“C-note” は 100ドル札。
英文サイトを読んでいて “a Benjamin” という単語が出てきて,すぐには何のことか分からず,やっと 100ドルを示していることが分かりました。
日本では,お金を示す言葉に「聖徳太子」が かつてありましたが,それほど一般的ではありません。
米国では ほぼ全ての コイン,紙幣,あるいは金額に,謂わば ニックネームが付いていて,どのくらいの頻度で使われるか分かりませんが,もし,米国で生活するなら 常識として知っておく必要があるかも知れません。
英文Wikipedia の ‘Slang terms for money’ を読んでみました。
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米国のコインのニックネームは,その価値(value),材質(composition),伝統(tradition)を反映している。
●「1セント(ONE CENT)」コイン($ 0.01または1¢)は,英国のペニーとの歴史的な比較から,一般に「ペニー(penny)」と呼ばれている。1982年以前の古い米国のペニーは,銅 95%でできているため,「コパー(copper,銅)」と呼ばれることもある。1909年から1958年の日付のペニーは,裏側に小麦の茎が表示されていて,「ウィーティーズ(wheaties)」または「ウィート・バックス(wheat-backs)」と呼ばれることもあるが,1943年のスチール製の小麦セント(steel wheat cents)は「スティーリー(steelies)」と呼ばれることもある。
●「5セント(FIVE CENTS)」コイン($0.05 又は 5¢)は,1866年以来 ニッケル 25%で作られているため,一般に「ニッケル(nickel)」と呼ばれている。1942年から1945年の間に鋳造されたニッケルは,金属含有量が異なり,ニッケルが除去され 銀,銅,マンガンの混合物のため「ウォー・ニッケル(war nickels)」(戦時ニッケル?)と呼ばれる。
●「ONE DIME」コイン($ 0.10または10¢)は10セントの価値があり,「ダイム(dime)」と呼ばれる。
●「1/4ドル(QUARTER DOLLAR)」コイン($0.25 又は 25¢)は 25セントの価値があり,一般に「クオーター(QUARTER )」と呼ばれる。「クオーター」は,以前は 2ビット(two-bits)と呼ばれていたが,これは使用されなくなった。
●「1/2ドル(HALF DOLLAR)」コイン($ 0.50又は50¢)は 50セントの価値があり,一般に「フィフティー・セント・ピース(fifty-cent piece)」と呼ばれる。
「ダイム」と「クオーター」は1965年以前,銀90%が歴史的成分だったので,まとめて「シルバー(silver)」と呼ばれることもあった。
「ビット(bit)」は,米ドルが最初に基づいていたスペインの8リアルの「8枚」コインに続く、1/8ドルまたは12 + 1⁄2セントに等しい時代遅れの用語である。したがって,「2ビット」は25セントであり,同様に,「4ビット」は50セントである。さらにまれなのは,「6ビット」(75セント)と「8ビット」が1ドルを意味することである。これらは通常,2ビット,4ビット,6ビット,および8ビットと呼ばれる。
米国の紙幣(banknote)のニックネームは,その価値(5ドル,20ドルなど),それらに描かれている主題,およびそれらの色を反映している。
● $1 bill (1ドル紙幣)は,「シングル(single)」,「バック(buck)」,「スィモウリアン(simoleon=simon + napoleon)」,または 稀に「エース(ace)」と呼ばれることもある。ドルは「ビーン(bean)」または「ボーン(bone)」とも呼ばれる,すなわち,20ボーンズ(twenty bones)は20ドルに相当する。
● $2 bill (2ドル紙幣)は,「デュース(duce)」または「トム(Tom)」と呼ばれることもある。
● $5 bill(5ドル紙幣)は,「フィン(fin)」,「ファイバー(fiver)」,または「ファイブ・スポット(five-spot)」と呼ばれている。
● $10 bill (10ドル紙幣)は,「ソーバック(sawbuck)」,「テン・スポット(ten-spot)」,または「ハミルトン(Hamilton)」である。
● $20 bill(20ドル紙幣)は「ジャクソン(Jackson)」,「ダブ(dub)」,または「ダブル・ソーバック(double sawbuck)」と呼ばれる。
● $50 bill(50ドル紙幣)は,競馬ギャンブラーの間では,「フロッグ(frog)」と呼ばれ,不運と見なされている。 「グラント(Grant)」と呼ばれることもある。
● $100 bill(100ドル紙幣)は,時に「C-ノート(C-note)」(Cはラテン語の centumからの100のローマ数字)または「センチュリー・ノート(century note)」と呼ばれる;「ベンジャミン(Benjamin)」または「ベニー(Benny)」(札に印刷されているベンジャミン・フランクリンから),または「ヤード(yard)」(つまり,300ドルは「3ヤード」,50ドル紙幣が「ハーフ・ア・ヤード(half a yard)」)と呼ばれることもある。
「ラック(rack)」は,銀行などによって束ねられた10枚の100ドル紙幣の形で1,000ドルである。
● 1000ドルを超える金額は,「ラージ(large)」と呼ばれることもある「トゥエンティー・ラージ(twenty large)は 20,000ドルなど)。
スラングでは、千ドルは「グランド(grand)」または「G」,「K」(キロ単位),またはあまり一般的ではない「スタック(stack)」、「ボゾ(bozo)」,および「バンド(band)」と呼ばれることもある。たとえば,「私の車の修理には『2 グランド』の費用がかかった」,「私の車の修理には『2 スタック』(a couple of stacks)の費用がかかった」などである。
● 100,000ドルは,「ブリック(brick,レンガ)」または「ハニー・バン(honey bun,蜂蜜パン)」と呼ばれる。
アレクサンダー・ハミルトン($ 10)もベンジャミン・フランクリン($ 100)も大統領ではなかったが,紙幣はまとめて「死んだ大統領(dead Presidents)」と呼ばれることがある。これらは「大統領の財布サイズの肖像画(wallet-sized portraits of Presidents)」とも呼ばれ,人々は通常 財布に写真を入れているという事実を指す。
「グリーンバック(Greenback)」はもともと,南北戦争の北軍費用を賄うためにエイブラハム・リンカーンによって作成された19世紀の要求払い約束手形ドル(Demand Note dollars)に特に適用された。オリジナルの紙幣は裏面に黒と緑で印刷された。それは 今でも米ドルを指すために使用される(他の国のドルには使わない)。
実際の通貨に特にリンクされていない,その他の,より一般的なお金の用語:
● 1ドルを超える通貨単位は,対応するコインの名前で呼ばれることがよくある:5ドルは「ニッケル」,10ドルは「ダイム」,25ドルは「クオーター」。
● 100ドル紙幣は,「バック(buck)」または「ドル(dollar)」と呼ばれることもあるが,1ドルにも「バック(buck)」が使用されるため,状況(context)を明確にする必要がある。
● 百万ドルは「ロック(rock)」と呼ばれることがあり,いくつかのテレビ番組や映画で一般的である。最近では『ザ・ソプラノズ 哀愁のマフィア』(The Sopranos)がある:あるエピソードでトニー・ソプラノは「それで,インフレを調整して,俺は 50万ドルを見ているのか?」と述べている。別のエピソードで,ソプラノは次のように述べている。「このすべてで私は100万ドル近くを犠牲にするだろう。」(This whole thing is going to cost me close to a rock.)
百万ドルの別の俗語は,ラップ・ソングで使用される「M」である。
百万はローマ数字の「M=1000」の「1000倍=M」のため、金融機関やアプリケーションでは,百万ドルの速記を書くときに「MM」を使用することがよくある。より一般的な使用法は「ミル(mil)」である。
●「ヤード(yard)」とは,ヨーロッパの一部の言語で使用されている「ミルアード(milliard)」(発音するとミルヤード(mill-yard)のように聞こえる)という単語に由来する10億ドルの金融用語(financial term)で,アメリカ英語で使用されている10億ドルに相当する。
(転載了)
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全てを覚え,使いこなすのは 大変そうですが,このように多岐の呼び方が存在することを知っておくのは有用でしょう。
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