から44の増加である。

8. 個人の防御は,銃の所有者が銃を所有していると言う理由のリストの上位にある。20198月の別のギャラップ調査では,銃の所有者は,銃を所有している理由として,個人の安全または防御を挙げている可能性が最も高かった。およそ10人に6人(63)が自由形式の質問でそう答えた。かなり少ない割合は,狩猟(40),非特定のレクリエーションまたはスポーツ(11),骨董品または家族の家宝(heirloom)(6),または仕事に関連している(5)などの他の理由を挙げた。

2017年に実施されたピュー・リサーチ・センターの調査では,銃を所有する理由について述べた銃器の所有者と,自宅に銃を持っている米国人の全体的な割合に同様のパターンが見られた。

(転載了)
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理屈では説明し難い,思い込みの影響が強い問題の変化は急には起こらないようです。

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