RP=容認発音=King's English
ある英語の文章を読んでいたら “the High RP accent (Received Pronunciation) ” という言葉が出てきました。意味が分かりません。
調べると “RP” は 日本語で「容認発音」ということが分かりました。
では「容認発音」とは?
Wikipedia の「容認発音」には次のように書いています。
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容認発音(Received Pronunciation, RP)とは,イギリス英語の伝統的な事実上の標準発音である。
世間にはイングランド南部の教養のある階層の発音,公共放送・BBCのアナウンサーの発音(BBC English),王族の発音としても知られ,外国人が学習するのはこの発音である。キングズ・イングリッシュ(King's English)、クイーンズ・イングリッシュ(Queen's English その治世の国王が女性の場合)と呼ばれることもある。(*従って,現在は King’s English)
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RP自体の変化も進行しており、現在のBBC放送の標準発音は1950年代のそれとは違っている。
1960年代以降、イギリス各地で使用されている地域独自の発音の地位が上がり,BBCでもRP以外の発音が普通になるにしたがい、伝統的にRPを使用していた階級も若者の間ではその使用が失われる傾向にある。現在,RPの話者はイギリス人口の約2%程度であるとも言われる。
イングランド南東部についていうならば,1980年前後からイギリス・ロンドンとその周辺で使われるようになった河口域英語がRPに代わるイギリス英語の標準語となるかもしれない,なっているとする声もある。
例えば,映画『メリー・ポピンズ』のガヴァネスを演じたジュリー・アンドリュースの発音は歯切れがよく,訛りのない容認発音とされる。アンドリュース主演の『サウンド・オブ・ミュージック』でもまったく同じ話し方をしているが,BBC英語に属する類いの,いわゆる「標準英語」である。訛りのある階級に育った者でも,教師,医師,弁護士など,相手の信頼を必要とする職業につく者は,訓練でこういう話し方および発声を身につける必要があった(気取っている印象を与えるのでかえって不利だとされ、地方訛りを身につける例もある)。
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終戦直後,進駐軍との交渉にあたった白洲次郎は 米軍の将校に対して「君は 米国人にしては きれいな英語を話すね。」と言ったそうです。
ケンブリッジ大学で学んだ白洲次郎の英語は 間違いなく “RP” だったと思われます。
“RP” を話す 185cmの長身の日本人に 米国軍人も一目置かざるを得なかったでしょう。
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