‘BARACUTA’ の ABC
やや遅れたデビューでしたが 10数年前に ‘Dark Navy’ の “BARACUTA G9 Jacket” を着始め,その後 ‘Tan’ を追加,さらに 冬用に Shell が ‘Melton Wool’ の “G9” を購入,現在 3着の “G9” と,その他に “G35 Windcheater” と あまり見かけない(日本のみ?)“G19” の 5着の “BARACUTA Jacket” を, リタイア後の10年,夏を除けば 外出時のほぼ全てで愛用しています。
ここで “BARACUTA” のサイトから そのABCを復習してみましょう。
以下,抜粋して 拙訳・転載します。
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G9
G9 ジャケットは,まさに英国風だ。1937年に発表されたこのジャケットは,我々自身がそう言うのであれば,これはかなり大きな問題だが,この種の最初のものである。ミラー兄弟がゴルフ・ジャケットの市場にギャップがあることに気づき,これを生み出した。唯一無二のハリントン・ジャケットとして知られる G9 は,英国だけに留まらず,その耐久性のある品質だけでなく,その純粋な美しさでセレブやサブカルチャー,そして人々を魅了している。100%ジェンダーレスで,誰でも着られる開放的なジャケットである。G9 は,リブ編みの裾と袖口,フレーザー・タータンの裏地と背面のアンブレラ・ヨークで認識できる。これはこれまでに作られた最も象徴的なジャケットの 1つとなり,すべてがここバラクータから始まったことを誇りに思う。
HARRINGTON
唯一のオリジナルの “Harrington Jacket” はバラクータの G9 ジャケットである。この名前の起源は 1964年に遡る。連続ホームコメディ・ドラマ(sitcom)‘Peyton Palace’ で ‘Rodney Harrington’ を演じた俳優 ‘Ryan O’Neal’(ライアン・オニール)が,ほぼすべてのエピソードで バラクータ G9 ジャケットを着用したため,人々はこのジャケットを「ハリントン」と呼ぶようになった。その後,‘John Simons’(ジョン・シモンズ)が英国でアイビー・リーグのスタイルに敬意を表した ‘The Ivy Shop’ という店をオープンしたことで,この考えはさらに強固になった。彼は ‘Baracuta G9 Jacket’ を窓に飾り,その横に ‘Harrington Jacket’ と書いた。その後,歴史となる(the rest is history)。
FRASER TARTAN
G9 ハリントンの歴史は 1937年に遡るが,裏地の ‘Fraser Tartan’(フレイザー・タータン)は 13世紀にまで遡るスコットランド系ゲールのルーツに遡る。ロバット(Lovat)のフレイザー氏族(the Clan Fraser)の第25代氏族長であるサイモン・クリストファー・ジョセフ・フレイザー准将(Simon Christopher Joseph Fraser)は,1938年に家族の「フレイザー・タータン」を使用する権利をバラクータに与え,最初で唯一のハリントン・ジャケットに最後の仕上げを施すために使用された。フレイザー氏族はインバネス(Inverness)と強いつながりがあり,スコットランドの独立戦争や氏族間の抗争などの多くの戦争を生き延びてきた。フレイザー・タータンは,厚いもの,薄いものを経過し,いつも別の側に現れ,まるで鞘に入った 2つのエンドウ豆のように,その耐久性と強度において Baracuta G9 ジャケットを完璧に体現している。
USA
1953年,バラクータは世界的に有名なエンパイア・ステート・ビルディング内にオフィスを構え,米国の地に華を添えた(graced)。このブランドは,G9 ジャケットを着用したアイビー・リーグの学生や有名人たちのおかげで,米国で爆発的に広まった。お気に入りの G9 を着た有名スターのポスターがフラタニティ・ハウスの壁一面に広がり,学生たちもそのジャケットを自分たちで採用するようになった。 人々はアイビー・ルックとして知られるようになった,東海岸に関連したプレッピー・スタイルに惹かれ,新しい美学を生み出した。 バラクータが米国に渡ったとき,ヴァン・ヒューゼン(Van Heusen)という小さな会社がその名前の米国での権利を持っていた。そこにフォー・クライムズ(Four Climes)が登場する。しばらくして,バラクータはそれを買い戻した。 心配しないで(Don’t fret),英国の商標にはまったく触れられていない。フォー・クライムスは,米国でバラクータ社が立ち上げた特別なコレクションだと考えてください。
MANCHESTER
すべてはマンチェスターの中心部で寒い雨の日に始まり,ミラー兄弟は世界で最も象徴的なジャケットである G9 ハリントン・ジャケットとともにバラクータを発表した。それだけでなく,彼らの最初の工場もマンチェスターにあった。 英国で最も雨の多い都市の 1つであり,ここでは雨具は絶対に必要だ。 ミラー兄弟は 1937年以前からレインウェアを製造しており,彼らの代表的な G9 ジャケットを開発する頃には専門家に成長していた。以来,バラクータは世界の隅々にまで(to all four corners)拡大しており,これからも ‘Cottonopolis’(=マンチェスター)が故郷となるだろう。
SUBCULTURE
アイビー・リーグのブームの後,多くのサブカルチャーがあちこちで現れ始め,いわゆる「頼りになるアイテム(go to piece)」として G9 を採用したいと考えた。 モッズ,スカ(ska),スキンヘッズ,ロッカー,パンク愛好家などのサブカルチャー - バラクータはあらゆる人に着られ,常にあらゆる人にとってワン・ストップ・ショップであり続けている。 G9 は,あなたが自分自身を表現し,なりたい自分になることを可能にする手助けのようなものである。今日に至るまで,背景に関係なく,代表的な製品として世界中の人々に選ばれている。これが,これが永遠の古典(all-time classic)である理由である。
BARACUTA STORE
我々はバラクータの旗艦店をオープンするのに最適な場所を徹底的に探した。我々は,2016年にイタリアの多文化の首都,ミラノにアットホームな場所を見つけた。ミラノは,さまざまな文化や背景が集まる真の出会いの場であると同時に,誰もが完全にアクセスできる場所でもあるからだ。完全な没入型の Baracuta 体験ほど素晴らしいものはない。訪れれば,必ず体験できるはずだ。特にフレーザー・タータン・チェックのカーペットと壁紙が店内に特徴的なタッチを加えている。店の外観はジョージ王朝様式の建築で,いかにも英国らしい雰囲気で,まるで小さな英国の戸口(portal)に入ったかのような気分になれる。 この英国的な側面を維持することが,Via Edmondo De Amicis, 24 に位置する店舗を建設する際の基本だった。
UMBRELLA YOKE
Baracuta G9 が最初に登場したとき,フォーマルなエッジを持つスポーツウェアの市場には大きなギャップがあった。当初は英国の雨天に対処しなければならないゴルファーのために作られたが,ミラー兄弟は通気性を高めるジャケットのために 内蔵した通気口(built-in vent)となる傘型のバック・ヨーク(umbrella back yoke)を独創的に考案した。 それだけではない。この機能は綿密に計画されており,雨をジャケットや着用者から遠ざけるように設計されている。 バック・ヨークの形状は,有名な雨除けの傘からインスピレーションを得ており,バラクータのジャケットの特徴的なデザイン(signature design)となっている。
ICON
バラクータが象徴的な作品を生み出していることは周知の事実ある。たとえば,当社は世界的に有名なオリジナルの G9 ハリントン・ジャケットを初めて製造した。このジャケットはその後,何度もコピーされ,当社がアパレルの歴史に名を刻んでいることを証明している。それで終わりではない。 G4 (G9 の代替モデル) がリラックスしたウエストバンドで有名になったすぐ後に,このモデルは世界的な象徴的な地位という点で G9 に匹敵すると言えるだろう。すべては 3つで決まると言うが,バラクータの 3番目の信じられないほど有名な作品は G10,そしてG12 になったものであるため,それは間違いではない。そう,我々の象徴的な G10 はわずかに変身し,新しい名前が付けられた。G10 の他のすべての機能を維持しながら,G12 がある程度長くなっていることがわかる。これらのジャケットはあなたの真のアイコニックな自己を引き出すのに役立ち,ワードローブにあるほぼすべてのものと合わせて着用できる。それが真のアイコンを表すものではないだろうか?
MADE IN THE UK
英国ブランドである当社は,バラクータ・クロス素材の G9,G4,G12 ジャケットを,現在に至るまで英国の熟練した職人によって英国で製造しており,今後も英国で生産され続けることを誇りに思っている。これはブランドとしての我々にとっても,そしてお客様にとっても非常に重要なことである。今日の世界市場が当社のロンドン工場での生産を止めることはない。また,英国羊毛などの材料や生地も信頼できる地元の供給源から調達している。
TWO-BUTTON COLLAR
バラクータ・ジャケットは,G9 や G4 ジャケットにおいて,ジャケットの首元に位置するドッグ・イヤー・カラー(dog-ear collar)と呼ばれる 2つボタンの襟など,多くの特徴で簡単に認識できる。お客様の実用性を考え,お好みに合わせて着用していただける形状追従機能(form following function)の好例である。暖かい日には開いたままにして,よりリラックスしたカジュアルな外観にすることができ,雨や寒さからさらに保護して暖かく保つために閉じたままにすることもできる。それは完全にあなた次第だ!
BARACUTA CLOTH
我々のコレクションが信じられないほど成功している多くの理由の 1つは,我々の衣服の作り方のおかげである。当社では,象徴的な G9 など,当社の衣類の多くに使用されている高品質の生地である当社の特徴である ‘Baracuta Cloth’ を使用しており,撥水性があり(water repellent),雨の日でも体をドライに保つ。
(転載了)
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BARACUTA が日本に上陸したのは 正規には 1970年代前半で,それ以前に「アメ横」で売られていたという話もあるようです。
輸入代理店は 1970年代前半から かなり変更されています。
参考:輸入代理店の推移を下に示します。(「装ひ研究所」サイト より)
私が 初めて BARACUTA の製品を購入したのは ④の「ジー・アンド・ビー」期で,おそらく 輸入品ではなく 「ジー・アンド・ビー」が日本の為に作った “G19” という製品で,今も現役です。
私が初めて “G9 Dark Navy” を購入したのは 2011年,英国(現在は イタリア,ミラノになる)の BARACUTA社からで,所謂,個人輸入しました。当時は円高で ¥126/£(現在は ¥188/£),送料を含め ¥20,570 でした。因みに 国内での定価は ¥35,000 程度でした。
いずれにしても マイナー・デザイン変更はあったとしても ほぼ同じデザインで 多くの人々に気に入られて 時代を超えて 85年は立派です。
「ハリントン・ジャケット」は今や,普通名詞として使われ,この冬 新発売の Brooks Brothers の「ウール・ボマー・ジャケット」の商品説明にはー
『イタリアの高級服地メーカー Loro Piana社のウール生地を使用したボマージャケット
ハリントンジャケット(スウィングトップ)を原型にしたスポーティなデザインを Loro Piana社のウール生地を用いて都会的な雰囲気にアップデートしました。・・・ 』とあり,「アンブレラ・ヨーク」が無いところを除けば ほぼ “G9” のデザインを踏襲しています。
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