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2024年5月18日 (土)

去年(2023年)の北半球の夏は 過去 2,000年で最も暑かった。

去年の夏は異常な暑さでした。記録を始めて 最も暑かったという報道を何度も聞きました。
それは 間違いないことで 過去 2,000年で 最も暑い夏だったという研究結果が発表されています。

Scientific American’ の May 14, 2024付け
The Summer of 2023 Was the Hottest in 2,000 Years
2023年の夏は 過去2,000年で最も暑かった」
の見出し記事がありました。

下記,拙訳・転載します。
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古代の木の年輪は,人為的な気候変動により,2023年の夏が過去 2,000年間で最も暑かったことを示している

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去年の夏,記録的な熱波が北半球(the Northern Hemisphere)全土を襲った。 これらは,100年以上の直接測定の中で史上最も暑い月,週,日となり,2023年が大差を付けて記録上最も暑い年となった一因となった。
今回 新たな研究で,その北半球の夏が過去2,000年間で最も暑かったことが示された -これは世界がすでにどれだけ温暖化しているのか,温室効果ガス排出量をいかに緊急に,劇的に(drastically)削減する必要があるかを示す指標である,と研究著者らは述べている。

この研究結果は火曜日(514日)に『Nature』誌で発表され,木の年輪から古代の気温を再現したもの(reconstructions)に基づいている。
2023年夏の気温は,前回の記録を樹立した2016年の夏よりも0.15℃ 暑かっただけでなく,人類が化石燃料を燃やして地球の気温を上げ始める前に起きた最も暑い夏よりも少なくとも0.5℃ 暑かったことを示した。
 「木は,2023年が例外的に暖かかったことを教えてくれる。」と,研究の共著者でドイツのヨハネス・グーテンベルク大学マインツ(Johannes Gutenberg University Mainz)の年輪年代学者(dendrochronologist)で気候科学者のヤン・エスパー(Jan Esper)は言う。

エスパーと共著者らは,全体的な暑さがどれほど異常であるか,メディアや一部の専門家がその季節の特定の日や週が12万年で最も暑い可能性が高いと主張したことの両方が,2023年の長期気候ランキングを見つける動機となった。
しかし,そこまで遡る氷床(ice sheets)や堆積物(sediment)からの気候記録の分解能は約300年であるため,記録から個々の日,週,さらには数年までの有意義な比較を行うことはできない,とエスパーは言う。

そこで研究者らは年輪に注目した。 人間による直接測定は 100年強しか遡れず,ほとんどがヨーロッパのわずか数か所に限定されることが多いが,樹木からは数千年前に遡る間接的な温度データが得られる。
温帯気候(temperate climates)で生育する木は,毎年成長するにつれて顕著な年輪を形成する-そして,その成長の程度は,その木が経験する季節の気温に関係する。

これらの古気候(paleoclimate)の記録には それでも限界がある:南半球の年輪記録は不足しており,熱帯の木は冬を経験しないため,温帯の木のように年輪を示さない。そのため,エスパーとその共著者らは,北半球の北緯 30度から 90度の範囲に分析を限定した。

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これらの記録に基づき,2023年の夏は明らかに過去2,000年間で最も暑かったことがわかる。 昨年の夏の気温は,西暦246年の気温より少なくとも 0.5℃高いことが判明した -この年は,直接測定が始まる前,人為的な温暖化が現れるずっと前で,最も暑い夏だった。

研究者らはまた,昨年の夏が西暦536年の夏よりも3.93℃ も高かったことも発見した。この夏は,火山の噴火により太陽光を反射する粒子が大気中に放出されたため,年輪記録の中で最も寒い夏だった。

気候科学者が地球温暖化傾向の軌跡(trajectory)をどれほどよく理解しているかを考えると,この発見は驚くべきことではないが,「2,000年前に遡って,そのどの年よりも暑いことが分かるというのは,非常に感動的である。」と この新しい研究には関与していないオランダ王立気象研究所(the Royal Netherlands Meteorological Institute)の気候科学者であるヴィッキ・トンプソン(Vikki Thompson)は語る。

エスパーは,2023年は温暖化が大きくジャンプした結果である可能性は低いと述べている。むしろ,「これは単なるトレンドの継続だと思う」と彼は言う。このような暑さは「おそらく 特別な年とは予想されてなかった」が,この10年ほどの中には予想されていた。

エスパーは,この調査結果が温室効果ガスの排出を削減し,化石燃料から抜け出すことの緊急性を強調するものになることを期待していると付け加えた。「私は温室効果ガスの排出を制限することを単純に(naively)望んでいる」と彼は言う。「最新の数字はまったく期待できるもの(promising)ではないが,変化が見られる。」

エスパーはまた,そのような温度の再構築をより堅固(robust)にし,地球のより広い範囲をカバーするために,より多くの年輪データを収集したいと考えている。 今年は米国で年輪調査をしたいと考えているが,環境保護の理由で許可を得るのは難しいかもしれない,と彼は言う。しかし,気候変動が森林を含む大変動(upheaval)を引き起こしていることを考慮すると,エスパーは古気候に関する研究が同じ目標のために必要であると考えている。「我々は木を守りたい。」と彼は言う。

(転載了)
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調べた標本数(木と化石)は約1万だそうです。
1万本の2000年,計:2千万データ,気が遠くなるような作業の結果ということです。
そして さらに この夏は暑くなるのでしょうか? 

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