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2024年8月 3日 (土)

トランプ,自らを 「エイブラハム・リンカーン以来,黒人にとって最高の大統領だった。」などと吐けり。

CNN’,July 31, 2024付け
Donald Trump falsely suggests Kamala Harris ‘happened to turn Black’
「ドナルド・トランプ,カマラ・ハリスが『突然 黒人になった』と虚偽の主張」
の見出し記事を 以下,拙訳・転載します。

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ドナルド・トランプ前大統領は水曜日(731日),2024年の大統領選で民主党のライバルであるカマラ・ハリス副大統領が数年前に「突然 黒人になった。」と虚偽の主張をし(falsely claimed),「突然,彼女はアイデンティティを変えた」と述べた。

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トランプのこの発言は,シカゴで行われた黒人ジャーナリストの集会で,ハリスを「DEI採用(DEI hire)」と評する連邦議会の共和党議員たちに同意するかどうかをインタビュアーが尋ねた際になされた。トランプはハリス氏の出自に疑問を呈して応じた。(*DEI hireDiversity(多様性),Equity(公平性),Inclusion(包括性))

「彼女は常にインド系で,インド系であることを宣伝していただけだった。数年前,彼女が突然 黒人になったときまで,私は彼女が黒人だとは知らなかった。そして今,彼女は黒人として知られたいと思っている。だから,彼女がインド人なのか黒人なのか私にはわからない。」と元大統領は語った。
「私はどちらも尊敬しているが,彼女は明らかにそうではない。なぜなら,彼女はずっとインド人だったのに,突然方向転換して,黒人になったからだ。」と,彼は全米黒人ジャーナリスト協会(the National Association of Black Journalists)の大会で語った。「誰かがそのことも調べるべきだと思う」

ハリスは水曜日遅く,ヒューストンで開かれたシグマ・ガンマ・ロー女子学生クラブの集会で,前大統領の発言を「いつものショー,分裂と無礼(the divisiveness and the disrespect)。」と評した。
「米国民はもっと良い扱いを受けるに値するとだけ言わせて。」とハリスは述べた。

トランプの発言は,バラク・オバマ前大統領は米国生まれではないとする誤った人種差別的な「出生地主義(birther)」陰謀説(conspiracy theory)を長年主張してきたことを含め,過去に黒人の政敵に対して行った同様の攻撃を彷彿とさせる。

ハリスの母親はインド人,父親はジャマイカ人で,二人とも米国に移民した。ハリスはカリフォルニア州オークランドで生まれ,ワシントンにある歴史的に黒人が多く通う大学,ハワード大学に通った。彼女は初の女性,初の黒人,初のアジア系米国人副大統領である。

トランプは水曜日,ABCニュースのレイチェル・スコット(Rachel Scott),セマフォー(Semafor)のカディア・ゴバ(Kadia Goba),フォックス・ニュースのハリス・フォークナー(Harris Faulkner)を含むパネルからインタビューを受けた。

スコットはインタビューの冒頭でトランプ氏にこう質問した:「あなたは,ニッキー・ヘイリーからバラク・オバマ前大統領に至るまで,あなたのライバルの一部について,彼らは米国生まれではないという虚偽の主張を押し付けてきたが,これは事実ではない。あなたは,米国市民である有色人種の女性議員4人に,出身国に帰れと言った。
あなたは黒人地方検事に対して『動物的』や『狂暴(rabid)』といった言葉を使ってきた。黒人ジャーナリストを『負け犬(loser)』と呼び,彼らの質問は『愚か(stupid)』で『人種差別的(racist)』だと言って攻撃してきた。あなたはマール・ア・ラゴ・リゾートで白人至上主義者(White supremacist)と会食した。そこで私の質問は,あなたが黒人支持者に投票を呼びかけているが,なぜそのような言葉を使った後に黒人有権者があなたを信頼すべきなのかということだ。」

トランプは闘志を燃やして(combative)こう答えた:「まず第一に,私は最初の質問でこんなにひどい言い方をされたことはなかったと思う。『こんにちは。お元気ですか?(Hello. How are you?)』とも言わないなんて。」
彼はスコットに,彼女がABCに所属しているか尋ね,同局は「フェイク・ニュース局」であり「ひどい局」だと述べた。

「私は良い気分でここに来たことを,恥ずべきことだと思っている。私はこの国の黒人人口を愛している。雇用やサウスカロライナ州のティム・スコット上院議員とのオポチュニティ・ゾーンなど,この国の黒人人口のために多くのことをしてきた。」と前大統領は語った。「私は多くのことをしてきた。そして,こう言いたい:歴史的に黒人大学は資金が尽き,完全に破綻していたが,私が彼らを救った。私は彼らに長期資金を提供したが,他の誰もそうしていなかった。」

It’s a very rude introduction. I don’t know exactly why you would do something like that,” Trump said.
「非常に失礼な紹介だ。なぜそんなことを言うのか全く分からない」とトランプ氏は語った。

スコットは,議会の一部共和党議員がハリスを「DEI採用」(多様性,公平性,包括性の頭文字を取って)と呼んだことをトランプが容認できると思うかと質問した。

I really don’t know. Could be. Could be,” he said.
「本当に分からない。そうかもしれない。そうかもしれない」と彼は言った。

ハリス氏の夫で ‘second gentlemanのダグ・エムホフ(Doug Emhoff)は水曜日,シカゴでのトランプの発言は「もともとひどい人物のさらに悪い一面(a worse version of an already horrible person)」を反映していると語った。
「侮辱(insults)やでたらめ(B.S.bullshit)は,ひどい,ひどい(it’s horrible, it’s terrible),人格の欠如を示している-が,気晴らしだ(distraction)。」と,ワシントン・ポスト紙によると,エムホフはメイン州での選挙資金集めのイベントで語った。「今回の選挙で何が懸かっている(at stake)のかということだ。」

ホワイト・ハウスの報道官カリーヌ・ジャン=ピエール(Karine Jean-Pierre)は,党大会でのトランプの発言を受けて,激しく反論し(fiery rejoinder),これらの発言を「不快(repulsive)」かつ「侮辱的(insulting)」と呼んだ。
「有色人種として,そしてこの演壇(podium)の前に立っている黒人女性として,彼が今言ったこと,皆さんが私に読み上げたことは,不快です,侮辱的だ。そして,ご存じのとおり、誰にも,その人が誰であるか,どのように認識しているかを他人に指図する権利はない。」とジャン=ピエールは水曜日の記者会見で記者団に語った。「それは誰の権利でもない。それは本人の決定だ。」

ハリス陣営は,彼女の人種的アイデンティティに関するトランプの発言に特に反応しなかったが,前大統領は「大統領在任中ずっと同じように黒人ジャーナリストに個人攻撃と侮辱を浴びせてきた。」と述べた。

「ドナルド・トランプはすでに米国を団結させることができないと証明しており,だから我々を分裂させようとしている。」とハリス陣営の広報担当者マイケル・タイラー(Michael Tyler)は声明で述べた。

トランプは水曜日のシカゴでも,NABJThe National Association of Black Journalists:全米黒人ジャーナリスト協会)のイベントのセット・アップについて繰り返し批判し,他のパネリストの声が聞き取りにくく,イベントの開始が遅れたと述べた。NABJの広報担当者はCNNに対し,技術的な問題でパネル・ディスカッションの開始が遅れたと語った。

Trump in his remarks called himself “the best president for the Black population since Abraham Lincoln,” a comment that drew audible groans from the journalists in attendance. He ignored a follow-up question about whether he was better than Lyndon B. Johnson, who signed the Civil Rights Act of 1964 and the Voting Rights Act of 1965 into law.
トランプは演説で,自らを「エイブラハム・リンカーン以来,黒人にとって最高の大統領(the best president for the Black population since Abraham Lincoln)」と呼び,出席していた記者から聞こえるほどのうめき声(audible groans)を引き出していた。彼は,1964年の公民権法(the Civil Rights Act)と1965年の投票権法(the Voting Rights Act)に署名して法律化したリンドン・B・ジョンソン(Lyndon B. Johnson)より優れているかどうかという追加質問を無視した。

「私はエイブラハム・リンカーン以来,黒人にとって最高の大統領だった。」と彼は述べた。「特に機器が動かなくて35分遅れているのに,質疑応答を始めるなんて,恥ずべきことだと思う。本当に,恥ずべきことだと思う。」

Capitol rioters/議事堂の暴徒

水曜日,スコットから2021年に米国議事堂で警察官を暴力的に攻撃した16日の暴徒(rioters)を赦免するかと尋ねられたトランプは,「もちろん(Absolutely),赦免する」と答えた。「彼らが無実なら,赦免するだろう」と同氏は述べた。

スコットは,彼らは有罪判決を受けたと対応した。

「まあ,彼らは非常に厳しい制度(tough system)によって有罪判決を受けたのだ。」 とトランプは述べた。

前大統領は,米国下院議事堂の外にある議長ロビーに通じる割れた窓から這い出そうとしていた暴徒アシュリー・バビットを射殺した議事堂警察官を批判した。また,2020年夏のブラック・ライブズ・マター抗議活動中に物的損害を引き起こした人々には 「何も起こらなかった」と不満を述べた。「彼らには何も起こらないが,あなた方はJ6January 6:国会議事堂事件)の人たちを 復讐心をもって攻撃した」 とトランプは述べた。

Vance pick/ヴァンス氏選出

トランプは,フォックス・ニュースのフォークナー記者から,副大統領候補のオハイオ州上院議員 JD・ヴァンスが 「就任初日から大統領になる準備ができている」 かどうか尋ねられたが,直接答えなかった。

「歴史的に見て,副大統領は選挙に関して何の影響も及ぼさない - 実質的に影響はない。」 とトランプは述べた。

23日は大騒ぎになる(commotion)」とハリスが副大統領候補を検討していることを指摘し,「その後,騒ぎは収まり,大統領候補選びが全てとなる。実質的に問題になったことは一度もない。」 と述べた。

「あらゆる点で傑出した副大統領がいるかもしれない。JD(ヴァンス)はそうだと思うが しかし,皆さんはそういうふうに投票しているわけではない。皆さんは大統領に投票しているのだ。」 とトランプは述べた。

(転載了)
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黒人ジャーナリストの質問に まともに答えないのは いつものことです。

このような まともな対応ができないトランプを支持する米国人とはどのような人々なのか・・・,やはり不思議です。

ジョンソン大統領による公民権法などに関しては 何も知らないのではないかと,疑ってしまいます。知っているのは 子供でも知っている,せいぜいリンカーン大統領でしょうか。彼の教養のレベルが分かります。

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