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2021年10月 8日 (金)

“SANTOKU” は「三徳包丁」

Zwilling” の包丁を買いました。
包丁の種類は “Santoku” (三徳包丁)です。

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箱の印刷で興味深いのは “Santokuknife” の名前が国際名であり,中国を除けば 全ての言語で “Santoku” が通用していることです。
英文 ‘Wikipedia’ にも “Santoku” があります。

読んでみます。(下記,拙訳・転載。)
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Santoku bōchō (日本語: 三徳包丁; 「三徳(three virtues)」あるいは「三用(three uses) 又は “Bunka bōchō (文化包丁) は,日本発祥の汎用(general-purpose)包丁(kitchen knife)である。その刃は通常13から20cm5から8インチ)の長さで,平らな縁とその点で60度に近づく角度で湾曲する ‘sheepsfoot blade’ を持っている。(管理者注,‘sheepsfoot blade: まっすぐなエッジと,先端でそれに合うように下に曲がる背骨が特徴のブレード形状。シープフット・ブレードは,先端を誤って突き刺す可能性を最小限に抑えながら,スライスするように設計されている。もともとは羊のひづめを整えるために使用されていた。)

Santoku”(三徳)という用語は,肉,魚,野菜など,この包丁が処理できるさまざまな材料,またはスライス,チョッピング,ダイシングなど,包丁が使える仕事を指す場合がある。どちらの解釈も,多目的(multi-use)の汎用(general-purpose)包丁を示す。“Santoku” の刃と柄は,刃の幅と重さを中子(tang)と柄の重さに合わせて調和するように設計されている。

History

Santoku knife” のデザインは,伝統的に “Gyuto knife”(牛刀)を使って肉を切り,“Nakiri knife”(菜切り包丁)を使って野菜を切り,“Deba knife”(出刃包丁)を使って魚を切る,日本発祥である。“Santoku knife1940年代に創られた。

General usage
一般的な使用法 

一般的な包丁として,日本語で “Santoku knife” は「三徳」(Three Virtues)包丁である。キッチンでカッティング,スライシング,チョッピングに使用される。

Design

Santoku” の刃の形状は羊の足先(sheep's foot tip)になっている。羊の足のデザインは,基本的に背骨(spine,“backstrap”)を前に引き下げ,刃が ‘heel’ から前の刃先まで自然に静止しているとき,水平の切断面の上にほとんど隙間がない。より直線的な刃先を提供する “Santoku” は,「ロッキング(rocking)」運動(travel)(ドイツ/西洋スタイルのシェフのナイフと比較して)制限される。

Santoku はロッキング・モーションで使用できる;ただし,先端の半径が極端に小さいため,刃先が表面に接触することはほとんどなく,接触着地から先端までのカンチレバーのスパンが短いため,「先端の移動(tip travel)」はほとんど発生しない。

この制限の例は,タマネギをさいの目に切ることで実証できる - 西洋のナイフは通常,下向きにスライスし,先端を前方に揺り動かしてカットを完了する ; “Santokuは,1回の下方カットに依存し,かかとから先端まで着地するため,西洋式のカトラリーよりもロッキング・モーションが少なくて済む。

Santoku” のデザインは,伝統的な西洋のシェフのナイフよりも,サムライの刀鋼(sword steel)の伝統(薄さを補うため)で,より短く,より軽く,より薄く,より硬化した鋼である。標準的な “Santokuの刃の長さは,典型的な20 cm8インチ)の家庭用包丁(home cook's knife)と比較して,1518 cm67インチ)で短い。

ほとんどの古典的な包丁は,4045度の刃の角度を維持している(刃先から両側の(bilateral2022.5度の肩)。 日本の包丁は通常,のみの先端(chisel-tip:片側が鋭利=片刃)であり,より極端な小さな角度(1015度の肩)を維持する。

古典的な “Santoku は,西洋スタイルの両刃を取り入れているが,日本の包丁に似た,より極端に小さい1215度の肩を維持する。 “Santoku 鋼の硬度を上げて,刃先の保持(retention)を維持し,薄い刃先の「ローリング」を軽減する(mitigated)ことが重要である。ただし,硬くて薄い鋼は,たとえば骨を押すときに欠ける(chip)おそれがある。

ドイツのナイフはわずかに「柔らかい(softer)」鋼を使用しているが,刃先の後ろにより多くの材料がある。

平均的なユーザーにとっては,ドイツ式のナイフの方が研ぎやすいが,“Santoku knife” をデザインどおりに使用すると,刃先が長くなる。いくつかの例外を除いて,“Santoku knife には通常,ボルスター(bolster:刃と柄をつなぐ,金属が厚くなっている部分)がなく,時にはグラントン・エッジ(Granton edge)としても知られる「スカラップ(scalloped)」の側面が組み込まれ,背(spine)から刃までより均一な厚さを維持する。

Variations

いくつかのナイフは,“suminagashi” (墨流し,文字通り「流れるインク」)として知られているパターンを含む,“San Mai” (または「3層(three layered)」)積層鋼(laminated steels)を採用している。
この用語は,刃のダマスク模様(damascened)および多層鋼合金によって形成されるパターンが,日本の伝統的な墨流しのマーブル紙(marbled paper)芸術と類似していることを意味する。
鍛造積層(Forged laminated)ステンレス鋼クラッディング(cladding,金属被覆)が,ハード・エッジを維持しながら強度と防錆性を向上させるために,より良い日本の “Santoku knife に採用されている。これらの積層ブレードを備えたナイフは,一般的に高価で高品質である。

日本国外で作られた三徳包丁(Santoku-pattern knives)のコピーは,オリジナルの日本の “Santokuとは大幅に異なるエッジ・デザイン,異なるバランス,異なる鋼になっている。単一の合金で作られた “Santokuのコピーの1つの傾向は,肉切り包丁(meat-carving knives)に見られるものと同様に,刃の側面からくり抜かれたスカラップやくぼみを含めることである。これらのスカラップは,刃とスライスされる材料の間に小さなエアポケットを作って,分離を改善し,切断摩擦を減らす。

(転載了)
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本文にあった Gyuto knife, “Nakiri knife, “Deba knife, “Bunka knife” に加えて "sashimi knife" (いずれも “knife” は “bōchō” に置き換え可能)も 海外で通じるようです。和食の国際化に伴うものでしょうか。

因みに 購入した包丁は ドイツ・ブランドですが Made in Japan です。

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