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2021年6月 4日 (金)

Clarks の “Desert Boot” に価値はあるのか?

クラークス(Clarks)のデザート・ブーツ(Desert Boot)に関しては 過去に何度も触れていますが,広く,かつ,詳しく書いてある記事がありました。

Gentleman’s Gazette’ のサイト,June 1, 2018付けの記事です。

拙訳し,転載します。

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Is It Worth It: Iconic Clarks Desert Boot
価値があるか: 象徴的なクラークス デザート・ブーツ

このガイドでは,クラークスのデザート・ブーツ,歴史,スタイルや構造,さまざまな素材,そして価格に見合う価値があるかどうかについてすべて説明する。

The History of Clarks Desert Boots
クラークス デザート・ブーツの歴史 

1941年,創設者ジェームス・クラークの曾孫であるネイサン・クラークは,タイの北にあるミャンマーのビルマに派兵された(deployed)。彼が会社を発つ前,彼の家族は,新しい靴のモデルや,会社にとって有利なものに目を光らせておくように頼んだ。

海外にいる間,ネイサンは,士官が着用しているクレープ・ソールの非常に単純な(simplistic)チャッカ・ブーツ(chukka boots)に気づいた。彼が尋ねたところ,それらのほとんどはエジプトのカイロにあるバザールから来たものであることがわかった。彼は,伝統的なメンズウェアにはあまり見られない革新的な(innovative)新しいソールを備えたシンプルなブーツにすぐに魅了され,それが会社にとって素晴らしいアイデアになると確信した。

彼は,会社が生産を再開する(pick up production)ことを期待してスケッチを家に送った。デザート・ブーツは,スエードのアッパーとクレープのソールがエレガントな紳士ではなく,下層階級に関連するものであるという意味で、やや革新的だった。ネイサンは本当に熱心だったが,会社の取締役会は決して売れないと考えた。

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ネイサンはアイデアを固め,自信を持って,1949 年,ネイサンはシカゴの靴ショー(shoe show)で自分の靴を展示するために大西洋(pond)を渡った。そこで,彼は影響力のある編集者達にそれを示すことができ,一般の人々に好評だった。それは,この時点ではまだ見られなかった,よりカジュアルなブーツの新しい提案(alternative)だった。そのような肯定的なフィードバックと激励を受けて,彼は英国に戻り,米国で独占的に(exclusively)販売された最初のデザート・ブーツの領域(range)を作った。

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1950 年のオリジナルのブーツは,上の写真とよく似ていた。それは,英国のスエード専門のなめし工場(tannery)で現在も存在するチャールズ・F・ステッド(Charles FStead)から入手したサンド・カラーのスエードだった。彼が砂の色を選んだのは,それがエジプトの砂によく似ていたからであり,同時にブーツが砂漠に由来しているところから,デザート・ブーツという名前は本当に意味があった。

ブーツは米国で成功し,その結果,最終的には英国でも販売された。60 年代と 70 年代にポップ・カルチャーで人気を博し,スティーブ・マックイーンなどの有名な映画スターが着用し,更に,ボブ・ディランも,ビートルズさえも履いた。オリジナルのデザート・ブーツは英国製で,英国製の革で作られていたが,現在はほとんどが,イタリアでの製造の例外を除き,アジアで製造されている。

そうは言っても,デザート・ブーツは,クラークスの全ラインナップの中で最も象徴的でベストセラーのシューズである。

Are Clarks Desert Boots Worth It?
クラークス デザート・ブーツに価値はあるか? 

第一に,今日の市場には3つのバージョンがある。皮肉なことに,それらはすべてオリジナルと呼ばれている。

まず,スエード・レザーにクレープ ソールのオリジナルは 130 ドルする。これは,ワックス・レザーをアッパーに使用する他のオリジナルのスエード・ブーツと同じように,ベトナム製である。いいプル・アップ効果があるが,完全にオリジナルではない。私の意見では,190ドルで,クレープ・ソールとオリジナルのブーツを作成したのと同じ皮なめし工場であるチャールズ・F・ステッドのイングリッシュ・スエード・レザーを使用したイタリア製のオリジナルのクラークス デザート・ブーツを入手できる。

$190 Clarks Desert Boot vs $130 Version
190 ドルのクラークス デザート・ブーツと 130 ドルのバージョン

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おそらく,高価なバージョンはより丈夫で(hard-wearing)豪華である。革はとても良いと言わざるを得ず,柔らかくしなやかな(supple)スエード・レザーで,内側はスコッチ・グレインのような質感である。これは単に,スエードが反転していることを意味し,これは,ステッド製の非常に典型的なレザーである。

一方,より安価なバージョンは,両側がスエードのような質感で,より滑らかな外側がやすりがけされていることを意味し,全体的に,190ドルのブーツは間違いなくより優れた革を使用している。

Leather Differences
革の違い

チャールズ・F・ステッドの革を使った他の靴も持っていたが,とても丈夫で,とても素敵な革である。クラークスのブーツは,彼らは 柔らかくなりすぎないという良い仕事をしたと思う。

私は アレン・エドモンズ(Allen Edmonds)のステッド・レザーを使用したブーツを持っており,これは非常に柔らかく快適に着用でき,同時に型崩れしない。もちろん,製造国は異なる。ベトナムは英国とイタリアの受け継がれる伝統を好むが,同時に,人件費ははるかに低く,消費者としてのあなたに渡される。

Made in Vietnam vs Made in Italy
ベトナム製 対 イタリア製

結局のところ,ベトナムには熟練した労働者がいて,彼らは新しいスキルを学ぶことに熱心で,正しく教えられれば,少なくとも工場で作られた靴の設定について話すとき,英国やイタリアで見つけるものと非常によく似た,極めて一貫した製品を作ることができる。

Construction – Very Similar
構造非常に類似 

構造的には,高価なブーツと安価なブーツは同じである。両方ともステッチがあり,違いはあるが両方ともクレープ・ソールを備えている。イタリア製のものは,クレープ・ソールの靴によく見られるより質感のあるクレープ・ソールを備えており,130ドルの安価なバージョンは,より滑らかなクレープ・ソールで,間違いなく別のクレープである。

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個人的には,190ドルの方が好みである。靴型(last)は私には同じように見え,イタリア製とベトナム製のバージョンに違いはない。述べたように,革がかなり異なる。

ステッド・レザーは間違いなく最高で,より高価な靴にも使用できる。

クラークス デザート・ブーツのワックス・レザーはスエードよりもかなり硬く,オリジナルはスエードだったので,個人的にはスエード デザート・ブーツを持っていて,ワックス・レザーのブーツはスキップしたいと思う。そうは言っても,ワックス加工された革は美しい表面の艶(patina)を生み出し,プル・アップ効果があり,自分で付けたどんな種類の傷も見ることができる。そのため,気に入った場合は,検討する価値がある。

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Sewn Welt
ソーン・ウェルト

ウェルトに関しては,安価なバージョンよりもイタリアのバージョンの方がステッチ密度が高いことがわかる。通常,グッドイヤー・ウェルト製法では,ステッチの密度が高いほど品質が高いと言えるが,この場合の靴はグッドイヤー・ウェルト製法ではなく,日常生活には関係ないと思う。どちらのバージョンにも 2 列のアイレットがある。安価なバージョンには金属製のリベットが付いているが,イタリア製のバージョンにはリベットがない。イタリア版の靴ひもはより良く,他のものはワックスド・コットンであり,通常のコットンまたはポリコットンなので,わずかな違いがあると言える.ネイサン・クラーク のオリジナルのデザート・ブーツは,ブーツにオレンジ色のコントラスト・ステッチが施されていた。

私がここに持っているブーツには,実際にそのステッチが入っていないので,なぜオリジナルと呼ぶのか疑問に思う。明らかに,彼らは最後のスタイルのみを参照する必要がある。 靴の内側には,前述のような裏地はなく,後ろにわずかにパッドが入ったインソールがある。興味深いことに,イタリア製は強調されているのに対して ベトナム製は強調されていない。

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Fit, Walkability, & Comfort
フィット感,歩きやすさ,快適性 

どれもとても似ていて,全体的に,大した違いはない。

Sizing
サイジング

クラークスは実物大(true-to-size)サイズが示されているようだが,少し小さい。私は US 11 または UK 10 を購入するが,時々,UK 10.5 を履くことがあるので,それを覚えておくとよい。そうでない場合は,非常に平均的なフィット感だと思う。ヒールが少し広めだが,私はとてもスリムなヒールを履いている。普段,グッドイヤー・ウェルト製のドレス・シューズを履いている方なら,クラークスの方がかなり柔らかく感じるだろう。スニーカー(trainers)に慣れている場合は,履きならす必要があると思うかもしれない。

The Final Verdict
最終的な評決

品質面では,190 ドルのバージョンが間違いなく勝っていると思う:より良い革,より良いステッチ,より良いディテール,より良い靴紐,そして間違いなくより良い革を使っている。価値の点では,ベトナム製のバージョンが勝つと思う。なぜなら,これらのわずかな違いは,130 ドルの低価格のほぼ 50% である 60 ドルの価格差に値しないからである。

Are Clarks Desert Boots Worth It In General?
クラークス デザート・ブーツは一般的に価値があるか?

これらのブーツのクレープ・ソールはカジュアルな外出にのみ適しているため,ワードローブが一般的にカジュアルな方面(end)に傾いている場合,それらは価値ありと言える。それらはまた,冬のブーツではない,あるいは,寒い季節にはまったく適していない。裏張りがなく,革が1層しかないため,足がすぐに凍ってしまうためである。

クラークスのデザート・ブーツは、控えめで(understated)シンプルな外観が好きで,デニム・ジーンズやチノパンを多く着る人なら価値があるが,スーツとドレス・パンツ あるいは 他の種類のスラックスを身に付けるなら,形式的に衝突するだけなのでワードローブには絶対に適していない。

したがって,頻繁に履く予定がある場合は,130 ドルの価値があると思う。もし,190 ドルのバージョンで散財(splurge)したい場合は,決して間違いではないが,お金に余裕がない場合は,130 ドル バージンでも問題ない(fine)。

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What Color & Style Combination Should You Go For?
どの色とスタイルの組み合わせを選ぶべきか?

そう,オリジナルはクレープ・ソールのサンド・カラーのスエード・ブーツであり,本物(authenticity)に興味があるなら,それが購入すべきバージョンだと思う。もちろん,この明るい色調の革は汚れが付きやすく,泥や摩耗の兆候がすぐにわかる。そのため,好みで濃い色のスエードを選んだり,スエードが好きでない場合は、他の皮革を選ぶこともできる。
全体として,個人的には,私は茶色の系統に固執する。もう少し派手に(flamboyant)なりたい場合は,青や他の大胆な色を選ぶことができるが,結局のところ,非常に特殊なパンツや服にしか合わせられないため,ワードローブの柔軟性と多様性の点でかなり制限される。

ドレスアップしたいなら,クラークスのデザート・ブーツは全体的に価値がないと思う。より良い印象を生み出す,よりエレガントなレザー・ソールを勧める。個人的には,私はクラークスのデザート・ブーツの靴型(last)の大ファンではない。私の意見では、それは非常に丸くて退屈で少し重々しい(clunky)ものである。私は,たぶんわずかにチゼル(chisel)でやや長い靴型を好む。

したがって,私自身は,単に他にもっと好きなチャッカ・ブーツがあるという理由で,クラークスのデザート・ブーツに投資する価値があるとは思わない。もしチャッカ・ブーツを持っていなかったら,より良い革の真価を認めている(appreciate)という理由だけで,おそらくイタリア製の190ドルのバージョンを選ぶだろう.

Where To Buy Clarks Desert Boots?
クラークスのデザート・ブーツをどこで買うべきか?

Amazon などの多くの小売店で見つけることができるが,最大の品揃え (そして,場合によってはより高い価格) については,クラークス の Web サイトをチェック願う。

(転載了)
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下は 2009年に発売され,予約購入した,60周年の記念モデルです。12年目を迎え,尚,現役です。

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1949年生産当初と同じ素材を使用。 現行のものより肉厚で滑らかな質感が特徴。』 のVintage Sand Suedeが使われ,ソールを縫い付けているオレンジ色の糸は 60年前の発売時と同じだそうです。やや緑色がかって見える ライトグレイのシューレースも同様に初期タイプの復元とのこと,でした。私は その前年,誕生しました。
ベトナム製です。(イタリア製は見たことはありません。)

面白いのは 2015年に 65周年記念モデルが発売されたことで,この場合,1950年が発売開始年になります。上述からすれば 1949年は シカゴ・ショーで紹介された年であり,1950年が発売開始された年のようです。
私が 履き始めたのは 買う余裕ができた,大学を卒業した1972年で,49年間 途切れることなく愛用しています。

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