公園から見たコンテナ船を海岸まで見に行った。
先日,朝のエクササイズ時に 高台にある寺迫公園から見た, “ONE(Ocean Network Express Pte. Ltd.)” 向けの 世界最大級 24,000TEU(20ftコンテナ換算 24,000個積み)コンテナ船が どう見えるのか,呉駅裏のショッピング・センターに買い物に行ったついでに 中央桟橋,大和ミュージアム裏まで足を延ばして眺めてみました。巨大です。
ジャパン・マリン・ユナイテッド呉事業所で建造した,海軍工廠以来の歴史上,最長 約400mの船です。
後方 隣に ‘WAN HAI’ 向け 3,013TEU のコンテナ船が並んでいますが,小さく見えます。それでも 船長は 203m あります。
あまり 船を見たことがない人にとっては,この船でも 「巨大なコンテナ船」かも知れません。
上甲板上に林立する櫓は 各ホールド・ハッチ間にある 「ラッシング・ブリッジ」と呼ばれる構造です。
ハッチ・カバー上に積み上げられるコンテナがローリングによって横方向に荷崩れしないように 「ラッシング・ロッド」と呼ばれるバーで各コンテナをたすき掛けに留めます。このラッシング・ロッドを固定するための構造で,コンテナの重さに横方向の運動加速度を考慮した横方向荷重に耐えられる強度を持っていることが必要です。
船首部を見ると ‘ONE INNOVATION’ の船名が微かに見えました。
構造上の特徴としたは 通常(今まで)のコンテナ船にある 船首楼(甲板)がなく,ホールド部からの上甲板がそのまま船首端まで連続しています。
又,船首部外板が 上甲板レベルから垂直に,かなりの高さまで立ち上がっています。(あまり 恰好よくありません。)
これは おそらく 波浪の打ち込みによる 船首甲板上に配置されるウィンチ,ウィンドラス等の係留装置 および 前部積載のコンテナの損傷を防止する目的だと思われます。これまでのコンテナ船は船首楼甲板の後端部に 波浪除けの衝立構造が立っていました。
ブリッジ,居住区がある上部構造位置の船側外板の途中に 水平の開孔が見えます。
おそらく 舷梯(乗下船するための折りたたみ階段)を収めているのでしょう。通常の船なら 上甲板から降ろしますが,乾舷があまりに高いため 船体の途中から乗下船するようです。
岸壁においては 舷梯は岸壁レベルまで降ろしますが,洋上(海上)で 例えば パイロットが乗下船する場合,通船がぶつかって舷梯を損傷させないため,まず パイロット・ラダー(縄梯子)に通船から乗り移る必要があります。この縄梯子を昇って 途中から 舷梯に乗り移ります。
海が荒れている時は 縄梯子を掴むのは かなり危険です。
ところで このコンテナ船が着けられる日本の港はどこでしょう?
高さ,幅によって コンテナ・ローダーが届かないこともあるので 限られるでしょう。
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