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2022年10月31日 (月)

米国で「馬刺し」は食べられない。

Eat This, Not That’のサイトに
15 Foods That Are Banned in the U.S.
「米国で禁止されている15の食べ物」
By Cheyenne Buckingham
Published on January 27, 2020
と題する記事がありました。

下記,拙訳・転載します。
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Whether it be for ethical or safety reasons, these foods are not allowed to be sold in America.
倫理的または安全上の理由から,これらの食品を米国で販売することは許可されていない。

FDAFood and Drug Administration / 食品医薬品局) と USDAUnited States Department of Agriculture/《米》農務省)はどちらも,消費者の安全を確保するために,食品に関する法律と規制を施行している。他の国では合法であるいくつかの食品は,健康に脅威を与えると信じられているだけの理由で米国では禁止されている。しかし,特に米国で食品が禁止されている理由は他にもある。最も顕著なのは,絶滅危惧種(endangered species)を保護するため,または動物虐待行為を止めるためである。

Find out which 15 foods are banned in the U.S., or at the very least, banned in some states.
米国で禁止されている,または少なくとも一部の州で禁止されている 15 の食品を知っておこう。

①Kinder Surprise Eggs(キンダー・サプライズ・エッグ)

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FDA は,約80年前に,栄養のない(non-nutritive)物体が埋め込まれたすべての食品の販売を禁止した。食べられない(non-edible)おもちゃが入っているヨーロピアン・キンダー・サプライズ・チョコレートの卵は,そのカテゴリに該当する。中空のキャンディー・エッグは海外でヒットしており,米国では数年前から合法化を求める複数の請願やキャンペーンが行われてきた。

今のところ,この製品は窒息の危険があると見なされているため,販売禁止のままである。ただし,それは輸入の試みがなかったという意味ではない。ウォール・ストリート・ジャーナルの記事によると,2018年現在,米国税関・国境取締局(CBPthe U.S. Customs and Border Protection)は 2011年以降,旅行者の手荷物や国際郵便から 160,000個以上のキンダー・サプライズ・エッグを押収している。
ただし,2018年現在,‘Kinder Joy’と呼ばれる別バージョンのチョコレート菓子が米国で販売されている。これは,パッケージがおもちゃをキャンディーから分離し,卵の両側がプラスチック・ラップで覆われているためである。

②Horse Meat(馬肉)

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明確に言えば,米国で馬肉を食べることは違法ではない。しかし,馬を屠殺する(slaughter)ことは違法であり,デフォルトでその消費を禁止しているか,または 少なくとも非常に困難にしている。

トランプ大統領は,20183月に食肉用の馬の屠殺の禁止を更新した。他の動物と同様に,馬肉の最大の市場の1つである中国などの他の国では,馬を食べることは違法 (またはタブー) ではない。

③Shark Fins(ふかひれ)

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信じられないかもしれないが,米国ではフカヒレが完全に禁止されているわけではない。現在,フカヒレの販売を公式に禁止している州は 12 州のみである。しかし,2000年以降,フカヒレ漁自体が米国海域では違法となっている。フカヒレ漁は,生きたサメのヒレを切り落として船外に放り出し,恐ろしい死に曝し,動物虐待の行為と見なされているため,禁止されている。それでも,フカヒレの販売を禁止した 12州のうち10 州では,レストランがフカヒレを提供することを許可している。ふかひれスープは,実際に いくつかのアジア諸国,特に中国では贅沢な料理と見なされている。

④Japanese Puffer Fish(日本のふぐ)

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この風変わりな(whimsical)見た目の魚は,実際にはテトロドトキシン(tetrodotoxin)と呼ばれる非常に有毒な毒素を皮膚や特定の臓器に含んでいる。この毒素は,麻痺や死をもたらすことさえあることが知られている。これを念頭に置けば,なぜこの料理を食べたいと思う人がいるのか,不思議に思うだろう。どうやら,フグ(fugu)として広く知られている寿司の世界では珍味と見なされている。米国では,ライセンスを持つことを許可されている少数の販売者を除いて,この魚の消費はほぼ完全に禁止されている。
(*管理者:写真は「ハリセンボン」で 河豚ではない。河豚を食べない米国人は河豚を知らないことが 分って面白い。)

⑤Haggis(ハギス)

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ハギスは,羊の心臓,肺,肝臓,オートミール,玉ねぎのみじん切り,スエット,ストックなどの材料を混ぜ合わせた風味豊かなプディングである。ブディングは通常,羊の胃に詰められて提供される。伝統的に,スコットランドの詩人ロバート・バーンズ(Robert Burns)を称える全国的なイベントであるスコットランドでの ‘バーンズ・ナイト’ で消費される。しかし,47 年前に USDA が羊の肺の販売を禁止したため,米国に住むスコットランド系の人々はハギスを食べることができなくなった。この禁止は,羊の中枢神経系に影響を与える変性疾患であるスクレイピー(scrapie)の出現に照らして設定された。

⑥Ackee Fruit(アキー・フルーツ)

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アキーはジャマイカの国果である。しかし,未熟な果実には高レベルの毒素であるヒポグリシン A hypoglycin A)が含まれており,血糖値 (血糖) を放出する体の能力を阻害する。
これにより、人々は低血糖の状態に陥る可能性があり,血糖値が低すぎる状態で,嘔吐を誘発し,最終的に脱水症状を引き起こし,死に至ることさえある。生の果物の輸入は 1973年に FDA によって禁止されたが,毒素の濃度が十分に低いことが証明された缶詰または冷凍のアキー・フルーツを米国で購入することはできます。

⑦Beluga Caviar(ベルーガ・キャビア)

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2005年の時点で,米国魚類野生生物局(United States Fish and Wildlife ServiceFWS)はベルーガ・キャビアや他のベルーガ製品の輸入を禁止した。ニューヨーク・タイムズの記事によると,以前は 1オンス 200ドルの値札が付けられていた。キャビアは野生のベルーガ・チョウザメに由来し,魚が絶滅の危機に瀕していることが主な理由である。この禁止は,種の絶滅を阻止(species' extinction)することを期待して設定された。

⑧Sassafras Oil(ササフラス油)

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ササフラス油には,既知の発がん物質であるサフロール(safrole)と呼ばれる化合物がある。 FDA 1960年代にササフラス油を禁止した。ただし,根からの抽出物は,サフロールが含まれていない限り合法である。

⑨Casu Marzu(カース・マルツゥ/イタリア・サルデーニャ地方のチーズの一種)

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カース・マルツゥは,生きたウジ虫(maggots)が群がっているため,腐ったチーズ(rotten cheese)と呼ばれることがよくある。低温殺菌されていない(unpasteurized)羊の乳から作られるペコリーノ・チーズ(Pecorino cheese)には,特定のハエの幼虫(larvae)が含まれている。これらのウジは明らかにチーズの発酵(fermentation)を促進する。幼虫が孵化すると,チーズを食べ始め,効果的に柔らかくなる。チーズは,ウジがまだ残っている状態で提供される。カース・マルツゥは,長年にわたってイタイのサルデーニャの伝統となっている。しかし,EUと米国は健康上の理由からこのチーズを禁止している。
(別のサイトで確認したところによると,食べるとき ウジが跳ねて目に入るのを防ぐため ゴーグルを着用して食べるらしい。)

⑩Absinthe(アブサン/主にニガヨモギで味付けされた高アルコール度のリキュール)

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TVドラマ ‘New Girl’ を見たことがあるなら,アブサンが持つ禁じられた力の種類をすでに知っているだろう。アルコール飲料に 100ppm未満のツジョン(thujone(アルコールの製造に使用されるヨモギのハーブに含まれる有毒化学物質) が含まれている限り,米国では合法だが,それ以上は、中毒性の幻覚剤としての評価のため,飲み物は違法になる。

⑪Ortolan(オートラン/ズアオホオジロ)

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この小さな珍しい鳴き声の鳥は,かつてはフランスの珍味であり,王族や裕福な美食家にのみ提供されていた。フランスでは,EU がオートランを保護種と見なしてから 20年後の 1999年に,オ-トランの販売が違法になった。米国はまた,大きさが親指ほどの大きさで重さが 1 オンス未満の鳥の販売と輸入を禁止した。

⑫Queen Conch(クィーン・コンク貝)

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クイーン・コンクは,通常,長さが 69 インチの大きな海洋軟体動物として説明されている。 NOAANational Oceanic and Atmospheric Administration/アメリカ海洋大気庁)Fisheries (漁業局)によると,「米国連邦水域では,商業的およびレクリエーション的な収穫は一般的に禁止されている。」 この種は,絶滅危惧種であるにもかかわらず,タークス&カイコス諸島(Turks & Caicos)でよく食べられる。

⑬Foie Gras(フォアグラ)

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フォアグラはフランス料理の有名な珍味かもしれないが,その作り方は非倫理的であり,そのため,シカゴ市議会は 2006年から 2008年にかけてフォアグラの製造と販売を禁止した。最近では,以前の試みが過去数年間に挑戦された後,カリフォルニア州は珍味の販売を公式に禁止した。フォアグラはアヒルやガチョウの脂肪肝である。肝臓が肥大するまで穀物と脂肪を動物に強制給餌することにより,肝臓を肥育させる。想像どおり,これは鳥にとって非常に不快であり,羽を引き裂いたり,苦痛から互いを傷つけたりすることさえある。
全国的な禁止はまだ施行されていない。しかし,今年のカリフォルニア州の成功した禁止により、それは間近に迫っているかもしれない。

⑭Chilean Sea Bass(チリ・シーバス)

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現在,米国は認定されたチリ・シーバス釣り船のみが魚を収穫して販売することを許可している。 さらに,FDA は各船が捕獲できる魚の数を規制している。米国では認証なしにチリ・シーバスを釣ることは違法であり,その理由は乱獲であり,その結果,種が減少しているからである。

⑮Sea Turtles(海亀)

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ウミガメは肉のために捕獲され,殺される。2007年,米国魚類野生生物局(U.S. Fish & Wildlife Service)は,カリフォルニア州だけで 年間35,000匹のウミガメが消費されていると自然保護論者が推定していると報告した。
現在,ウミガメ保護協会によると,「ウミガメは,タイマイ,オサガメ,ケンプのリドリー,アオウミガメを絶滅危惧種としてリストする絶滅危惧種法に基づいて,米国とその水域で法的保護を与えられている。アカウミガメは絶滅危惧種としてリストされている。

(転載了)
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2019年の報道で 「ニューヨーク市議会は,2022年から,『特定の強制飼養鶏肉製品(force-fed poultry products)の販売または提供を禁止する』と決め,違反ごとに 5002,000ドルの罰金(fine)を科すことにした。」とありました。 「フォアグラ」を指しているようですが,実施開始されたのでしょうか。

禁止食べ物の理由は
  ①健康被害防止
  ②絶滅危惧種保護
  ③動物虐待防止
の 3つです。

さて 鯨肉は? 米国では 初めから食用と考えておらず 禁止対象外になるのでしょうか?
調べると,鯨肉の販売は米国では違法のようです。

私が 20数年前,出張先のヒューストンの ‘Hxxters’ で食べて 急性A型肝炎に罹り,業務多忙の時期に,2週間の安静を強いられた原因の「クラム」(steamed clams)は 外れています。米国人は 肝炎に対するワクチン接種をしているようです。
米国で,米国人が食べているから大丈夫だと日本人が食べると危ないことがあり得ます。(法定)予防接種が異なります。

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