元大統領補佐官 ボルトンは言う,「トランプは大統領に “unfit”。」
‘REUTERS’,Jan.30,2024付け
“Bolton says Trump 'unfit' to be President in new memoir intro”
「ボルトン,新しい回想録の冒頭でトランプは大統領に『ふさわしくない』と発言」
の見出し記事を,下記,拙訳・転載します。
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[ワシントン,1月30日 ロイター] - ジョン・ボルトン元米国家安全保障問題担当補佐官は,火曜日に発表した回想録の新版で,個人的な敵を罰し,敵対国(adversaries)であるロシアと中国を宥める(appease)全くの(utterly)利己的な(self-interested)人物としてドナルド・トランプ前大統領を非難した(excoriated)。
2018年と2019年にトランプ大統領のホワイト・ハウスで務めたボルトンは,この共和党大統領最有力候補(frontrunner)が政治哲学や首尾一貫した(coherent)政策展望を持たないと糾弾した(accused)。トランプが再選されれば,NATO安全保障同盟から離脱し,2022年のロシア侵攻にも関わらずウクライナへの支援を抑制し(curb),中国の台湾封鎖をつけあがらせ(embolden),全般的に孤立主義を追求する可能性があると,ボルトンは警告した。
ボルトンは,トランプの国家安全保障担当補佐官として過ごした17ヶ月間を記した回想録「事件が起きた部屋(The Room Where it Happened)」の新たな序文で,「トランプは大統領にふさわしくない(Trump is unfit to be president)」と書いた。「彼の最初の4年間が悪かったとすれば,2度目の4年間はさらに悪くなるだろう。」
トランプはかつて「不当な扱いを受け、裏切られた人々への報復(retribution)は私だ」と自らを弱者(underdog)の擁護者(champion)であると称しているが,ボルトンは,彼が基本的に自分を大切にしている(self-regarding)と主張する。
「トランプは本当に自分自身への見返りしか考えていない。それが二期目の大部分を消費するだろう」と彼は回想録のペーパーバック版の前書きで書いている。この回想録はトランプ二期目の米国の暗い(bleak)状態を描いている。
トランプの上級顧問ジェイソン・ミラー氏は,「トランプ大統領をあれほど軽蔑している(disdain)と公言する人物にとって、『ブック・ディール・ボルトン(Book Deal Bolton)』は確かに関係を断ち切る方法を見つけた」と語った。
ボルトンはトランプに仕える前,公職の重荷が大統領を疲弊させることになると誤って信じていたと語った。 補佐官の仕事の中で,彼は元大統領が私利私欲に夢中になっていることに気づいた。
「彼はほぼ自分自身の利益だけを気にしている」とボルトンは書いており,トランプは疑問を持たずに命令を実行するための「奴隷(serfs)のホワイト・ハウス」に囲まれることを望んでいると示唆している。
彼はまた,女性の中絶の憲法上の権利を認めた1973年のロー対ウェイド判決(Roe v. Wade ruling)を覆した最高裁判事の任命権で尊敬されているトランプが,再選されれば保守的な政策を追求しない可能性があると主張している。
ボルトンは,合衆国憲法に基づきトランプが3期目に立候補できないことは,「トランプ氏を取り巻く政治的制約が大幅に緩和され,有権者の意見の本当の『ガードレール』が最小限に抑えられる」ことを意味すると述べた。
ボルトンは,外交政策については最も厳しい(harshest)言葉をいくらか残し,トランプは共和党内に,蔓延する「孤立主義ウイルス」を送り込み,「どの分野においても…トランプの逸脱(aberration)は国家安全保障以上に破壊的なものは他にない」と書いた。
彼はまた,トランプが北大西洋条約機構(NATO)から離脱する可能性があり,これはロシアのウラジーミル・プーチン大統領を喜ばせる可能性が高いと主張し,「第2期トランプのウクライナ政策がロシア側に有利になるのはほぼ避けられない」と付け加えた。
ボルトンはさらに,台湾と中国周辺諸国は「トランプの2期目で本当の危険(peril)に直面する」と付け加え,習近平国家主席の下で中国が台湾をめぐる危機をでっち上げる(おそらく台湾封鎖によって)リスクが高まるだろうと示唆した。
「プーチン大統領と習近平国家主席の間で,どちらがトランプの政権復帰を最も喜ぶかという際どい勝負になる。」と ボルトンは書いている。
Reporting By Steve Holland in Washington and by Arshad Mohammed in Saint Paul, Minn.; Writing by Arshad Mohammed; Editing by Michael Perry
(転載了)
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ボルトンは 17ヶ月の補佐官時代に,間違いなく 骨の髄までトランプの愚かさが浸み込んだようです。
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