米国人の政府信頼の移り変わり,もしくは低下状態。
現在,日本人の政府信頼度は 30% を切っていますが 米国においては?
‘Pew Research Center’,Sept.19,2023付けに
“Public Trust in Government: 1958-2023”
「政府に対する国民の信頼: 1958-2023」
があったので 見ました。
(下記,拙訳・転載)
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連邦政府に対する国民の信頼は数十年にわたり低くかったが,2020年と2021年にわずかに上昇した後,過去最低近くに戻った。
現在,ワシントン政府が,正しいことを行うと信頼していると答えたアメリカ人は 10人に2人未満で,「ほぼ常に」(1%) または「ほとんどの場合」 (15%)である。
これは,約70年間にわたる世論調査の中で最も低い信頼度の指標の一つである。昨年,わずか 20% がほぼ常に,またはほとんどの場合,政府を信頼していると回答しただけだった。
1958年に国政選挙調査(the National Election Study)が政府への信頼について尋ね始めたとき,米国人の約4分の3 は連邦政府がほぼ常に,またはほとんどの場合正しいことを行うと信頼していた。
ベトナム戦争激化のさなか,1960年代に政府への信頼は失墜し(eroding)始め,ウォーターゲート事件や経済闘争の悪化で1970年代に入ってもその低下は続いた。
政府に対する信頼は 1980年代半ばに回復したが,1990年代半ばに再び低下した。
しかし,1990年代後半に経済が成長するにつれて,政府に対する信頼も高まった。
国民の信頼は9/11テロ攻撃直後に30年ぶりの最高値に達したが,その後急速に低下した。2007年以降,常に または ほとんどの場合,政府を信頼できると回答した割合は 30%を超えていない。
現在,民主党員および民主党寄りの無党派層の 25%が,ほぼ常にまたはほとんどの場合,連邦政府を信頼していると答えているのに対し,共和党員および共和党寄りの層では 8%となっている。民主党員は現在,連邦政府に対する信頼が1年前に比べて若干低下していると報告している。この期間を通じて共和党員の見解は比較的変わっていない。
1970年代以来,政府に対する信頼は野党よりもホワイトハウスを支配する政党の議員の間で一貫して高かった。
共和党は政治指導者の変化に対して民主党よりも反応的であることが多く、民主党大統領時代には共和党の信頼度ははるかに低かった。 ホワイトハウスをどの政党が支配しているかに関係なく、民主党の態度はいくぶん一貫している傾向がある。 しかし、ドナルド・トランプ大統領の任期の終わりからジョー・バイデンの任期が始まるまでの共和党と民主党の態度の変化は、ほぼ同じ規模であった。
アジア系,ヒスパニック系,黒人の成人では,それぞれ 23%,23%,21%が連邦政府を「ほとんどの場合」または「ほぼ常に」信頼していると回答しており,その信頼度は白人成人(13%)よりも高い。
前回の民主党政権では,黒人やヒスパニック系の成人も同様に白人の成人よりも政府への信頼を表明していた。
最近の共和党政権を通じて,白人米国人は黒人米国人よりも連邦政府が正しいことを行うと信頼を表明する可能性が大幅に高かった。
(転載了)
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かつて(1960年頃) 80% 近かった政府への信頼度が 20%まで低下した理由は?
米国の世界における力の低下に比例しているのでしょうか?
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