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2022年5月 2日 (月)

先進国 成人の肥満事情。

OECDilibraly/Health at a Glance 2021 : OECD Indicatorsに-
Overweight and obesity among adults”(成人の太り過ぎと肥満)
-のタイトルの報告がありました。

下記,拙訳・転載します。
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前肥満(pre-obesity)や肥満(obesity)を含む,太りすぎ(overweight)は,糖尿病,心血管疾患,特定の癌などのさまざまな非感染性疾患(non-communicable diseases)の主要な危険因子である(OECD, 2019[28])。太りすぎに関連する病気は,今後30年間でOECD諸国の平均余命を平均2.7年短縮すると予想されている。また,医療費の8.4に相当する治療費が発生すると予想されている。カロリーの高い食品,トランス脂肪,飽和脂肪の大量消費,そして座りがちな生活の増加は,世界的な肥満率の上昇に影響している。高い「ボディ・マス指数(body mass index)」は,2019年に世界中で500万人の死亡を引き起こすと推定された(Institute for Health Metrics and Evaluation2020 [36])。さらに,肥満は人々に重度のCOVID-19症状を発症し,COVID-19で死亡するリスクを高める(Katz2021 [37]; Tartof et al。、2020 [38])。
健康と病状を超えて,肥満はより広い社会的および経済的影響を及ぼす。低所得の女性と男性は肥満である可能性が高く,不平等を定着させる。太りすぎに関連する少なくとも1つの慢性疾患(chronic disease)を持つ個人は雇用される可能性が低くなる;彼らが仕事を就いている時,健康な個人よりも欠勤,あるいは 生産性が低い可能性が高い(OECD2019 [28])。

測定された身長と体重のデータは,2019年に成人の60が太りすぎ(overweight)または肥満(obese)であったことを示している。これは,同等のデータを持つOECD 20ヶ国の平均である(図4.15)。測定データが入手可能なこれら20ヶ国のうち17ヶ国では,2019年に成人人口の半数以上が太りすぎ,または肥満だった。メキシコ,チリ,米国では,この割合が70を超えた。逆に,日本と韓国では,成人の35未満しか太りすぎまたは肥満はいない。チリ,ラトビア,メキシコ,トルコを除くほとんどの国で,男性は女性よりも太りすぎまたは肥満である可能性が高かった。オーストラリア,ドイツ,ハンガリーでは,男女格差が比較的大きかった(1416パーセンテージ・ポイントの差)。

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測定データの代わりに,各国は自己申告による身長と体重のデータを使用して肥満を監視できる。ただし,これらの推定値は信頼性が低く,通常,測定データに基づく推定値よりも低くなる。測定データが入手できないOECD 16ヶ国全体で,自己申告による太りすぎ(肥満を含む)率は,2019年のスイスの41.8からアイスランドの58.4の範囲だった(図4.16)。測定データと同様に,すべての国で男性は女性よりも太りすぎまたは肥満である可能性が高かった。チェコ共和国,ルクセンブルグ,スロバキア共和国,スイスでは,男女格差は比較的大きかった(1820パーセンテージ・ポイントの差)。

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太りすぎと肥満の成人の割合は,日本(2.1パーセンテージ・ポイント増加)や韓国(3.2パーセンテージ・ポイント増加)など,率が比較的低い国(図4.17)を含んで,ほとんどのOECD諸国で2009年から2019年の間に増加した。太りすぎや肥満の成人の割合が比較的高い国では,その割合も増加した。これには,メキシコの10.1パーセンテージ・ポイント,チリの9.7パーセンテージ・ポイント,トルコの9パーセンテージ・ポイントが含まれる。カナダ,フランス,アイルランドの太りすぎと肥満の割合は2009年から2019年まで安定しており,ニュージーランドでは比較的低いペースで増加した。

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OECD加盟国は,太りすぎの人口比率を減らすために一連の規制および非規制イニシアチブを実施している。
著名な例には,健康的な食事の利点を促進するためのマスメディア・キャンペーンが含まれる: 栄養教育(nutritional education)とスキルの促進;消費を妨げる(discourage)ためのエネルギー密度の高い飲食物に対する税金; 栄養価を伝えるための簡略化された食品表示;製品の栄養価を改善するための食品業界との合意。身体活動を促進し,座りがちな(sedentary)時間を減らすことも,肥満の問題に対処するのに役立つ。 たとえば,OECD諸国の3分の1は,かかりつけ医(primary care doctors)による身体活動の処方を実施している。日本やアイルランドにあるような,健康であることと座りがちな行動を減らすための職場プログラムの革新的なイニシアチブは,比較的まれにしか実施されていないが,見つけることができる(OECD2019 [28])。

Definition and comparability
定義と比較可能性

太りすぎ(overweight)は,脂肪の異常または過剰な蓄積として定義され,健康へのリスクをもたらす。
最も頻繁に使用される指標はボディ・マス指数(BMI)で,身長に関連させて個人の体重を評価する単一の数値である(kg単位の体重をm単位の身長の2乗で割ったもの)。WHOの分類に基づいて,BMI25以上の18歳以上の成人は肥満前(pre-obese)と定義され,BMI30以上の成人は肥満(obese)と定義される。データは国の情報源からのもので,いくつかの例では,肥満に関するOECD 2019レポートに示されているデータとは異なる場合がある。このレポートでは,WHOグローバル・ヘルス・オブザーバトリーのデータを使用しており,標準化年齢(age-standardised)の推定値やその他の方法論の違いがある。太りすぎには,肥満前症と肥満の両方が含まれる。
BMIの計算方法は,男性と女性,およびすべての年齢の成人に対して同じである。BMIデータは,身長と体重の自己申告(self-reported)による推定値を使用して収集することもできる。自己申告データに基づくBMI推定値は,通常,測定データに基づく推定値よりも低く,信頼性が低い。

この指標は,OECD 保健統計(Health Statistics2021データベースで収集された公式統計について報告する。自己申告による太りすぎ(肥満を含む)率については,これらの統計は,デンマーク(2017年の最新データ)とポーランド(2014年の最新データ)の欧州健康インタビュー調査 ウェーブ3データ(2019)で補完された。

(転載了)
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日本の肥満人口率の低さは 平均寿命とも関係するのでしょう。
それにしても 私は 一旦,BMI 25 を切って しばらく推移していましたが,最近 超えて “pre-obese” です。マズイ。

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