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2023年1月17日 (火)

BARACUTA の 年表(1/2)

日本で(世界で?)最も有名な,日本で呼ばれるジャンパー型ジャケットとして “BARACUTA G9” と 米空軍発祥の “MA-1” があります。
私は “MA-” を30年前の40~45歳ごろに着ていましたが,現在は持っていません。
BARACUTA” は 5着 持っており,そのうち 3着が “G9” で,“BARACUTA” だけで1年中(夏を除いて)の外出に間に合います(「メルトン Shell」+「中綿入り Liner」の “G9” は真冬でもOK)。

BARACUTA G9 Jacketの “G9”,裏地に使われる ‘Fraser Tartan’,別名 “Harrington Jacket” 等の由来は 既に 各所で解説されていますが,“BARACUTA” のサイトに これらを含んだ ‘TIMELINE’ が紹介されていました。
長いので 2回に分けて 拙訳して紹介します。今回は その1回目。

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BARACUTA/TIMELINE

1912 

1912

WHERE IT ALL BEGAN / すべてが始まった場所
The story behind Baracuta / Baracutaの裏話

ミラー(Miller)ファミリーは,Baracuta を設立する前に,レインウェア業界に長年携わっていた。レインウェアでのこれらの長年の経験は,後に非常に貴重であったことが証明された。元の工場は,バーバリー,アクアスキュータム,マークス & スペンサーなどのブランドにレインコートを供給していた。彼らは,より多くのことを行い、より多くのことを目指して努力した(strived)製造業者であったため,将来の計画を立て始めた。

1937 

1937

THE BIRTH OF BARACUTA / BARACUTAの誕生
The Miller Brothers create an icon / ミラー兄弟,アイコンを創る

ミラー兄弟は,英国で最も雨の多い都市の 1つとして知られるマンチェスターの中心部で,1937 年に Baracuta を設立した。彼らの使命は,英国の雨天からスタイリッシュに保護するアウターウェア・ブランドを作成することだった。彼らは,自分たちのブランドが最終的に海外に進出することを知っていて,エキゾチックな名前を選んだ。 John MillerIsaac Millerが実用的でありながらスタイリッシュなゴルフ・ジャケットの市場にギャップを見つけた後,ギアが動き始めた。彼らは定期的にマンチェスター・ゴルフクラブでプレーしていて,そこで,仲間のゴルファーがプレー中にコートやジャケットを着て快適に過ごすのに苦労しているのを目にした。特に雨が降ったときはそうだった。

彼らは熟考し(put their thinking caps on),1937 年にアイコニックな G9 Jacketを思いついた。‘Gはゴルフを表し,‘9はゴルフコースの9ホールを表し,名前も明確に考え抜かれた。しかし,ミラー兄弟は まだ何かが欠けていると感じたため,ブランドを際立たせる重要な機能,いわゆるシグネチャー・タッチ(signature touch)を見つけることに着手した。

彼らはロバット卿(Lord Lovat - スコットランドのロバット一族フレイザーの第25代一族長(the 25th clan chief of the Clan Fraser of Lovat)であるサイモン・クリストファー・ジョセフ・フレイザー准将(Brigadier Simon Christopher Joseph Fraser)に近づき,彼の一族のタータンをブランドに使用できるかどうか尋ねた。簡単に言えば(Long story short),彼は同意し,1938年に世界で最も有名なジャケットの 1つ,史上初の G9 Harrington Jacketをついに生産した。彼らはマンチェスターの小さな縫製工場で操業していたが,それは非常に特別な何かの始まりだった。

1947 

1947

BARACUTA EXPANDS / BARACUTA拡大
Recognition after first international campaign / 最初の国際キャンペーン後の認知

会社は国内外で成長し,40年代と50年代に人気が爆発した。長年にわたり,アイコニックな G9 は,雨の多い(rainy)マンチェスターの Chorlton Street工場でデザインおよび製造されてきた。その当時(Back then),Baracutaは真の英国のアイコンと見なされ,今日に至っている。レインウェアには,トップライナー(Topliner),ザ・コンバーチブル(The Convertible),デリー(Derry),コロネーション(Coronation),クラシカル(Classical)などのニックネームが付けられた。これらの製品は,着用者を雨から保護するだけでなく,スタイリッシュに保護するようにデザインされていた。この時期に最初の国際広告キャンペーンが開始され,巨大なバタフライ効果が発生した。ミラー兄弟は,「完全な防雨(Perfection in rain protection)」,「バラクータで出かけよう(Step out in a Baracuta)」,「雨に備える(Ready for the rain)」などの気の利いた広告スローガンを思いついた。Baracuta は指数関数的(exponentially)に成長していった。

1950 

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WELCOME TO THE USA! / アメリカへようこそ!
Baracuta makes an impact in the States, 1950-1963 / 1950~1963年,Baracutaがアメリカに影響を与える

50年代,Baracuta は大きな拡大を経験した。兄弟は会社での役割を分担し,アイザック・ミラー(Isaac Miller)は米国に向かい,世界的に有名なエンパイア・ステート・ビルに販売および マーケティング・オフィスを開設した。その後すぐに,ニューヨークのポール・スチュアート・ストアに Baracutaを置き始めた。これは,ブランドのアメリカ市場への大きな一歩だった。この時期,ジェームス・ディーンや エルビス・プレスリーなどのハリウッド映画や,有名な雑誌の表紙で,著名な(high-profile)セレブリティが G9 Jacketを着用しているのも見られた。
Baracuta はどこにでもあり,すぐにアイビー・リーグのキャンパスに行き着いた。そこで学生たちは BaracutaG9 Jacketを毎日のワードローブに導入し始め,G9 Jacketを着ている有名人のポスターを社交クラブ(fraternity)の壁に貼った。このジャケットがゴルフ・ジャケットからライフスタイル・ジャケットに変わったのは,まさにこの瞬間だった。

1964 

1964

THE BIRTH OF THE HARRINGTON / HARRINGTONの誕生
Sitcoms, shops and concerts / シットコム(ホーム・コメディ・ドラマ),ショップ,コンサート

1964年,シットコム「ペイトンプレイス物語(Peyton Place)」でロドニー・ハリントン(Rodney Harrington)を演じた有名な俳優ライアン・オニール(Ryan O’Neal)は,ほぼすべてのエピソードでBaracuta G9 を着用していたことで知られていた。これは波及効果(ripple effect)を引き起こし,Baracutaをさらに大きなスターダムに押し上げた.

その後,ペイトン プレイス物語の大ファンだったジョン・シモンズ(John Simmons)という男性がアイビー・ショップをオープンし,その店の窓に“Harrington Jacketと書かれた Baracuta’s G9 Jacketがディスプレイされていた。その瞬間から,G9 Jacketは同時に Harrington Jacketとして知られるようになった,唯一無二の Harrington Jacketであり,さまざまなブランドによって何度もコピーされ,象徴的な衣服であることを証明している。
その直後,エリック・クラプトンは,バンドのザ・ヤードバーズと共に,ロック/ポップ・ミュージックのテレビ番組 ‘Ready, Steady Go!’で,Baracuta G9 Harrington Jacketを着用しているのが見られた。今日と同じように,Baracutaはいたるところにあった。

1966 

1966

F&F’S IMPACT ON BARACUTA / BARACUTA に対する F&F の影響
Football & Film confirms Baracuta’s everlasting presence / Football & FilmBaracuta の永遠の存在を確認

Baracuta はサッカー界(football realm)でよく知られているため,優勝したイングランド・ワールド・カップのチーム(squad)に,“The Mexicanまたは “Ramsey Raincoat”として知られる特別に仕立てられたコートを提供することにした。この名前は,イングランドが西ドイツに勝利する前夜に Baracuta G9 Jacketを着ていたアルフレッド・ラムジー卿(Sir Alfred Ramsey)に由来する。

Baracutaの勢い(momentum)は,「クィーン・メリー号襲撃(Assault on a Queen)」のフランク・シナトラ、「華麗なる賭け(The Thomas Crown Affair)」のスティーブ・マックイーン,「スーパーマンII 冒険篇(Superman II)」のクリストファー・リーブなど,さまざまなハリウッド映画で G9 を着用する著名人によって成長を続けた。Baracuta は正式にハリウッドでその名を馳せたが,それはほんの始まりに過ぎなかった。著名人やスポーツ選手による Baracuta の絶え間ない評価は,世界での継続的な存在感と成長を確固たるものにした(solidified)。

1968 

1968

BARACUTA GOES GLOBAL / BARACUTA がグローバルに展開
What started out in rainy Manchester has become a global sensation / 雨の多いマンチェスターで始まったものは,世界的なセンセーションを巻き起こした。

Baracuta は世界的に輸出を開始し,G9 Harrington Jacketは,セレブ,アスリート,テレビ,映画,新聞,雑誌から得たすべての注目(publicity)のおかげで,ヨーロッパとオーストラリアの陸地(shores)に正式に進出した。こうした露出のすべてを受けることで,Baracutaの英国的価値観は世界中に広まることができた。ミラー兄弟Miller Brothers のホームタウン・ブランドは世界的な成功を収めた。

1970 

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THE GOLF GOD / ゴルフの神
Arnold Palmer revisits Baracuta’s history with Golf / アーノルド・パーマーが Baracuta のゴルフの歴史を振り返る

歴史上最も有名なゴルファーの 1人であるアーノルド・パーマーは,防雨,防風 そして 非常に快適なゴルフ・ジャケット・ラインを Baracuta で発売した。手に入れることができる数が非常に少ない限定版のコレクションであり,見つけることはほとんど不可能であり,誰もが求めていた。ジャケットの内側にはアーノルド・パーマーのサインが入っており,コレクターズ・アイテムになっている。今日,これらの一度限りのジャケットを所有できるほど幸運な人は,珍しいゴルフの家宝を持っていると言われている。

(第1回 転載了,第2回に続く。)
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