米国人は生活に不便でも大きな家を好むか?
‘Pew Research Center’,Aug.26, 2021付けで
“More Americans now say they prefer a community with big houses, even if local amenities are farther away”
「より多くの米国人は,地元の設備から遠く離れていても,大きな家のあるコミュニティを好む」
と題する調査結果がありました。
下記,拙訳・転載します。
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Pew Research Centerの2021年7月8-18日に実施した調査によると,今日の米国人は,2019年の秋時点よりも,「家はより大きく,学校,店舗,レストランが数マイル離れている」コミュニティに住むことを好む傾向がある。
それに応じて「互いに近く,学校,店舗,レストランが徒歩圏内にある」小さな家のある場所に住みたいと言う人の割合が低下している。この変化は,コロナウイルスの発生とそれに伴う在宅勤務(telework),遠隔教育(remote schooling),および屋内での食事やその他の屋内活動に対するパンデミック関連の制限の間に発生した。
今日,米国の成人の10人中6人は,小売店や学校までの距離が遠い(2019年から7ポイント増加)大きな家のあるコミュニティに住むことを好むと述べており,39%は,徒歩圏内に学校,店舗,レストランがある小さな家のコミュニティを好むと述べている(2019年から8ポイント減少)。
住宅が大きく,小売店,飲食店,学校から離れているコミュニティの好みは,党派,年齢,教育,人種,民族のグループなど全体的に高まっている。
過去のように,共和党員と共和党支持者は,学校,店,レストランまでの距離が遠くても,民主党員や民主党支持者よりも大きな家のあるコミュニティに住みたいと言う傾向がある。今日,2019年9月の65%から増加して,共和党員の73%が,そう述べている。民主党員は42%から増えて 半数(49%)が,より広いコミュニティに住むことを望んでいると述べている。2019年には,民主党員の58%が,家が小さく,学校や設備に近いコミュニティを好むと表明していた。
より大きな家のあるコミュニティは,一般的に過去2年間で米国人にとってより魅力的になっているが,好みは人口統計学的グループ間で変化し続けている。
自分たちのコミュニティを田舎(rural)だと説明する米国人の約4分の3(74%)は,家がより大きく,より離れた場所に住むことを好むと述べている。郊外(suburban)の米国人のかろうじて過半数(59%)も,より大きな家のある場所を好むと述べている。都市部(urban)のコミュニティの米国人はほぼ均等に分かれている:49%が学校,店舗,レストランから離れた大きな家のコミュニティを好むと答え,50%が学校,店舗,レストランに近い小さな家のコミュニティを好むと答えている。
白人(63%),黒人(60%),ヒスパニック系の成人(56%)の大多数は,より分散した(spread out)コミュニティを好むと述べている。比較すると,アジア系米国人の成人の約6割(58%)は,学校,店舗,レストランに近い,より小さな家のあるコミュニティに住むことを好むと答えている。
すべての年齢層の人々の大多数は,より広いスペースのコミュニティを好むことを表明しており,その該当者は30〜64歳(64%),30歳未満(55%)または65歳以上の人々( 55%)である。
大学の学位を持つ米国人,特に大学院の学位を持つ米国人は,これらの教育を受けていない米国人よりも,遠く離れた大きな家のあるコミュニティを好まない傾向がある。大学(college)での経験がいくらかあるか,教育が少ない人の10人中6人以上(64%)が,学士号を持っている人の56%,修士号を持っている人の49%と比較して,より広いコミュニティに住むことを好むと述べています。
保守的な共和党員の約4分の3(77%)は,穏健でリベラルな共和党員の67%がそうであるように,より大きな家のあるコミュニティを好むと述べている。保守的で穏健な民主党員の過半数は,学校,店舗,レストランから遠く離れていても,より大きな家を好むと言っている(55%)。比較すると,10人中6人近くのリベラルな民主党員(57%)は,学校,店,レストランに歩いて行ける場所にある小さな家を好むと述べている。
都市部,郊外,農村部の住民の間では,共和党員は民主党員よりも,家がより大きく,より離れた場所にあるコミュニティに住みたいと言う傾向がある。
農村部の共和党員の約8割(83%)は,より分散したコミュニティを好むと述べているが,農村部の民主党員のより少ない過半数(60%)も同じことを述べている。都市部のコミュニティに住む人々の中で,共和党員の63%は,家が大きく,遠く離れており,コミュニティの他の部分への運転が必要な場所に住むことを好むと述べている。民主党員のより少ない割合(42%)がこの選択を表明している。
(転載了)
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日本との比較が困難な分野です。
学歴の高い人が 「徒歩圏内に学校,店舗,レストランがある小さな家のコミュニティを好む」割合が高いという事実が印象的です。
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