大谷翔平,あと数フィートで歴史的記録になるところだった。
4月27日のエンゼルスとアスレティックスの試合で「3番・投手兼DH」で先発出場し,投手としては6回まで投げ,4回に2本塁打を浴び5失点しましたが,打者としては,内野安打,二塁打,三塁打と続けてサイクル安打に王手をかけ,8回の第5打席にセンターへ大飛球を放ちましたが,わずか7フィート届かず,史上初となる先発投手によるサイクル・ヒット達成は幻に終わりました。チームは5回に勝ち越して8-7でアスレティックスを下し,大谷に4勝目がつきました。米メディアは,大谷が逃した歴史的快挙を一斉に悔しがった。
‘MLB’ ホームページ,Apr.28, 2023 で 次のように伝えています。
拙訳・転載します。
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“Everyone thought Ohtani had completed historic cycle. Until ... ”
「誰もが大谷が歴史的なサイクル・ヒットを成し遂げたと思った。・・・ までは」
In shakiest start of the season, two-way superstar still nears never-before-seen feat
シーズンの最も不安定であるスタート時点で,二刀流のスーパースターは まだ前例のない偉業に近づく
アナハイム - ピッチャーとしてパーフェクト・ゲーム・ウォッチングを行い,同一ゲームでバッターとしてサイクル・ウォッチングを行うには、特別な種類のプレーヤーが必要である。
しかし,それはまさに,二刀流のスーパースター,大谷翔平が木曜日(4月27日)の午後,エンゼル・スタジアムで行われたエンゼルスの アスレティックス(Elias Sports Bureau)に対する 8-7 の勝利の試合で行ったことであり,彼は 完璧な3イニングで試合を開始し,エリアス・スポーツ・ビューローによると,1888年以来,マウンドでピッチングしたのと同じゲームでサイクル・ヒットを打った最初のプレーヤーになるにはわずか数フィート足らなかった。彼は,6イニングで5点を与えたにもかかわらず,シングル・ヒット,二塁打,三塁打を打って5打数3安打で,シーズン4勝目を獲得するという結果に甘んじなければならなかった。
エンゼルスのフィル・ネビン監督は,3回終了後,パーフェクト・ゲームとサイクル・ヒットの両方が頭に浮かんだことを認めた。大谷はシングル・ヒットの後,二塁打で打点を挙げて2打数2安打とし,最初に対した9人の打者を打ちとった,そのうち5人は三振だった。
「あの3イニング,彼は支配的だった。私が長い間見た中で最高の3イニングだった」とネビンは言った。 「正直に言うと、3回の後 -彼がシングル・ヒットと二塁打を打った後 - それが頭に浮かび始めた。 パーフェクト・ゲームとサイクル・ヒット。」
大谷は 8回,1アウトで打席に立ち,歴史を作るチャンスを手にした。同一ゲームでサイクル・ヒットと投球を行った最後の選手はシカゴ・ホワイト・ストッキングス(the Chicago White Stockings)のジミー・ライアン(Jimmy Ryan)で,彼は 1888年7月28日のデトロイト・ウルヴァリンズ(the Detroit Wolverines)戦でリリーフ投手として投げ,サイクル・ヒットを成し遂げた。
大谷は初球のスライダーを右中間の奥深くまで切り裂いたが,エスチュリー・ルイス(Esteury Ruiz)が芝の切れ筋(warning track)でキャッチし,彼の2回目のサイクル・ヒットと,AL / NLの歴史における15回目のナチュラル・サイクル(シングル・ヒットから順番に本塁打まで)を記録することを妨げた。ファンはそうなったと思ったが,大谷とエンゼルスのダッグアウトの全員が,バットの音に基づいて,それが十分ではないことを知っていた。
大谷は通訳の水原一平を介して,「バットの先だったので,すぐにダメだと分かっていた(It was off the end, so I knew it wasn’t gone off the bat)」と語った。「入ればよかったのにと思う,走者が出塁していたから。それが私が考えていたすべてだった。」
大谷は,最近打席で感じていることに満足していると語った。彼は水曜日に本塁打を打ち 5打数2安打 を記録し,今年の25試合での成績は,打率 .278/ 出塁率 .343/ 長打率 .526 で 6本塁打,4 二塁打,17 打点を記録している。
サイクル・ヒットで本塁打を打たなかった最後の先発投手は,1987年のアストロズの右腕ダニー・ダーウィン(Danny Darwin)だった。「実際,打席では一年中最高の気分だった」と大谷は語った。「あの5点は諦めたけど,投球に関してはまだいい感じだった。そして全体的に,良い一日だった。」
大谷は最初の 3回までは打たれそうになかった。しかし,エンゼルスが長い3 回に5点をいれた後,彼は驚くべきことに 4回にコントロールを失い,5点をとられて試合を同点にした。
イニングが開始前にピッチコム(PitchCom)デバイスに問題が発生し,大谷は 3回終了直前に 2塁打を放って得点した後,ウォーム・アップする時間があまりなかった。
大谷はホームベースを見つけることができなかった。2打者に当て,2つの暴投をし(uncork two wild pitches),2打者を歩かせ,今シーズン初めての2本塁打を与えるという荒れたイニングで苦しんだ。
「彼は人間だ」とネビンは言った。「彼は点を与えるだろう。『彼はどうかしたのか?』とスタジアム全体の雰囲気があるとしても,彼には何も問題はなかった。球をベースの上に投げなければならない。そして,メジャー・リーグの打者はスイングをし,時々,彼らはそれをヒットする。」
大谷の名誉のために付け加えると,彼はコントロールの問題を修正したため,5回と6回ではるかに鋭くなった。 それはブルペンを救っただけでなく,彼がゲーム内での調整にどれほど熟練しているかを示した。大谷は,4回にリードしたことで消極的すぎたと語ったが、今シーズンは6回の先発で 防御率1.85で4勝0敗に改善するためにロック・バックすることができた。
「最初の 3イニングは,おそらく1年間で最高の気分だった。」と大谷は語った。「4回は悔しかったけど,5回,6回に戻って止められたのは本当に良かった。これを学習体験としたい。ピッチングに関して私にとって最大のことは,ブルペンを助けるために2イニングを完璧に終えることができたことだ。」
(転載了)
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防御率は 0.64が 1.85 になりましたが,槙原さんが言っていましたー
「それでも 身長の方が 防御率より高い。」
因みに この試合の “Pitching Data” は下図のとおりです。
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