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2023年2月 3日 (金)

「ボーイング 747」 半世紀に亘る生産に幕。

1970年に,パン・アメリカン航空のニューヨーク - ロンドン線に就航したのを皮切りに,多くの航空会社が採用して 1600機近くが,50余年にわたって生産されてきた「ボーイング747Boeing 747)」,通称「ジャンボ・ジェット」が先月(131日)の引き渡し機を最後に 生産終了に至りました。

例えば ‘CNNtravel1st February 2023付けで伝えています。
下記,拙訳・転載します。

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Boeing says farewell to 'Queen of the Skies' with last 747 delivery
「ボーイングは最後の747の引き渡しで 『空の女王』に別れを告げる」

オリジナルのジャンボ・ジェット機が魅力的な新しいジェット機の時代を先導し,何百万人もの乗客に手頃な価格の空の旅を提供し始めてから半世紀以上が経過し,最後のボーイング 747 が火曜日(131日)に納入され,非常に愛された(much-loved)航空機の最終章の始まりを告げました。

オンラインで生中継された式典で,その機は,ワシントン州エベレット(Everett)にあるボーイングの工場で,新しい所有者である米国の航空貨物オペレーターであるアトラス・エア(Atlas Air)に引き渡された。

格納庫のハンガー式スライド・ドアが劇的に開くと,これまでに 747 を納入したすべての航空会社の旗の後ろに,56機の747を所有しているアトラス・エアの新しい機体が現れた。
最後に届けられた機体に,小さな,重要なディテールの1つがあった : 2016年に死亡した,この有名な航空機の「父」と多くの人に考えられているボーイング747 プログラムのチーフ・エンジニアであるジョー・サッター(Joe Sutter)に敬意を表して機首のすぐ隣にあるステッカー(decal)だった。サッター家のメンバーと,同社の創設者であるビル・ボーイング(Bill Boeing)を代表するボーイング家のメンバーが,火曜日の引き渡し式に出席した。

アトラス・エア・ワールドワイドの社長兼CEOであるジョン・ディートリッヒ(John Dietrich)は,ボーイング従業員の集まりに感謝の意を表した。
「あなた方の作品の影響は,生産ラインをはるかに超えて続きます」とディートリッヒは語った。「それは,子供の頃の夢とキャリアへの野心を刺激すると同時に,世界経済とサプライ・チェーンを推進してきました。」

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ディートリッヒはまた,水曜日に飛行するように設定されている「空の女王」の王冠の内側に「747」と綴られた飛行計画を披露した。

747 を運用してきた企業を代表する一連のスピーカーが,この航空機を祝うために来ていた。
ルフトハンザのカルステン・シュポア(Carsten SpohrCEOは「747は多くのことの象徴であり,何よりも,747によってかなり小さくなった世界の象徴だと思う」と語った。

この航空機の華やかな(colorful)歴史を記録した(chronicling)一連のビデオのナレーションを担当した俳優兼パイロットのジョン・トラボルタ(John Travolta)は,「これまでに製造された中で最もよく考えられ(well-thought-out),最も安全な航空機」に対してボーイングの従業員に感謝しているように見えた。

最終的な 747 は有料の乗客を運ぶことはないが,その納入は,大陸間旅行に革命をもたらし(revolutionized),ジェームズ・ボンド映画にも登場し,スペース・シャトルに肩車(piggyback)を提供した,特徴的な 2階建ての「空の女王」のもう1つのマイルストーンである。最後の旅客機である 747 5年以上前に就航し,航空会社がより小型でより経済的な航空機への好みの切り替えを急いでおり,747の永続的なキャリアの終わりがさらに近づいている。

火曜日の引き渡しは,世界の航空業界が長い間待ち望んでいた(anticipated)瞬間である。ボーイングが 20207月にかつての主力機(flagship)の生産を中止すると発表して以来,待ちわびた(expectant)飛行機愛好家(airplane enthusiasts)は最終的な 747の製造のすべての段階を追ってきた。
N863GT として登録されたこの航空機は,腐食防止の緑色の塗料で覆われたボーイングの組立ラインからロールアウトされた 12 月に初めて公開された。1月初旬,すでにアトラス・エアのカラーリング(livery)とジョー・サッターへのオマージュを身に着けている航空機の写真がオンラインで公開された。

Swan song
白鳥の歌

興味深いことに,アポロの月面着陸(19692月に空に打ち上げられた)よりも前に存在した(predates)ジェット機の場合,ボーイング747 の生産ラインは,最も直接的な最近の競合機の 1つであるエアバス A3802003年から2021年の間,生産された)よりも長持ちした(outlasted)。
2000年代初頭にヨーロッパの 2階建て(double-decker)飛行機が登場し,刺激を受けて ボーイングは 2005年に 747の最後のバージョンを発表したが,その頃にはすでに時代遅れになり始めていた。
B747-8I (または B747-8 インターコンチネンタル) は,由緒ある(venerable)ジャンボ・ジェットの最後の変異型(variant)と呼ばれ,大型の 4エンジン旅客機の白鳥の歌(最後の作品)であることが証明された。

現在,A380は復活を遂げており,航空会社は新型コロナウイルス感染症後の航空交通の回復に対応して,保管されていた航空機の運航再開を急いでいる。 これらの空の巨人は,小型の双発ジェット機の運用上の柔軟性と燃料経済性と競争するのに苦労している。

航空分析会社の「シリウム(Cirium)」によると,202212月の時点で,747の旅客機は44機しか運航されていない。その総数は,パンデミックが空の旅の需要を損なう(crippled)直前の2019年末にジェット旅客機として就航していた130機以上から減少している,特に,747 やその他のワイドボディ・ジェット機が主に使用された国際線では。これらのジェット機の旅客バージョンのほとんどは,パンデミックの初期の数ヶ月間運航停止となり,運航に復帰することはなかった。

ルフトハンザは B747-8 の旅客バージョンの最大の運航会社として残り,現在保有している機材は 19機で,今後数年,場合によっては数十年にわたってジャンボ旅客機(jumbo flying passengers)を維持する可能性がある。

002_20230202173501World's largest building
世界最大の建物

747 は,貨物運送業者の間でより人気があることが証明されている。「シリウム」によると,現在も 314機の747 貨物機(freighter)が使用されており,その多くは貨物機に改装される前はジェット旅客機として使用されていた。特徴的なノーズ・ローディング能力や,コックピットの高い位置などにより,下部胴体(fuselage)の全長が大量の荷物を運ぶのに利用でき,貨物のお気に入り(cargo favorite)になった。

火曜日の引き渡しは,1967年以来747が生産されてきたボーイングの広大なエベレット工場に何が起こるかについての疑問ももたらす。この施設はボーイング 747 専用に建設されたもので,同社によれば,体積で世界最大の建物である。それ以来,ボーイングのワイド・ボディ旅客機である 767777,および 787 の主要な生産拠点として機能している (ただし,最も売れているナロー・ボディの 737 は,シアトル地域の別の場所であるレントンで生産されている)

ここ数年の開発により,同社の産業の重心は他の場所に移されている。
B747 を失うことに加えて,ボーイングがサウス・カロライナ州チャールストンの工場で生産を統合する(consolidate)ことを決定した後,エベレットは最近 787 の生産ラインを失った。ボーイングは,新しいバージョンであるB777Xを見越して,現在生産率が低いB777と同様に,商業的な見通しが限られている比較的古いモデルであるB767をエベレットで引き続き製造している。 ただし,後者はいくつかの遅延に見舞われており,現在,予想よりもはるかに長く,複雑であることが証明されている認証および開発プロセスを経つつある。

US presidential planes
米大統領専用機

ボーイングは,ボーイング 747 の最終組立ラインを収容した施設で何をしようとしているのかについてあまり公表していないが,最終的なジャンボ引き渡しに向けて,保管されている B787 ドリームライナーの作業に使用される可能性があるという報告が浮上している。
さらに,これらの同じ情報源によると,ボーイングはエベレットで追加の B737 を生産する可能性もある。このベストセラー・モデルの生産は現在,シアトル都市圏のさらに南にあるレントンの別の施設で行われている。

1月31日のファンファーレにもかかわらず,まだ 2機のボーイング 747 の引き渡しが保留されており,それらは決して普通ではない。これらは,技術的には VC-25 と呼ばれる 2機の新しい米国大統領専用機で,一般的には「エア・フォース・ワン」 (米国大統領が搭乗している場合にのみ使用されるコール・サイン) と呼ばれている。これらの 2機は,2015年に倒産したロシアの航空会社「トランスアエロ(Transaero)」向けだったが,すでに製造されている。将来の 2機のエア・フォース・ワンは現在,大統領用就役に備えて大規模な改造プログラムを実施中である。

(転載了)
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1978年,初めての海外出張で羽田空港から(成田空港は 過激反対派による管制塔占拠・機器破壊で開港が遅れていた)ロンドンに向かったとき,2008年,最後の海外出張で成田空港からロスアンゼルスに発った時まで,海外出張で乗っていたのは ほぼ ボーイング 747でした。
この飛行機に慣れていて,オーストラリアのドメスティックで単発のプロペラ機に乗り,パイロットの厚意で副操縦席に座ったとき,地上を歩いている人が見える高度で,フラフラする飛行で 恐怖で気分が悪くなって,親切なパイロットによる風景(シドニー辺り)の説明も耳に入りませんでした。

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