高級車を積んでドイツから米国に向かう自動車運搬船で火災発生，航行不能に。

2月16日 ヨーロッパから米国に向けて航行中の自動車運搬船で火災が発生し，乗組員全員退船し，船は燃えながら漂流中のようです。
積載された自動車は 約4,000台で 中に 高級車 ポルシェ，ランボルギーニ，ベントレー が含まれているとのことです。
例えば ‘BBC News’ 電子版 はFeb.19,2022付けで報じています。
下記 拙訳・転載します。

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“Luxury cars up in smoke after ship catches fire”
「車両運搬船出火，高級車が煙に包まれる」

数千台のポルシェとフォルクスワーゲン車を積んだ車両運搬船が，米国に向かう途中，大西洋で出火後，放棄された（abandoned）。

フェリシティ・エース（Felicity Ace）という名前の船は，ドイツのエムデン（Emden）を出港後，ポルトガルのアゾレス諸島（Azores islands）の沖合で火災を起こした。

ドイツの新聞ハンデルスブラット（Handelsblatt）は，この船が3,965台の車両を運んでいたと報じた。これには，アウディ，ランボルギーニ，および少数のベントレーも含まれている。

乗組員は救助されている。

ポルトガル海軍は，水曜日（16日）に発生した火災で誰もけがをしなかったと述べ，海軍と4隻の商船がその海域に向かい，ポルトガル空軍が避難を完了し，22人の乗組員がホテルに運ばれた。

海軍は声明のなかで，「フェリシティ・エースの船主は，船の曳航計画を立てるためにロジスティック・エージェントと連絡を取っている」と述べ，「海洋汚染は発生してない。」と付け加えた。

ハンデルスブラットによると，フォルクスワーゲンUSAからの内部メールには，この船はVW，ポルシェ，アウディ，ランボルギーニの3,965台の車両を搭載していると記載されていた。フォルクスワーゲンは搭載されている車の数を確認していないが，ポルシェは船に約1,100台が搭載されていると述べた。同社は，「フォルクスワーゲン・グループの車両を大西洋を横断して輸送する第三者の貨物船が関与する事故を知っている」と述べた。
ベントレーは，189台の車が船に搭載されていることを確認した。「我々はさらなる情報を得るために海運会社と協力している」とスポークスマンは言った。
ウェブサイト ‘Marine Traffic’ によると，船はロード・アイランド州デイビスビルのフォルクスワーゲン工場に向かっていた。

One customer tweeted to say his Porsche was on board the abandoned ship.
ある顧客は，自分のポルシェが放棄された船に乗っているとツイートした。

（転載了）

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本船の船主等は次の通りです。

Owner: Snowcape Car Carriers S.A. (100% owned by MOL)
Operator: MOL
Shipmanager: MOL Ship Management (Singapore) Pte. Ltd.
Flagstate: Panama 

仕様等はー

Class and type：Nippon Kaiji Kyōkai cargo ship
Type：   Ro-Ro/Car Carrier
Tonnage： 60.118 t (59.169 long tons; 66.269 short tons)
Displacement：17.738 t (17.458 long tons; 19.553 short tons)
Length：199.99 m (656.1 ft)
Beam：32.26 m (105.8 ft)
Installed power：  1 Mitsubishi diesel engine
Propulsion：single shaft, 1 screw
Speed：  22 kn (41 km/h; 25 mph) 

実質の船主である 商船三井のサイトには次のように書かれています。
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自動車船“FELICITY ACE”事故に関する情報開示について 
2022年02月18日

当社が運航する自動車船 “FELICITY ACE” (フェリシティ エース)は2月16日、大西洋航行中に火災が発生し、航行不能となりました。本件につきましては、下記にて情報を開示しております。

FELICITY ACE 情報（Felicity Ace Incident Information Centre）

多くの方々にご迷惑とご心配をおかけしていることに対してお詫び申し上げるとともに、関係者と協力して早期の事態解決に向けて全力で取り組みます。

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上述の情報センターによるとー

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シンガポール、２０２２年２月１9日付（続報２）

MOL Ship Management (Singapore)（以下「船舶管理会社」）が管理する自動車運搬船 “FELICITY ACE”（以下「本船」）の火災事故に関し、情報を更新します。

本船は、現在アゾレス諸島から南方に島から離れるようにドリフトしており、未だ消火が確認されていません。
先遣の救助要員を乗せた地元の巡視船は、２月１８日に現場に到着しました。

本船を救援するため、消火設備を有した大型タグボート2隻が既に手配されており、そのうち1隻は2月20日にジブラルタルから現場に到着する予定です。もう一隻のタグボートも同じくジブラルタルから2月21日に到着する予定です。

また、2月23～24日にはロッテルダムから消火能力を有するサルベージ船も到着する予定です。

本船からの油の流出は引き続き認められていません。

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