南シナ海でカナダ海軍ヘリに中国戦闘機接近,フレア発射
‘CBC News’,Last Updated: November 4,2023付け
“Canadian military chopper buzzed by Chinese fighter jets, DND says”
「カナダ軍のヘリコプターが中国の戦闘機に接近されたと国防省が発表」
の見出し記事を 下記,拙訳・転載します。
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カナダ軍の中国空軍とのトラブル(run-in with)は ここ1ヶ月で2回目となる
南シナ海で活動していたカナダ軍のヘリコプターが中国の戦闘機と非友好的な(unfriendly)種類の接近遭遇を起こしたと国防省(DND:the Department of National Defence)が認めた。
日曜日(10月29日),フリゲート艦 HMCS(His Majesty's Canadian Ship)オタワに搭載されている CH-148 サイクロン(シコルスキー)が 2機の人民解放軍空軍 J-11 戦闘機が接近した。
この事件(incident)は CNNが最初に報道した。
金曜日に発表された声明の中で,DNDはヘリコプターが迎撃された(intercepted)とき,ルーティン訓練を行っていたと述べた。同省は,中国戦闘機による最初の接触(pass by)は安全と判断されたが,その後の2回の接触は安全ではなかったと述べ,「ヘリコプターが乱気流(turbulence)を受け,安全を保つために適切な行動を取ることが必要」がある危険な距離だったとした。
・中国戦闘機がカナダ偵察機(surveillance plane)への「危険な(unsafe)」迎撃(intercept)に従事,司令官が発言
・米軍が台湾海峡で中国駆逐艦との危機一髪を映す映像を公開
・中国,台湾海峡で音を立てる(buzzing)米国の軍艦とカナダのフリゲート艦から防衛
同じ日遅く,2回目の出撃(sortie)中に,同じヘリコプターが再び別のJ-11戦闘機によって迎撃され,カナダのヘリコプターの正面にフレアが発射されたとDNDは述べた。
同省は「ヘリコプターのパイロットはフレアを回避し,ヘリコプターのローターや吸気口にフレアが入り込む(ingesting)リスクを減らすために操縦する必要があった」と述べた。「今回の遭遇も危険だと判断された。」
元戦闘機パイロットのビリー・フリン氏はCBCニュースに対し,中国パイロットの行動,特にフレアの使用に関しては「向こう見ずで(brash),攻撃的で(aggressive),今回の場合は危険だった」と語った。
フリン氏は「もしそれがサイクロン(Cyclone)のエンジンに吸い込まれたり,ローター・ブレードに衝突したりすれば,大きな損傷を引き起こし,場合によっては致命的な事故を引き起こす可能性がある」と述べた。「つまり,これらの『戦闘機やヘリコプター』のパイロットが判断を誤れば,重大な事故を引き起こす可能性はそう遠くない。」
同氏は,日曜日の事件は固定翼機が関与したこれまでの事件よりも深刻だと述べた。
「ヘリコプターはそれほど速く操縦できないですよね?確かに戦闘機ほど速くない。」とフリン氏は語った。「では,事故に対処しようとしているヘリコプターにとってはさらに危険なのだろうか。」
カナダの軍用機が中国空軍と衝突する(runs-ins with)のはここ1カ月で2度目。
国際空域で活動し,北朝鮮に対する国連制裁を執行するため哨戒を行っていたCP-140オーロラ哨戒機も,国防省が「危険なやり方」と表現する方法で迎撃された。
その事件は10月16日に東シナ海で,第1航空師団司令官イアン・ハドルストン(Iain Huddleston)少将と駐日カナダ国防武官ロブ・ワット(Rob Watt)海軍大佐の目の前で起きた。
CP-140哨戒機はメディア・クルー2名も搭乗しており,遭遇の様子を記録した。
ビル・ブレア(Bill Blair)国防大臣は金曜日,下院に向かう途中,ヘリコプターが関与した最新の事件の深刻さを強調した。ブレア首相は,「すべてのやりとりは,主張する領海や関連空域のはるか外側の国際空域で行われた」と述べた。
同大臣は,運航クルーに負傷者はなく,哨戒フリゲート艦の乗組員も無事であると付け加えた。
ブレア首相は,カナダの同盟国とともに「HMCSオタワ」の使命の一部は,南シナ海のような国際水路における航行の自由を維持することであると述べた。
「こうした迎撃が行われることが予想されるが,彼らが安全な方法で行うことを期待している」と同氏は述べた。
(転載了)
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「フレア」:航空機が赤外線誘導(熱戦追尾型)ミサイルの命中を回避するために空中へ放出する欺瞞装置の一種で、マグネシウムなどを使用した高温発熱体。
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