映画スターが手にする報酬の，最近の内情。

米国のエンターテイメント産業専門業界紙 ‘Variety’ 電子版，Aug.17,2021付けで－
“From Daniel Craig to Dwayne Johnson, Inside the Biggest Movie Stars’ Salaries”
（ダニエル・クレイグからドウェイン・ジョンソンまで，最大の映画スターの報酬の内情）
と題する記事がありました

下記，拙訳・転載します。
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10年前，ハリウッド・スターは，映画の興行収入が多ければ、A級リストでの自分の位置が安全であることを知った。今日，成功はNetflixでの視聴，またはHBO Maxでの映画の人気を宣伝する漠然としたプレス・リリースで評価できる。

デジタル革命は物事を劇的に変えたかもしれないが，お気に入りの俳優の財務諸表（financial statements）に気を使うことはない（don’t lose any sleep）。映画スターは，その仕事に対して気前の良い（handsomely）報酬を受け取り続けており，大画面を残してストリーミングに真っ向から（headfirst）飛び込むことで，多くの場合，はるかに多くの収入を得ることができる。

ジム・キャリー（Jim Carrey）がダーク・コメディー「ケーブルガイ（The Cable Guy）」で，その金額を稼いでハリウッドを驚かせた1996年以来，1本あたり2,000万ドル（約23億円）のペイ・チェックがトップ・タレントの業界標準となっている。

その数は、サンドラブロック（Sandra Bullock）（パラマウントの「ザ・ロストシティ（The Lost City of D）」），ブラッド・ピット（Brad Pitt）（ソニーの「バレット・トレイン（Bullet Train）」），クリス・ヘムズワース（Chris Hemsworth）（ディズニーの「ソー:ラブ・アンド・サンダー（Thor: Love and Thunder）」）が主演する今後のプロジェクトを含む，劇場公開用に作成された映画の大スター（headliners）を表している。そして，それはスライディング・スケールである。 クリス・パイン（Chris Pine）は，パラマウントのシリーズものである「ダンジョンズ＆ドラゴンズ（Dungeons and Dragons）」で1,150万ドル近くを稼ぎ，ロバート・パティンソン（Robert Pattinson）は，コミックのアイコンをより魅力的にした「THE BATMAN－ザ・バットマン－（The Batman）」で300万ドルを獲得した。

5年前，これらの給料日（paydays）の多くが山の頂上になった。現在，彼らはNetflix，Amazon，その他のストリーマーが提供する富を積み上げている（dwarfed）。

たとえば，ダニエル・クレイグ（Daniel Craig）は，ライアン・ジョンソン（Rian Johnson）の「ナイブズ・アウト／名探偵と刃の館の秘密（Knives Out）」の2つの続編の目を見張るような（eye-popping）販売のおかげで，1億ドルを超える額（north of）を手にしている（walking off with）。彼の思いがけない大きな収入（windfall）は，Netflixが映画スターに，映画が劇場で独占的に公開された場合に獲得すると予想される最終段階での興行収入（back-end box office）を補償するという事実に起因する可能性がある。それに加えて，クレイグが殺人ミステリー・シリーズの2番目と3番目の映画で受け取ったであろう報酬の上昇に加えて，去って行くジェームズ・ボンドは9桁の小切手に位置している。

新しい方程式は、ドウェイン・ジョンソン（Dwayne Johnson）がアマゾン・スタジオによるホリデー・アドベンチャー「レッドワン（Red One）」の買収に出演するための3000万ドルを含む，指数関数的に（exponentially）高い前払い（upfront）報酬を生み出した； Netflix-アダム・マッケイの大惨事コメディー（disaster comedy）「ドント・ルック・アップ（Don’t Look Up）」で，レオナルド・ディカプリオ（Leonardo DiCaprio）に3000万ドル，ジェニファー・ローレンス（Jennifer Lawrence）に2500万ドル； Netflixでの終末のスリラー（the end-of-days thriller）「リーブ・ザ・ワールド・ビハインド（Leave the World Behind）」のために，ジュリア・ロバーツ（Julia Roberts）をまとめるために2,500万ドル； Netflixのスパイ・スリラー「グレイマン（The Gray Man）」のライアン・ゴズリング（Ryan Gosling）には，マルチピクチャー・ボーナスを含めて約2,000万ドル。

ニュー・ディール経済はまた，ワーナー・ブラザースのようなスタジオに頭痛の種を生み出した。ワーナー・ブラザースの，2021年の映画作品（film slate）全体をHBO Maxと劇場で公開するという決定が，同時にタレントの反乱を引き起こした。デンゼル・ワシントン（Denzel Washington）とウィル・スミス（Will Smith）は，それぞれのWBタイトル「リトル・シングス（The Little Things）」と「ドリームプラン（King Richard）」で4,000万ドルを稼いだ：消息通は，ストリーミング・プレミアに照らして（in light of）興行収入が減少したことを説明するために、‘Variety’ に語っている。

キアヌ・リーブス（Keanu Reeves）は，次の「マトリックス4」で得た1200万ドルから1400万ドルに加えて，最終段階での支払いを受ける権利がある。アマゾン・スタジオはまた，パラマウントから「ウィズアウト・リモース（Without Remorse）」を受け取った後，マイケルB.ジョーダン（Michael B. Jordan）の銀行口座に1500万ドルを払った。

両方の長所を謳歌している（enjoying）唯一のスターの1人はトム・クルーズ（Tom Cruise）である。彼は，‘backend’ への参加に ‘first-dollar gross’ を要求する数少ない伝統的な映画スターの一人であり，彼は，スタジオが興行収入から10セント硬貨を獲得する前に支払いを受ける。これにより，彼の映画の生涯にわたって特定の興行収入のマイルストーンが達成された後，彼は数千万ドルのボーナスを得ることができる。彼はパラマウントの今年の「トップガン マーヴェリック（Top Gun: Maverick）」で前払いの出演料で1300万ドルを稼いでいるが，映画がヒットした場合，その額ははるかに高くなる。
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Daniel Craig              $100M*（115億円）
  “Knives Out” sequels （ナイブズ・アウト／名探偵と刃の館の秘密－続編）        

Dwayne Johnson        $50M*（57.5億円）
  “Red One” （レッドワン）

Will Smith                   $40M*（46億円）
  “King Richard” （ドリームプラン）     

Denzel Washington     $40M*（46億円）
  “The Little Things” （リトル・シングス）   
   
Leonardo DiCaprio       $30M*（34.5億円）
  “Don't Look Up” （ドント・ルック・アップ）    

Mark Wahlberg            $30M*（34.5億円）
  “Spenser Confidential” （スペンサー・コンフィデンシャル）      

Jennifer Lawrence       $25M*（28.75億円）
  “Don't Look Up” （ドント・ルック・アップ）    

Julia Roberts               $25M*（28.75億円）
  “Leave the World Behind” （リーブ・ザ・ワールド・ビハインド） 

Sandra Bullock            $20M（23億円）
  “The Lost City of D” （  ザ・ロストシティ）

Ryan Gosling               $20M*（23億円）
  “The Grey Man” （グレイマン）     

Chris Hemsworth         $20M（23億円）
  “Thor: Love and Thunder” （ソー:ラブ・アンド・サンダー）

Brad Pitt                       $20M（23億円）
  “Bullet Train” （バレット・トレイン）             

Michael B. Jordan         $15M*（17.25億円）
  “Without Remorse” （ウィズアウト・リモース）           

Tom Cruise                   $13M（14.95億円）
  “Top Gun: Maverick” （トップガン マーヴェリック）   

Keanu Reeves              $12-$14M**（13.8億円-16.1億円）
  “The Matrix 4” → “The Matrix Resurrections” （マトリックス レザレクションズ）

Chris Pine                    $11.5M（13.225億円）
  “Dungeons and Dragons” （ダンジョンズ＆ドラゴンズ）           

Robert Pattinson            $3M（3.45億円）
  “The Batman” （THE BATMAN －ザ・バットマン－）  

注：一部の一時的報酬（Episodic Salaries）には，プロダクション手数料が含まれる場合がある。
* 金額は，ストリーミング最終過程に必要な買収を取り入れる
** SUMには、まだ組み込まれていないSTREAMINGバック・エンドのバイアウト（BACK-END BUYOUT）がある

（転載了）
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英語の勉強

“lose any sleep”：心配する

“north of”： 〔数量・金額などが〕～を超える，～より多い

“windfall”：
  【名】
     1. 予定外の［思いがけない］大きな収入，棚ぼた式に手に入った大金
     2. 風で落ちた（熟した）果実
  【形】
    〔大金・利益などが〕思いがけず手に入れた，もうけものの，棚ぼたの

“walk off with”：持ち去る

“buyout”：
     1.〔企業の〕買収，〔株の〕買い占め
     2.〔企業などの〕早期退職割増［報奨］金