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2021年10月24日 (日)

去年,ニューヨークを撤退した「鎌倉シャツ」が 9年前に進出した時の記事。

2012年10月,ニューヨークのマディソン・アベニューに出店した「鎌倉シャツ」は,新型コロナの影響で,去年(2020年)12月,ニューヨークから一時撤退しました。

進出した2012年,‘IVY STYLEのサイト(Nov.12,2012 付け)で この進出を報じていました。

下記,拙訳・転載します。

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Kamakura Shirts: The Classic Buttondown Returns To Madison Avenue
鎌倉シャツ:クラシックなボタンダウンがマディソン・アベニューに戻る

001_20211010181001 日本の小さな歴史的な町で設立された「鎌倉シャツ」が,先週,その精神的なふるさと(spiritual home)であるマディソン・アベニューにオープンした。なぜ精神的なふるさとなのか? なぜなら,同社のマーケティング資料によると,「アイビー・リーグのスタイルは私たちの魂の中にある」から。J.プレスからわずか1ブロック,ブルックスの旗艦店から4ブロックの ‘マディソン 400’ にあるこの小さな店 - シャツと品揃えが少ないネクタイを扱うこの小さな店 - は目の肥えた(discriminating)顧客に「ブルックス・ブラザーズが作る方法を忘れたシャツ」を提供する予定である。

鎌倉シャツは,日本のIVYブランドのパイオニアとしてさまざまな役割を果たしたVANジャケットで1966年から1978年まで過ごした72歳の貞末良雄によって1993年に設立された。マディソン・アベニュー店のレジの後ろには,ハードコアなアイビー・ファンだけが認識できる,アイビーを日本に紹介したVANの創設者である石津謙介と貞末の大きな写真が飾られている。

貞末は純粋主義的なアプローチでシャツを作る。彼は,その考えを丁寧に嘲笑しつつ,ノー・アイロンのシャツを作らない。 シャツはすべて日本製で,とてつもなく(tremendous)細部にまでこだわっている。綿糸は80番から始まり,すべてのシャツには天然のシェル・ボタンが付いている。「品質やディテールに注意を払えといつも言っていた石津さんに教えられた」と貞末さんは語った。

オックスフォード・クロスのボタンダウンを含むベーシックなシャツの価格は,79ドルと手頃である。決してセールを行うことはないが,鎌倉シャツでは,16回の購入で1枚の無料シャツを提供する会員制クラブを提供している。

アイビー・ファンは,鎌倉シャツが襟のロールを重要視していることを知って喜ぶと思う。
貞末氏によると,象徴的なボタンダウン・オックスフォードの発明者であるブルックス・ブラザーズは,長年にわたって襟のロールを製造していた工場を変更したため,製造技術は失われた。「さらに,会社はイタリア人に買収された。彼らはボタンダウンを知らず,工場に襟のロールに注意を払わないように言っている。」と彼は語った。

ロールを達成するのは難しく,「パターンではなく,ノウハウ」に帰着すると,貞末氏は言う。002h_20211010181001 アイビーにインスパイアされたボタンダウンのために,貞末は特別な綿の裏地が付いているが融接していない襟を開発した。他の曲面の場合と同様に,襟の上層は,より長い距離を移動する必要があるため,下層よりもわずかに長い材料としていて,自然にロールさせる。

貞末は,彼の小さな店は口コミ(word-of-mouth)で競争できると信じている。今日の米国の企業は,品質やディテールではなく,コストと市場投入までのスピードに重点を置いているからである。「我々はこれらのシャツを一年中製造している。急ぐ必要はない。工場の技術者にシャツをより良くするために何か違うことをするように頼むことができる。」と彼は言う。鎌倉シャツは日本で年間70万枚のシャツを販売しており,その60はボタンダウン・カラーである。 米国では,彼はその数が30になると予想している。

「ニューヨークのすべての男性に販売するつもりはない。」と彼は言う。「30年または40年前と違って,この種のハイテクシャツを本当に望んでいるのはわずか10である。今日の多くの会社のオーナーは,感情に訴える部分を持たなければならない衣服を作るための哲学を持っていない。物質的なものだけではない。」

貞末はアイビーの古典的なディテールを維持することを使命としているが,すべての日本企業が同じコミットメントを持っているわけではない。J.プレスの現在のオーナーであるオンワード樫山について,貞末氏は,社長はヨーロッパ風の服を好み,「アイビー・リーグさえ好きではない」と述べている。

おそらく貞末さんが J.プレスのオーナーになるべきだと提案すると,彼は笑って「そう思います」と言った。

(転載了)
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この進出時,「ドレスシャツにポケットがあるのは おかしい」とクレームが付いた,という記事が一般紙に掲載された記憶があります。

あくまで 一時的な撤退と伝えられています。

撤退前の 2020年10月,鎌倉シャツ・社長 貞松奈名子(良雄氏の娘)名による次の ‘Statement’ が出されています。

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Since opening on Madison Avenue in New York on October 30, 2012, our New York store has grown steadily with the patronage of American customers. Nowadays, it has been well received by famous local magazines and blog sites, not to mention gaining the highest evaluation as a shirt shop in New York. 

However, the situation in New York and Manhattan changed drastically due to the struggle of the new coronavirus, which caused the people to disappear from the city. In response to the state of emergency, the store was closed for four months. Although the situation was supposed to improve, not only were there no signs of recovery, but the stability of the city is expected to continue to deteriorate and become long-term. Therefore, we decided to withdraw temporarily at the end of December 2020. As you know from daily reports, the situation in New York and Manhattan is more severe than in Japan. 

Opening a store in New York has long been a long-cherished wish of the founder, Yoshio Sadasue. It is a pity that we have to withdraw temporarily due to the corona disaster, but we would like to reopen the store when New York revives and regains its vitality. Reopening is a long-cherished wish of all employees. We have eight years of experience and expertise in this area, and above all, we have many customers and 30,000 registered customers. Customers at the New York store have sent many messages such as “I want you to come back soon”, “I feel lonely”, and “I will buy from the global online store from now on”. If the situation in New York returns, I think reopening will not be as difficult as it was when we first opened eight years ago. 

For the time being, sales in the United States will be concentrated on our English global online store.

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「ニューヨークが生き返り,ヴァイタリティを取り戻したら “reopen” したい。」とあります。

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