シンガポールの宗教における独自性-他東南アジアと比較して
‘Pew Research Center’,OCTOBER 6, 2023付け
“In Singapore, religious diversity and tolerance go hand in hand”
「シンガポールでは,宗教の多様性と寛容が密接に関係している」
の見出し調査報告がありました。
下記,拙訳・転載します。
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シンガポールの宗教的多様性は,世界規模で見ても顕著であり,特に南アジアや東南アジアの近隣諸国と比較すると顕著である。最新の国勢調査によると,これらの国のほとんどは単一の宗教を信仰する大多数を占めているが,シンガポールではいずれかの宗教を信仰している人は人口の約3分の1 にすぎない。2014年のピュー研究センターの報告書では,シンガポールを世界で最も宗教が多様な国としてランク付けした。
シンガポール人は,複数の尺度において異教間の寛容性と受容性が高いと報告している。この寛容さは,この国における国家主導の(state-sponsored)共存(coexistence)の歴史とともに現れている。
1965年の独立以来,政府は異民族(multiracial),多宗教(multireligious)であることが国の基礎であるという考えを断固として(staunchly)推し進めてきた。
ここでは,自国の多宗教の性質と多元主義(pluralism)の表現についてのシンガポール人の意見について,近隣諸国の意見と比較した5つの事実を紹介する。この分析は,南アジアおよび東南アジア6カ国の成人1万3,000人以上を対象とした2022年のピュー研究センターの調査と,インドの成人約3万人を対象とした2019年から2020年の同センターの調査に基づいている。
1 世界の主要な宗教の多くがシンガポールで大きな存在感を示している。シンガポール人の成人のうち,26% が仏教徒,18% がイスラム教徒,17% がキリスト教徒,8% がヒンズー教,6% が道教(Taoism)や儒教(Confucianism)などの中国の伝統宗教の信者,4% が先住民宗教(Indigenous religions)を含むその他の宗教であると自認している。さらに 22% はどの宗教にも属さないと考えている。
シンガポールでは、宗教に所属していない人々(「無宗教者」と呼ばれることもある)の割合も、調査対象国の中で独特に高い。隣国マレーシアはかつてシンガポールを含んでいた連邦だが,宗教に無所属の成人の割合が次に高く,わずか2%である。
2 シンガポール人は,真のシンガポール人であるために仏教徒であることがそれほど重要であるとは考えていない。対照的に,他の南アジアおよび東南アジア諸国のほとんどの回答者は,各国の多数派宗教の信者であることが国民のアイデンティティにとって非常に重要であると認識している。
たとえば,タイ人,カンボジア人,インドネシア人のおよそ 4分の3以上は,真に自国の一員となるためには,自国の多数派の宗教に属することが非常に重要であると述べている。シンガポールでは,自国最大の宗教団体である仏教についてそう言う成人はわずか 13% である。
3 シンガポールのあらゆる宗教の信者は,その信念において広く多元的である(pluralistic)。ある宗教を信仰しているシンガポール人の成人のうち,約3分の2 (68%) が,多くの宗教は真実でありうると答えている。自分の宗教が唯一の真の宗教であると答えているのは 10人中3人だけである。(特定の宗教団体に属さない人にはこの質問は行われなかった。)
シンガポール人の成人のうち,10人中6人が,自分の宗教以外に少なくとも 1つの宗教と個人的なつながりがあると報告している。約4分の1が他の3つ以上の宗教とつながりを感じていると回答しており,調査対象となった国の中で最多である。
シンガポール人の多くは,自分たちの宗教以外の宗教の人物も尊敬している。シンガポールの仏教徒の少なくとも 4分の1 は,イエス・キリスト (25%) またはヒンズー教の始まりの神ガネーシャ (31%) に祈ったり,敬意を表したりしていると答えている。
島の無宗教者の間でも,3分の1以上(36%)が観世音菩薩(Guanyi Bodhisattva)とも呼ばれる観音菩薩(Guanyin)に祈ったり,敬意を表したりしていると答えている。観音菩薩は,一部の仏教徒が悟り(enlightenment)を開き,苦しむ人々を助けたと信じている像である。
4 全ての宗教のシンガポール人は,あらゆる宗教に対して寛容で,さまざまな宗教の信者を受け入れる。 無宗教者を含むあらゆる宗教の圧倒的多数のシンガポール人は,イスラム教,キリスト教,ヒンズー教,中国の伝統宗教,先住民族の宗教はシンガポールの文化や価値観と適合している(compatible)と述べている。(シンガポール人には,この国最大の宗教である仏教については質問されなかった。)
シンガポールは,この寛容性の尺度において調査対象となった他の国より際立っていた。たとえば,シンガポールの成人の 88% は,イスラム教が自国の文化や価値観と一致していると答えているが,スリランカの成人は半数しか同じと答えていない。
ほとんどのシンガポール人は,他の宗教も平和的だと言い,それらの宗教の信者を隣人として受け入れるだろうと述べている。
シンガポール人の若い成人と少なくとも大学教育を受けた人は,より年配で教育レベルが低い人よりも,こうした寛容な意見を表明する可能性がわずかに高い。しかし,あらゆる人口構成グループのシンガポール人は圧倒的に,他の宗教は平和的で自国の価値観と一致しており,他の宗教の信者を隣人として受け入れることにおおむね同意していると述べている。
5 ほとんどのシンガポール人は,自国の多様性が国にとって良いことだと考えている。全体として,56% が,異なる宗教,民族グループ,文化を持つ人々がいることで,シンガポールはより住みやすい場所になると回答している。このような多様性が自分の国をより住みにくい場所にしていると答えたのはわずか 4% で,37% はほとんど違いがないと答えている。
宗教心の高いシンガポール人は,国家の多様性を特に支持している。宗教は人生において非常に重要であると言うシンガポール人は,宗教がそれほど重要ではないシンガポール人よりも,多くの宗教,民族グループ,文化の人々がいる方が自分の国が住みやすい場所になると答える可能性が高い(65% 対 52%)。
(転載了)
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シンガポールの民族構成は 中国系(約75%),マレー系(約14%),インド系(約9%),その他(約2%)で それぞれの民族,宗教を尊重することで 宗教の拘わらない考え方に対しても寛容さがあるものと思います。
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