“Porter” が日本のカルト・バッグ・ブランドになった経緯
ドイツのウエブサイト ‘HIGHSNOBIETY’ に-
“EARTHQUAKES, WAR & AN EMPRESS: HOW PORTER BECAME JAPAN’S CULT BAG BRAND”
(地震,戦争 そして 皇后陛下:“PORTER” が日本のカルト・バッグ・ブランドになった経緯)と題する記事がありました。
今や,吉田カバンの “PORTER” は世界的なブランドのようです。
下記,拙訳・転載します。
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“Mochi wa mochiya” は日本の古いことわざである。文字通り,「餅の場合は,餅メーカーに行く」という意味である。基本的に,「あなたが最高の製品が欲しいなら,あなたは専門家に行くべきである」ことを意味する。これは,吉田カバン(Yoshida & Co.)とその “PORTER” を含むブランドがカルト・ビジネスを築いてきた基本的な信条(foundational mantra)である。
吉田カバンの創業者である吉田吉蔵は,わずか12歳の若さで上質な鞄作りの修行を始めた。17年後の29歳,吉田はコム・デ・ギャルソンや村上隆からポケモンやマルニ(Marni)まで,みんなとコラボレーションしたレーベルを立ち上げた。
今では世界中で愛されている鞄の供給者だが,吉田カバンは簡単にここまで来たわけではない。
関東大震災で必需品や命を救うものを運ぶための鞄を作ることに拍車をかけ,1935年に吉蔵によって設立された吉田吉蔵のレーベルの最初の年は,災害と第二次世界大戦によって厳しく試された。
吉田自身が兵役に召集され,吉田の工場は米国の空襲にあった。吉田の妻チカは,ビジネスの生命線(lifeblood)を守り,東京の神田須田町の橋の下に,落ちた爆弾からの被害を逃れるため道具やミシンを避難させた。
The Empress’ Choice
皇后の選択
それは1950年代だった。吉田カバンは,第二次世界大戦の想像を絶する破壊と敗北を乗り越え,今では生き残っただけでなく繁栄していた(thriving)。
バッグの幅を変えることができるジッパーを備えたコンパクトな吉田カバンのエレガント・バッグは,日本で絶大な(hugely)人気を博し,国際的にも注目を集めていた。人々のお気に入りで,東京のようなにぎやかな街をナビゲートするのに最適だった。しかし,吉田のファンだったのは平凡な(everyday)都民(Tokyoites)だけではなかった。
ブランドの国内幸運を大きく後押ししたのは,50年代初頭,日本の皇后 美智子(Empress Emiki Michiko(?))が白いポーター・バッグを腕に抱えて全国テレビに出演したことである。(*?原文通り)その後,人気は止まらなかった。
MA-1 Flight Jackets
戦争は吉田カバンとサブ・レーベルの “Porter” を世界中の新しい岸に到達する前にほぼ葬ったが,軍隊と軍服は,今日のブランドに本質的に(intrinsically)関連している。吉田吉蔵は,彼の歴史のこの暗い部分を彼の未来を転換するものに変えた。
「1980年代に戻れば,レザー・バッグが主流の選択肢だった。」 “Porter” の東京代表が語った。「しかし,MA-1フライト・ジャケットに使用されている3層の生地は,耐久性と軽量性の両方を備えていることに我々は気づいた。“Tanker” バッグに最適である。(Perfect for our Tanker bags.)」
通常,ミリタリー・グリーンまたはブラックの彩色設計(colorways)で登場するMA-1にインスパイアされた “Tanker” は,ポーターの最も象徴的な製品の1つであり,機能性とスタイルの完璧なブレンドであり,何十年にもわたってブランドのバッグ・製品の中心にあり続けている。
Yoshida & Co. & Its (Many) Sub-Labels
吉田カバンの家系図とその子会社を見ると,少し戸惑わざるを得ない。“Porter” は1962年に設立され,その後に “Porter Girl”, “Luggage Label” そして “Porter Heat” などが続いた。バッグ,ブリーフケース,財布の無数のシリーズは言うまでもない。
吉田カバンは何十年にもわたって多くのバッグを製造してきたが,ファッション業界のほとんどすべてのレーベルにおいては珍しく,バッグだけにこだわっている。昔の日本のことわざ「餅は餅屋」に戻り,ポーターは完璧なアクセサリーを探し続け,膨大な新素材,デザイン,機能を研究しているが,最もよく知っている製品から逸脱することはない。
吉田吉蔵は,彼の製品で「心と魂はすべてのステッチに入る」と述べた。これらの鞄を間近で見ると,あなたは,熟練の職人(the master craftsman)を信じているほか仕方がない。
(転載了)
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英文Wikipedia によると-
“Highsnobiety” は,ドイツを拠点とする英文のストリートウェア・ブログ,メディア・ブランド,製作会社であり,2005年にDavid Fischerによって立ち上げられた。ファッション,アート,音楽,文化のトレンドやニュースをカバーし,ベルリンに本社があり,ロンドンとニューヨークに合計約100人の従業員を擁するオフィスがある。その最初の印刷物発行は2010年夏だった。
“Highsnobiety” は,ソーシャル・メディアを含めて月に約5億回のインプレッションを受けた。そのメインのウェブサイトは月に800万のユニーク・ヴィジットがあった。
私が 現在持っている “Porter” は 今は無いと思われる “Trip” シリーズ の 2ーWay Bag で 折り畳めば 「ショルダーバッグ」になる 「デイパック」です。
20年以上前に購入し,この 1,2年は 毎週,買い物に使ってかなりの重さを運んでいますが,どこにも不具合はなく完璧さを保っています。
“PORTER” のラベルのみ 擦り切れて,光の当たり具合で 何と書いてあるのか見えません。
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