気候変動による大影響の可能性:“AMOC:the Atlantic Meridional Overturning Circulation” 崩壊
‘CNN News’,August 3, 2024付けで
“A critical system of Atlantic Ocean currents could collapse as early as the 2030s, new research suggests”
「大西洋の重要な海流システムが2030年代には崩壊する可能性があると新たな研究が示唆」
と題する記事がありました。初めて知る内容です。
下記,拙訳・転載します。
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世界中の天候に影響を与える大西洋海流(Atlantic Ocean currents)の重要なシステムが,2030年代後半早々にも崩壊する可能性があると,科学者らが新たな研究で示唆している。これは,天候と気候を一変させる地球規模の(planetary-scale)災害(disaster)となる。
近年のいくつかの研究では,重要なシステムである大西洋南北循環(AMOC:the Atlantic Meridional Overturning Circulation)が,人為的な気候変動による海水温の上昇と塩分濃度の乱れ(disrupted saltiness)によって弱まり,崩壊に向かっている(on course for collapse)可能性が示唆されている。
しかし,査読中(being peer-reviewed)でまだ学術誌に掲載されていないこの新たな研究では,最先端のモデル(state-of-the-art model)を使用して いつ崩壊するかを推定し,2037年から2064年の間に停止する可能性があることを示唆している。
この研究は,2050年までに崩壊する可能性が高いことを示唆している。
「これは本当に心配だ。」とオランダのユトレヒト大学(the University of Utrecht)の海洋・大気研究者(marine and atmospheric researcher)で,この研究の共著者でもあるルネ・ファン・ウェステン(René van Westen)は語った。
「人為的な(thropogenic)気候変動による悪影響は,今後も続くだろう。熱波や干ばつ,洪水が増える(more heat waves, more droughts, more flooding)などだ。」と同氏はCNNに語った。「さらにAMOCの崩壊も起きれば,気候はさらに歪むだろう(distorted)。」
AMOC はベルトコンベアのように,南半球と熱帯地方から暖かい表層水を引き寄せ,冷たい北大西洋に分布する(distributes)。その後,より冷たく塩分の多い水は沈み,南に流れる。このメカニズムにより,南半球の一部が過熱するのを防ぎ,北半球の一部が耐えられないほど寒くなるのを防ぎながら,海洋生態系の生命を維持する栄養素(nutrients)を分配する。
AMOC の崩壊の影響により,世界の一部は見違えるほどの姿(unrecognizable)になるだろう。
崩壊後数十年で,北極の氷は南にゆっくりと移動し始め,100年後にはイングランドの南岸まで広がるだろう。ヨーロッパの平均気温は急降下し(plunge),北米 (米国の一部を含む) も同様に下がるだろう。アマゾンの熱帯雨林では季節が完全に逆転する;現在の乾季が雨季になり,その逆もまた同様となるだろう。
AMOCの崩壊は「本当に大きな危険であり,あらゆる手を尽くして回避しなければならない。」と,最新の研究には関わっていないドイツのポツダム大学の物理海洋学者(physical oceanographer),ステファン・ラームストルフ(Stefan Rahmstorf)は述べた。
結論を導き出すために,ユトレヒトの科学者たちは最先端のモデルを使用し,循環の変化をモニターし,観測データを使用するのに最適な場所として南大西洋の海域を初めて特定した。彼らは,AMOCがいつ転換点(tipping point)に達するかという以前の予測を確固たるものにするために,その海域の温度と海の塩分濃度を調べた。
ラームストルフは,海洋研究において崩壊の時期が重視されるようになったのは比較的最近のことだと述べた。しかし,これは AMOC の弱体化に関する科学者の理解がどれだけ進んだかを物語っている。
「数年前までは,我々は それがそもそも起こるかどうか,低確率で大きな影響を与えるリスクとして議論していた。」とラームストルフは CNN に語った。「そして 今では,ほんの数年前よりもこれが起こる可能性がずっと高くなっている。人々は今,それがいつ起こるのかに近づき始めている。」
ラームストフは,5年ほど前なら 今世紀中のAMOC崩壊の可能性は低いと同意していただろうが,10%のリスクでも「これほどの規模の壊滅的な影響は-」受け入れがたいほど高いと述べた。
「基本的に,今世紀中,あるいは今世紀半ばまでに崩壊が起こる可能性を示唆する論文が5本ある。」とラームストフは述べた。「今世紀中に転換点を迎えるリスクはおそらく50%以上だろうというのが私の総合的な評価だ。」
AMOC 研究の進歩は迅速で,その崩壊を予測するモデルは驚異的なスピードで進歩しているが,それでも問題がないわけではない。
たとえば,モデルは AMOC の崩壊の重要な要因であるグリーンランドの氷の融解を考慮していない。大量の淡水が氷床から剥がれ落ちて北大西洋に流れ込み,循環の原動力の 1つである塩分を乱している。
「北大西洋にはすでに大量の淡水が流入しており,それがシステムを完全に混乱させるだろう」とラームストフは述べた。
この研究ギャップは,予測が 崩壊がどのくらい早く起こるかを過小評価する可能性があることを意味しているとラームストフは述べた。
(転載了)
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この崩壊が発生すれば 玉突きで,あるいは将棋倒しで他の自然システムが崩壊し,人類の生存が危うくなる事象が起こる危機となるのでは ・・・ 。
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