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2024年6月27日 (木)

北朝鮮,国境付近で何を 何のために?

BBCJune 21, 2024付け
North Korea building border ‘wall’, satellite images reveal
「北朝鮮が国境に『壁』,衛星画像で明らかに」
の見出し記事を 下記,拙訳・転載します。

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北朝鮮が韓国との国境付近の数ヶ所で壁らしきものを建設中であることが,新たな衛星画像で明らかになった。

BBCベリファイ(BBC Verify)が分析した画像では,非武装地帯(DMZthe Demilitarised Zone)内の土地が整地されていることも示されており,専門家らは,これは韓国との長期にわたる休戦協定(truce)に違反する可能性があると指摘している。

DMZは,北朝鮮と韓国の間にある幅4kmの緩衝地帯で,両国は平和条約を締結したことがなく,厳密的には(technically)まだ戦争状態にある。DMZ2つに分かれており,それぞれの側はそれぞれの国によって管理されている。
専門家によると,この最近の動きは「異常(unusual)」であり,両国間の緊張が高まる時期に起こっている。
「現時点では,北朝鮮が国境沿いの軍事的プレゼンスと要塞化(fortifications)を強化しようとしていると推測することしかできない。」と,ソウルを拠点とする専門サイトNKニュースの特派員シュレヤス・レディ氏は言う。

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BBC Verify’ は,北朝鮮がこの地域に行っている変更を調査するプロジェクトの一環として、国境の 7 キロ区間の高解像度衛星画像の撮影を依頼した。
これらの画像には,DMZ 付近に障壁が設置された少なくとも 3つのセクションが写っているようである。これは,国境の東端に近い合計約 1kmの範囲に及ぶ。
国境の他の区間でも,さらに障壁が建設されている可能性がある。

この地域では高解像度の画像がこれまでに撮影されていないため,建設が始まった正確な日付は不明だ。しかし,202311月に撮影された画像では,これらの構造物は確認できなかった。
「私の個人的な評価では,場所を隔てるという意味で障壁が建設されたのは今回が初めてだ。」と,ソウルのアサン政策研究所(Asan Institute for Policy Studies)の軍事・防衛専門家,ヤン・ウク(Uk Yang)博士はBBCに語った。

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1990年代,北朝鮮は戦争が勃発した場合に備えて戦車の進撃を阻止するために対戦車壁(anti-tank walls)を設置していた。しかし最近,北朝鮮は高さ23メートルの壁を設置しており,対戦車壁のようには見えない。」とヤン博士は言う。
「壁の形状から,戦車に対する障害物としてだけではなく,地域を分割するためのものであることがわかる。」と,衛星画像を検証したヤン博士は付け加えた。

北朝鮮側のDMZ内では,土地の開拓(land clearance)の証拠もある。

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境界線の東端の最新の衛星画像には,新しく作られたアクセス道路と思われるものが写っている。
上の地図で DMZ の正確な北境界線を描くにあたって,我々は BBC の国境地図に関する調査を採用した。これは,境界線の利用可能な地図に若干の違いがあるためである。しかし,我々が見つけたすべてのバージョンでは,DMZ内で土地の開拓が行われていることが示されている。

韓国の合同参謀本部(JCSJoint Chiefs of Staff)の関係者は最近のブリーフィングで,軍は「戦術道路の強化,地雷の敷設,荒地の除去」に関連する活動が継続中であることを確認したと述べた。
DMZの北朝鮮支配地域内の他のいくつかの場所で土地が除去されているという報告は以前にもあった。
「土地の開墾は軍事的,非軍事的両方の目的の可能性がある。」と高麗大学イルミン国際関係研究所のバン・キルジュ教授は言う。
「これにより,北朝鮮が韓国での軍事活動を監視し,国境を越えて韓国に渡ろうとする脱北者を見つけるための監視所(observatory posts)を容易に設置できる。」と同教授は言う。

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「事前協議なしにDMZに建造物を建てるのは異例であり,休戦協定(armistice)違反となる可能性がある」と戦略国際問題研究所(the Centre for Strategic and International Studies)のアジア・韓国担当上級副学長ビクター・チャ教授は言う。

朝鮮戦争は1953年に休戦協定で終結し,双方は「非武装地帯(the demilitarised zone)内,非武装地帯から,非武装地帯に対していかなる敵対行為(hostile act)も行わない。」と誓約した。しかし,最終的な和平合意はなかった。

南北統一(reunification)は何年も実現しそうにないように見えたが,これは2024年初めに金正恩が自国はもはや統一の野望を追求しないと発表するまで,北朝鮮指導者らが常に表明していた目標だった。
一部の専門家は,この発言を「前例のない(unprecedented)」ものと呼び,今年初めに金氏が韓国を「主要敵国(principal enemy)」と呼んだことは政策の大きな変化だとみている。

それ以来,北朝鮮は記念碑の撤去や政府ウェブサイトから統一に関する言及の削除など,両国の統一を象徴するシンボルの撤去を開始している。
「北朝鮮は南からの攻撃を防ぐためにさらなる障壁を必要としているわけではない,こうした国境障壁の設置によって,統一を求めていないというシグナルを送っている(signalling)」と,キングス・カレッジ・ロンドンの欧州・国際研究部長ラモン・パチェコ・パルド博士は語る。
一部の専門家は、これは金正恩氏のより広範な行動と一致していると指摘する。

「北朝鮮は米国や韓国と交渉する気など見せかけもせず,日本が最近交渉に臨もうとした試みも拒絶している。」とオックスフォード大学の朝鮮半島研究者エドワード・ハウエル博士は言う。
「北朝鮮とロシアの関係が改善していることから,今年,南北間の挑発行為(provocations)が増えても驚くべきことではない」

(転載了)
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