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2024年4月20日 (土)

「アイビー・リーグ」の現状を憂い,諫める。

「アイビー・リーグ」 とは 米国北東部にある伝統ある私立大学8校からなり,いずれの大学も長い歴史を誇り,世界的な知名度も高く,明日の社会を担うエリートたちが学んでいる ― と言われています。

これら8大学とは,創立順に,ハーバード大学(Harvard University1636年創立)、イェール大学(Yale University1701年創立)、ペンシルバニア大学(University of Pennsylvania1740年創立)、プリンストン大学(Princeton University1746年創立)、コロンビア大学(Columbia University1754年創立)、ブラウン大学(Brown University1764年創立)、ダートマス大学(Dartmouth College1769年創立)、コーネル大学(Cornell University1865年創立)を指します。

この アイビー・リーグに関する記事が ‘The Economist’ の Mar 7th 2024 付けで掲載されていました。
題して-
How to fix the Ivy League”(アイビー・リーグを元に戻す方法)

どのような状態になっていて 戻す必要があるのでしょうか-
下記,拙訳・転載します。
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Its supremacy is being undermined by bad leadership
その優位性は間違ったリーダーシップによって損なわれつつある

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米国の最も偉大な(grandest)大学は,静かな(humbling)数ヶ月間を過ごした。 社会正義活動(social-justice activism)を信奉し,しばしば時事問題について自らの見解を公言する(promulgated)管理者たちの多くは,約1,200人のイスラエル人が殺害された107日のハマスの攻撃後,奇妙なことに沈黙した(mute)。 あらゆる種類の抑圧(oppression)に対する声高な反対は,最も古い偏見(prejudices)の一つである反ユダヤ主義(antisemitism)がエリート・キャンパスで醜い頭をもたげたとき,弱気(timid)になった。

寄付者たち(donors)が拒絶した(revolted)。 ペンシルベニア大学の学長は,ユダヤ人の虐殺を呼びかける学生たちが処罰されるべきかどうか発言するのに苦闘した(struggled)議会での証言(testimony)が広く嘲笑された(derided)後,12月に辞任した(resigned)。 ハーバード大学の同様に不運な(hapless)学長も,さらに盗用(plagiarism)の告発に直面し,同じことを余儀なくされた。

こうした困惑(embarrassments)自体は,米国で最も誇る大学の地位にとって存続を脅かすものではない。米国の野心的なエリートたちを選定する彼らの能力は,目を見張るほど巨額の財産と同様に,そのまま残っている。しかし,ここ数ヶ月の大失敗(fiascos)で,国内トップクラスの大学の深刻な欠陥が露呈した。

これらの機関は米国の知的および経済的な力の原動力(engines)であるため,これは重大である(matters)。 彼らはこの国を世界的な人材を惹きつける国にするのに貢献しており,科学革新をリードするためには不可欠だ。しかし,何百年にもわたって築き上げられた彼らの信頼性は今,失われつつある(eroded)。

多くの米国人は,大学の入学者選考(admissions)が偽善的で非能力主義(hypocritically unmeritocratic)であり,保守派に対して検閲的であり(censorious),反ユダヤ主義への対処においてはフラットな姿勢であることに気づいている。 第一の点について,最高裁判所は大学に対し,入学者を決定する際に人種を考慮するのをやめるよう命じた。しかし,多くの人は卒業生(alumni)の子(offspring)を支持し続けている。こうした「レガシー」志向は非常に退行的(regressive)であり,米国の他のどの大学よりも大規模にエリート大学が支持してきた多様性(diversity),公平性(equity),包摂性(inclusion)(DEI)への高尚な取り組み(high-minded commitments)を嘲笑するものである。

このような大学の DEI 執行者(enforcers)は,学生の言論を規制しようとするだけではない;また多くの大学では,学術職への応募者に,進歩的な考え方への支持を示す多様性に関する声明を書くよう求めており,その結果,考え方の多様性が排除されている。 そして,抑圧を根絶するはずのこの官僚機構は,エリート・キャンパスで反ユダヤ主義が勃発する中,反ユダヤ主義への対処に惨めにも(dismally)失敗している。 226日,カリフォルニア大学バークレー校でデモ参加者の暴徒が,訪問していたイスラエル人弁護士の講演を強制的に取り止めさせ,イベントに参加していたユダヤ人学生を脅迫した(intimidated)。

これらの問題を無視すると,2つの重大なリスクが生じる。第一は国内問題である。 ほとんどが私立大学だが,一流大学は研究助成金(the form of research grants)や融資援助(loan assistance)という形で数十億ドルの公的資金に依存している。それらの経営陣の着実な左傾化がこれを危険にさらしている(imperilled)。 共和党議員が脅しているのは大学寄付金(university endowments)に対する優遇税率(the preferential tax rates)だけではない。 彼らはまた,特定の思想の教育を禁止することによって,非自由主義と非自由主義(illiberalism)で戦うことを目指している。

2 番目の脅威は,米国のエリート大学の世界的地位に対するものである。社会正義のイデオロギーをめぐる内部紛争は,米国人だけなく,他国からの潜在的な学生にとっても,米国の大学の魅力を奪っている。

アカデミー内には抵抗勢力が芽生えており,賢明な管理者はこれを無視すべきではない。 ‘Faculty for Yale’と呼ばれる新たに設立された教授グループは,大学は本来の使命に立ち返り,「擁護(advocacy)や行動主義(activism)とは区別して教育,学習,研究の優位性を主張」する必要があると示している。 数年前なら,このような発言はまったく議論の余地がなかっただろう;これが今では勇敢な反対意見(dissent)とみなされていることに悲観的になる(dismaying)。

社会の信頼を取り戻すことは可能である。エリート大学は,代々の特権を廃止し,富裕層の子弟が簡単に操作(gamed)できない共通テストのスコアの考慮を再導入することで,入学をより公平にする必要がある。 彼らは,自らに都合のよいときだけでなく,常に学問の自由を尊重し,学生や教員の意見を取り締まるのをやめる必要がある。

強制的な多様性に関する声明は廃止されるべきである。このような機能不全(dysfunction)を引き起こした急速に拡大する管理組織(administrative apparatus)は縮小されるべきである。多くの大学の肥満した理事会も同様であるべきだ。大学は学長の「おべっか使い」(cheerleaders)を減らし,より厳しく独立した声を上げるべきである。

米国の偉大な大学が,さらに何世紀にもわたって卓越した地位(pre-eminent)を維持したいのであれば,今すぐ軌道修正しなければならない。信頼性(credibility)は いつも ゆっくりと失われ - そして,その後一気に失われる。

(転載了)
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時代を見ながら,それでいて 伝統を守る難しさがありそうです。

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