ニューヨーク・タイムズも A.L.の M.V.P. を -
‘The New York Times’の 電子版 Sept.30, 2022 付けに
“Shohei Ohtani Makes M.V.P. Case by Flirting With No-Hitter” の見出し記事がありました。
何と訳すべきか,いい知恵が浮かびませんが,とりあえず 「大谷翔平,ノーヒット試合寸前でMVP資格を得る」としておきましょう。
(*英和辞典の“make” には自・他動詞 合わせて 20以上の意味を記しています。)
下記,拙訳・転載します。
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ロサンゼルス・エンゼルスの二刀流スーパースターである大谷は,8イニングまで素晴らしいプレーを見せ,100年以上,どの選手も達成したことのない偉業を達成しようとしている。
ロサンゼルス・エンゼルスでの輝かしいキャリアの中で,野球界で唯一の二刀流スーパースターである大谷翔平は,何の苦労をすることなく 彼の快挙(exploits)に注目を集めている。
しかし,ヤンキースのアーロン・ジャッジ(Aaron Judge)が 61本塁打を放ち,金曜日の夜の試合に先立ってカウントしたことで,大谷は,昨シーズンのアメリカン・リーグの最優秀選手賞を受賞したときよりも 今年は優れているにもかかわらず,やや目立たない立場となっていた(has taken something of a back seat)。
木曜日,大谷は自らの価値を皆に思い出させた。
ジャッジとヤンキースが水曜日の61号の興奮の後,待望の(much-needed)休みを取っているとき,大谷は彼の動きをした。彼は,アナハイムのエンゼル・スタジアムで行われたオークランド・アスレチックス戦で8回に入るまで ノーヒットを記録し,7イニングまで最小数の打者に抑えた。その時点までの唯一のベース・ランナーは,併殺によってすぐに消されたゲームを開始するための四球だった。
大谷の米国での最初の完投試合の追求と,野球の今シーズン 2 番目の単独ノーヒットは,8回に 2つのシングル・ヒットで終了したが,8イニングのピッチングはキャリア最高に匹敵し,2安打を許したが 無失点で,10三振を奪った。エンゼルスは 4-2 で勝った。
そして彼の特別な役割のデモンストレーションで,大谷はエンゼルスの 3番打者として 4打数2安打で,連続安打を 14試合に伸ばした。
「彼がマウンドに上がるたびに,何か特別なことが起こると予想できる。」とエンゼルスの暫定監督であるフィル・ネビン(Phil Nevin)は試合後に記者団に語った。「彼はすべてうまく機能していた。彼が7イニングを終えた時,私はそれが起こるだろうと思った。残念ですが,次回までお待ちください。」
今シーズン,エンゼルスは残り 6試合で,大谷のスタッツ(statistics:統計値)は目を見張るものがある。そして MVPは ほぼ間違いなくジャッジに行くとしても,大谷の受賞可能性は捨てられない。
・投手として,大谷は 15勝8敗,防御率 2.35 ,さらに 161イニングで213 奪三振。‘Baseball Reference’は,木曜日までに彼のピッチングが交代選手を上回る 6 勝を挙げたと評価している。
・打者として,彼は木曜までに34本塁打,94打点,11盗塁で 打率 .275を打った。それにより 合計で 3.8 WAR になった。
彼が今シーズンあと1イニングを投げることができれば — 理論的にはもう 1回先発投球するはず — エンゼルスによれば,大谷は,ワールド・シリーズ時代に,同じシーズンに打者と投手としてリーグ・リーダー リストの資格を得た最初の選手になるだろう。ベーブ・ルースの二刀流の才能についての話のすべてで,彼は有力な投手であり,その後 有力なな打者だったが,両方でフル・タイムのスターであった持続的な期間はなかった。
最初の数年間は怪我をしたり,チームに課せられた制限が彼の足を引っ張ったりした大谷は,選手が真に両方をこなせることを証明するために,過去2シーズンを費やしてきた。
ジャッジのM.V.P. 最有力候補の立場は,より単純である:木曜日まで,彼は出塁率 ( .425),長打率 ( .696),本塁打 (61),打点(130),得点(130),四球(106) で A.L. の首位だった。
彼は右翼手と中堅手で堅実な守備を行い,盗塁は 16 で,WAR は 10.4で,大谷の合計 WARは 9.8だった。
WAR におけるその差(disparity)を無視するという議論は,エース・レベルの先発投手とオールスター・レベルの打者の両方として機能する大谷の本質的な(intrinsic)- しかし,WAR では考慮されない - 価値の形でもたらされ,彼らが適切だと思う方法を使用する エンゼルスにボーナス・ロスター・スポットを与える。
大谷にとって残念なことに,それは彼のチームの競争力を高めるのに役立たず,議論を終わらせることしかできない。
マイク・トラウトと大谷の二人の猛烈な(herculean)努力にもかかわらず — タングステン・アーム・オドイル(the Tungsten Arm O’Doyle)の遺伝子を手がかりに — ロサンゼルスは木曜日まで 70勝86敗で,A.L. ウェストで 3位,ヒューストンに 32ゲーム差をつけられていた。
ジャッジは, A.L. イーストで優勝し,新しいポスト・シーズン形式での第1ラウンドの不戦勝(bye)を決めたチームの顔であるだけでなく,8月の失神(swoon)の時期,リーグでヤンキースがほぼノックアウトさせられていたときに,ヤンキースを浮かせ続けたことで日常的に(routinely)評価されてきた。
マリス(Maris)とのマッチングと,カール・ヤストレムスキー(Carl Yastrzemski)以来 唯一人の三冠王者としてのミゲル・カブレラ(Miguel Cabrera)に加わろうとする彼の努力を加えると - ミネソタのルイス・アレス(Luis Arraez)は,木曜日の 2安打でバッティング・レースで,少なくとも一時的にジャッジの前に出た - ジャッジはM.V.P. を簡単に獲るはずだ。
大谷はそれでいいらしい。
“I feel like you guys are more of an expert on the voting. I’ll leave it up to you guys,” Ohtani told reporters after Thursday’s game. “I enjoy watching Judge and saw him hit his 61st.”
「皆さんを投票の専門家のように感じます。皆さんに任せます。」と大谷は木曜日の試合後に記者団に語った。「私はジャッジを見るのが好きで,彼が61本目を打つのを見ました。」
(転載了)
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