« 「韓国の伝統衣装」を中国の少数民族が着たら- | トップページ | Jack Purcell が寿命に近づき 運動靴に変更。 »

2022年2月12日 (土)

「バッファロー・チェック」が 今,注目に(!?)

この冬,「バッファロー・チェック(Buffalo Plaid)」が注目らしいのですが,ここ呉市で着ている人を一度も見たことはありません。
「バッファロー・チェック」とは,赤や緑,黄色などをベースに,薄い黒のラインを重ねて,交差する部分を濃い黒にした格子柄を指し,ここでは 赤と黒のチェックに限定しています。

003_20220121073901このバッファロー・チェックを使った製品には,例えば 次のようなものがあります。
001_20220121073901

左:‘Woolrich/Alaskan Wool Check Overnight Shirt’(¥52,800
右:‘Woolrich/Long Sleeve Authentic Flannel Shirt ¥25,300

002_20220121073901

左:‘Filson/Mackinaw Wool Cruiser Jacket’ ¥57,200
右:‘Brooks Brothers/Wool-Blend Buffalo Check Shirt Jacket¥38,500

バッファロー・チェックの歴史は長く,その起源には諸説あるようです。
ここでは ‘PIECEWORKのサイトにあった,Dec 16, 2019 にアップされた  ‘A Brief History of Buffalo Plaid’ を紹介します。

(拙訳・転載します。)
**************************
いつ起こったのか正確にはわからないが,どういうわけか,ここ数年で,バッファロー・チェック(buffalo plaid)は 粗野な非主流(rustic fringes)からホリデー・シーズンに支配的なチェック縞(dominant plaid)になった。 この黒と赤のチェック模様はどこにでもあるようだ。

犬を含む家族全員のために,バッファロー・チェックのそろいの(matching)パジャマを購入することができる。あなたはあなたの家を飾るために黄麻布(burlap)とバッファロー・チェックの花飾り(garland)と花輪(wreath)を手に入れることができる。

材料はどこにでもある。

かつて,ポール・バニヤン(Paul Bunyan)と木こり(lumberjacks)に関連付けられていたチェックがどのようにしてクリスマスの非公式チェックになったのかはわからないが,このパターンの歴史について少し話すことができる。バッファロー・チェックという名前は,米国の発明だと思われるかもしれないが,少し掘り下げてみると,バッファロー・チェックは実際には「マグレガーの赤と黒」(the MacGregor Red and Black)のパターンであることがわかる。スコットランドでは,このパターンは国民的英雄(folk hero)のロブ・ロイ・マグレガー(Rob Roy MacGregor)に関連付けられており(彼がこの特定のタータンを着ていたという証拠はないが),ここでのパターンは単にロブ・ロイと呼ばれることがよくある。

伝説とスコティッシュ・タータン協会(the Scottish Tartan Authority)によると,このパターンは1800年代に,ロブ・ロイの子孫と思われるジョック・マクラスキー(Jock McCluskey)によって米国に持ち込まれた。ジョックは先住民と共感できたかなりのキャラクターだった。彼は交易人(trader)として働いていたときに,多くの部族の人々と仲良くなり,水牛の毛皮やその他のものを完成品(finished goods)と交換した。話によると、彼が一緒に働いたネイティブ・アメリカンは,マグレガーの赤と黒の重いスコットランドの毛布を高く評価した。 彼らは,「魔術師の魔法(sorcerer’s hex),マクラスキーの獲物と敵の精霊の血と幽霊のような魂から蒸留された染料」から赤い色を得たと信じており,その結果,戦いに幸運をもたらすと言われていた。繰り返しになるが,伝説によると,ネイティブ・アメリカンは,スコットランド・ゲール語(the Scottish Gaelic)の毛布(pladger)を発音できず,代わりに毛布を格子縞(plaid)と呼んでいた。

最終的に,バッファロー・チェック(the buffalo plaid)は北東のウールリッチ毛織工場(the Woolrich Woolen Mill)に向かって進んだ(made its way up to)。1850年,同社はバッファロー・チェックのシャツの生産を開始し,すぐにヒットした。おそらく,その名前は,当時の工場のデザイナーがバッファローの群れを所有していたという事実に由来している。

バッファロー・チェックの歴史のどれだけが真実であり,どれだけが伝説であるかを言うのは難しい。 私たちが確かに言えることは,そのパターンは時の試練に耐えてきた象徴的なものであるということである
(転載了)
********************

上述で引用された ‘SCOTISH TARTAN AUTHORITY のサイトに記載された “Buffalo Plaid - its Origins”(バッファロー・チェック - その歴史)を読んでみると-
(下記,拙訳・転載します。)

****************************
マールボロ・マンが着ていた ・・・ ロイ・ロジャースが着ていた ・・・ トム・ミックスが着ていた ・・・ 多くの漫画の架空の木こり,ポール・バニヤン(Paul Bunyan)も着ていた。

そして,それなしでは誇り高き(self-respecting)銃を携えた(gunslinging)カウボーイは見られないだろう・・・ バッファロー・チェック(Buffalo Plaid)・・・ アップル・パイのようにアメリカン! そうでなければ?

公式には,バッファロー・プレイド もしくは チェック(Buffalo Plaid or check)は「2つの異なる色の糸(通常は赤と黒)の交差によって形成された大きなブロック柄」である。ちょっと待って(Hang on a minute) ・・・ それはロブ・ロイ・タータン(the Rob Roy tartan)?

それは間違いなくそうである,そしてそれはロブ・ロイの子孫によって北アメリカに紹介されたと言われている - 「ジョック・マクラスキー(Jock McCluskey)」は,ときに法執行官,賞金稼ぎ,毛皮の罠猟師,金鉱夫そして最終的にはインディアン商人である。

インディアンの目には,マクラスキーは普通の白人ではなかった。彼の強さと大きさに畏敬の念を抱き,彼は無敵の(invincible)戦士に迎えられた。恐れも尊敬と同様に,彼の思いやりで等しく称賛された。カスターの最後の抵抗に続く反インディアンのホロコーストでは,彼は確かにインディアンの大義を擁護することを敢えてした珍しい白人だった。

彼の理由は彼らが個人的であるのと同じくらい単純だった:彼らの迫害と窮状(plight)は彼自身の一族の,貴族から追われる犯罪者への没落を反映していた。

インディアンに親しまれ,マクラスキーは,その時代のほぼ消滅した,バッファロー皮の取引仲介人の1人になった:この白人男性は,恐れや報復なしに2つの戦うライバルの間で苦労せずに混ざり合ったインディアンの間で歓迎された。

スー族(Lakota Sioux)とシャイアン族(Cheyenne)から,マクラスキーはバッファローの生皮(pelts)を交易し(bartered),無数の完成品を交換で提供した。インディアンの間で最も切望された(coveted)のは,厚く織られた(heavy woven)スコットランドの毛布だった。 その緻密で心のこもった織り方は、クラン・タータンの特徴的な赤と黒の色でカラフルに飾られていた(emblazoned)。

マクラスキーの偉大な甥,グレゴール・マクラスキーによると,スー族,シャイアン族の戦士たちはその色に畏敬の念を抱いていた。こんなに濃く(deep)て鮮やかな(rich)赤を見た人は誰もいなかった。彼らは,その非常に豊かな赤の色合いが魔術師の魔力(hex)であり,マクラスキーの獲物と敵の精霊の血と幽霊のような魂から蒸留された染料であると信じていた。戦いで身に着けられ、彼らの戦争のポニーに掛けられて,それは幸運のお守りとして賞賛されて、死自体に直面しても不死をもたらすであろう精神の守護者として尊敬された。

スー族とシャイアン族の戦士達は,マクラスキーの物々交換された皮と格子縞を購入した米軍の前哨基地と砦の商人がそうであったように,それを「格子縞(plaid)」(ゲール語はプラジャー(pladjer)と発音された)と呼んだ。したがって,1880年代後半のいつか,それが置かれた使用よりもむしろタータン自体を指す独特で紛らわしいアメリカの用語である格子縞(plaid)が生まれた。

マクラスキーのロブ・ロイ・ブランケット(Rob Roy blankets)のタータンがバッファロー・チェック柄として知られるようになるまでの非常に短いステップだった。と書いています。

(転載了。)
*********************

PIECEWORK’ では “Native American” ですが,英国では 差別用語との認識がないためか,‘SCOTISH TARTAN AUTHORITY’ には “Indian” と書いています。

スコットランドのタータン・チェックがオリジナルであり,米国で最初に生産したのが “Woolrich” ということのようです。
色,柄とも目立つのでハンターが好んで着たと言われています。

私は 持っていません。“Filson” の ‘Mackinaw Wool Cruiser Jacketを購入する際,少し 迷いましたが,おとなしい ‘Forest Green’ を選びました。

| |

« 「韓国の伝統衣装」を中国の少数民族が着たら- | トップページ | Jack Purcell が寿命に近づき 運動靴に変更。 »

garments & others」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



« 「韓国の伝統衣装」を中国の少数民族が着たら- | トップページ | Jack Purcell が寿命に近づき 運動靴に変更。 »