“Who did you speak to?” は 「アリ」 か 「ナシ」か?
海外の英文記事を読んでいると ‘whom’ であるべき(文法的に)ところに ‘who’ が使われている文を見ることがあります。 又,映画でも そのように話していることがあります。
‘Merriam-Webster.com’ の “How to Use 'Who' vs. 'Whom'” という項目があったので読んでみました。
下記,拙訳・部分転載します。
*************************
What to Know
知っておくべく事
‘who’ は動詞のアクションを実行する (例: “Who sent us this gift?”),他方 ‘whom’ はアクションを受け取る (“We got this gift from whom?”)。
文法的に言えば,‘who’ を主語にし,‘whom’ を目的語にする。前置詞の後に続く場合,‘whom’ を優先して選択する (“To whom should we address our thank you note?” 「誰に感謝の言葉を伝えるべきか?」)。
What You Really Need to Know About 'Who' and 'Whom'
‘Who’ と ‘Whom’ について本当に知っておくべきこと
直観(instincts)を信じよう(trust)。‘who’ と ‘whom’ のどちらを選択するかは,時々混乱する可能性があり,これは常に当てはまる。しかし,英語は非常に柔軟であり,実際の使用法は必ずしも厳密な文法規則に従っているとは限らない。
私たちの耳は私たちのガイドであり,多くの構造があり (“Whom did you speak to?” と “Who did you speak to?” のように),ここでは ‘whom’ が技術的には正しいかもしれないが,それでもうるささ(fussy)または不自然さを感じる。このような場合,‘who’ を使用するのが完全に標準である。
A Detailed Guide for Hardcore Grammar Fans
ハードコア文法ファンのための詳細ガイド
(略)
(転載了)
別のサイト ‘preply’に “The difference between who and whom: a simple explanation” という記事があり,その中に-
“Times when you can use either” (どちらも使えるケース)があって次のように書いている。
*****
10回中9回は,‘who’ と ‘whom’ を同じ意味で使用しても問題ない。‘whom’ が現代の会話英語で頻繁に使用されることはないが,正式な文章やスピーチで使用される。
文が長くて複雑で、前置詞と名詞を分離するのが難しい場合は、前置詞 + who を会話で使用することもできる。:
・Who did you see at the party?
・Whom did you see at the party? (not common, but acceptable/一般的ではないが,許容される)
・Who was the ugly man talking to?
・To whom was the ugly man talking?
・Who can we call in case of emergency?
・Whom can we call in case of emergency?
Conclusion/結論
‘who’ と ‘whom’ の違いは,一般的に,話すことよりも書くことにおける方が重要である。ほとんどの場合,スピーチで間違ったものを使用しても,ネイティブ・スピーカーでさえおそらく気付かないだろう。ただし,重要なドキュメントを作成している場合は,正しいバージョンを選択するようにしてください。適切なルールを知っておくとよいだろう。
****************
60年前,中学校で習った英語では “Whom did you speak to?” でしたが,現在は “Who did you speak to?” が “perfectly standard” だそうです。
現在の中学,高校では どう教えているのでしょうか? “Who did you speak to?” で 〇 になるのでしょうか?
それにしても 文法的に正しい “whom” の使用が ‘not common, but acceptable’ です。
| 固定リンク | 0
「言葉」カテゴリの記事
- “cup of tea” を何と訳すか?(2024.10.12)
- 气部(きがまえ)の漢字をほとんど知らない- が,多くは中国語?(2024.10.14)
- 「暑さ指数」は ネイミング・ミス?(2024.09.25)
- 「適材適所」は “Round nail in a round hole” ?(2024.09.18)
コメント
最近「語源の謎」日本語倶楽部編(河出書房新社)を買いました。ボチボチ読んでいますが、言葉は生き物。時代によって大変な変化があります。本来の意味が全く違う使い方になった言葉が一杯あります。学があろうとなかろうと変化にあらがえなかったのでしょうか。
投稿: hirosuke | 2023年4月23日 (日) 17時47分