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2021年6月 6日 (日)

「ガーメント・ダイ」とは?

最近,あるいは この10年ほど 衣料品に対する「ガーメント・ダイ」(“Garment DyeorGarment Dyeing”)という言葉を見るようになりました。
日本語では 「製品染め」や「後染め」で,「縫製が終わって染める」ということでしょうが,かつては無かったように思います。
目的あるいはメリットは?

調べてみました。

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英文Wikipediaの “Dyeing”より 「染色の種類」と「製品染め」に対する記述を抜粋して 拙訳・転載します。
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Methods
方法

染色は,繊維(fibers),糸(yarns),布地(fabrics),場合によっては衣服(garments)など,さまざまな衣服製造(textile manufacturing)段階で適用される。方法の選択は,最終製品の使用目的,望ましい効果,リソースなどによって異なる。これらの染色方法を説明する特定の用語がある。すなわち-

ドープ染色Dope dyeing):ドープ染色では,繊維を押し出す(extruding)前に,ポリマー溶液自体に顔料が加えられる。このプロセスは,染色された繊維は優れた定着性(fastness)を持つ。ドープ染色は合成繊維(synthetic fiber)にのみ適用される。この染色方法は,溶液染色(solution dyeing)および「マス着色(mass coloration)またはマス彩色(mass colored)」としても知られている。色のオプションは限られる。

繊維染色Fiber dyeing):繊維染色では,繊維が糸に紡がれる前に繊維段階で染色が行われる。 ストック染色(stock dyeing)とも呼ばれる。 例はメイラーンジ(melange,混合物)です。

糸染色Yarn dyeing):糸染色では,生地製造段階の前に最初に糸を染色する。
糸の染色は,束(hanks)またはパッケージで染色が行われる。パッケージ染色は,染色容器に入れられた穴あき円錐体(perforated cones)に糸を巻く方法である。次に,染料溶液は交互に内から外に押し出される(逆も)。 例としては,多くのストライプ,パターン,(チェック),ジャカードデザインのファブリックがある。

ピース染色Piece dyeing):ピース染色では,染色は未染色の糸で生地を製造した後に行われる。単一色染め(solid dyed)の生地のほとんどは,ピース染色法で染色されており,その素材はピース染色(piece dyed)とも呼ばれる。

製品染めGarment dyeing):製品染めは,未染色であるが染色可能な布地を使用している衣服を染色する。

History of garment dyeing
ガーメント・ダイの歴史

製品染めは,事前に染色された布地から衣服を製造する従来の方法とは対照的に,完全に作られた衣服を製造後に染色するプロセスである。

1970年代半ばまで,この方法が商業衣料品の製造に使用されることはめったになかった。それは家庭内で,古くてすり切れて色あせた衣服を覆い隠すために,そしてまた使用済みまたは余剰の軍服の再販業者に採用されていた。
この技術の最初の,注目すべき工業的使用は,シェトランド・ウール・ニットウェアを製品染めで染色したベネトン(Benetton)によって行われた。

Complex garment dyeing
混紡製品染め 

1970年代半ば,ボローニャの衣料品デザイナーであるマッシモ・オスティ(Massimo Osti)は,衣料品の製品染め技術の実験を開始した。それからの10年間の彼の実験は,伝統的な製品染め(単純な綿または羊毛の衣服の染色)の工業的使用だけでなく,さらに重要なことに,同じ容器で複数の生地または繊維の種類(たとえば,ナイロンと綿の両方で作られたジャケット,またはリネン,ナイロンとポリウレタンでコーティングされた綿)で作られた完全なファッション製品を含む「混紡製品染め(complex garment dyeing)」のパイオニアに導いた。

マッシモ・オスティ(彼の衣料品ブランドC.P. Company)によって開発されるまで,この手法はどのような状況でも産業的にうまく適用されたことはなかった。複雑さは,各生地が染料に対してどのように異なる反応をするか,どれだけ収縮するか,どれだけの色を吸収するか,染色前に生地に起こりうる欠陥を検証するための,まったく新しい形式の品質管理の開発など,実際的および化学的理解の両方の開発にあった。

この技術の産業上の利点(白またはナチュナルの1色の生地を購入すれば,好きなだけ色を作ることができるなど)を超えて,技術の芸術的な利点はかなりのものであり,多くの点で,今日,イタリアのスポーツウェアとして知られている服のスタイルの製造に対する多くの道筋を造った。

These advantages included
以下の利点がある

● さまざまな繊維が染料の色を吸収することにより,色調の信じられないほど微妙な違いと,他の方法では達成できない調和を作り出すことができる。

● 製品染めプロセスにより,生地に「使い古された(worn-in)」影響が自然に与えられ,イタリアのスポーツウェアを特徴付けるクラシックなメンズウェアの外観のカジュアルでリラックスしたバージョンの開発が可能になった。

● それぞれの生地と繊維の種類が染料に対して異なる反応を示すという事実は,「分解された(deconstructed)」効果も生み出し,それによって消費者の注意がジャケットの構造技術に引き付けられる。たとえば,より密に織られた生地は,より開いた織りよりも色を吸収しない。綿の衣服に使用されるポリエステル・ステッチは,染料の色を吸収せず,コントラスト・カラーのステッチなどを生成する。

次の不利な点がある:

● 製品の比較的高い失敗率(510%)

● 収縮率を正確に計算することが難しいため,うまくバランスのとれた外観を実現することが困難。

● 繊維が染色でどのように動く(behave)かを理解するために必要な,高いレベルの研究とプロトタイピングのコスト

今日,製品染め(ガーメント・ダイ)は世界中で産業技術として拡散的に(diffusely)採用されているが,主に(predominantly)ヴィンテージ・スタイルの綿の衣服の製造やファスト・ファッションのサプライヤーによって,複雑な製品染めは依然として,アートにコミットし続けている一握りのプレミアム・ブランドとサプライヤーによって,イタリアでほぼ独占的に(exclusively)行われている。

(転載了)

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ガーメント・ダイのジャンパーとシャツを持っていますが,素人には 一見して それとは分かりません。(「ガーメント・ダイ」そのものを知らなければ話にならないが ー )
一見して 分かるのは 業界で真面目に仕事をしている方でしょう。

それにしても既製品への適用実績が 40年あまりということを初めて知りました。

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