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2024年9月13日 (金)

大統領選討論会のようす

BBC’ は Sept.11,2024付けで
Who won the Harris-Trump presidential debate?
「ハリス対トランプの大統領選討論会は どちらが勝ったか?」
のタイトルで報じています。

下記,拙訳・転載します。
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ドナルド・トランプとカマラ・ハリスは火曜日の夜,フィラデルフィアで行われた大統領選討論会の舞台で初めて顔を合わせた。
二人は握手をしたが,打ち解ける(hit it off)ことはなかった。
激しい(fiery 90分間,ハリスは前大統領を個人攻撃で頻繁に動揺させ(rattled),彼のメッセージを混乱させ,この大いに期待されていた(highly-anticipated)選挙戦の熱気を高めた。

集会の参加者数(the size of his rally crowds),議事堂襲撃時の行動(his conduct during the Capitol riot),そしてその後トランプ陣営を公然と批判するようになった政権下で働いた役人たちに対するハリスの痛烈な批判は トランプを何度も劣勢に(on the back foot)追い込んだ。

この討論会のパターンの多くは,ハリスが 共和党のライバルを煽って(goading)過去の行動や発言を長々と弁護させるというものだった。トランプは喜んでそれに応じ,時折声を荒げたり首を横に振ったりした。

ハリスは移民問題に関する最初の質問で,トランプ氏の集会は啓発的(illuminating)だったので,米国人は集会に行くべきだと述べた。「人々は疲れと退屈から集会を早めに切り上げてしまう。」と彼女は述べた。
この辛辣な言葉(barb)は明らかにトランプを動揺させた(rattled)ようで,トランプはその後,本来はトランプ氏の得意分野の一つであるはずのテーマについて,自身の集会の規模を擁護し,ハリスの集会の規模を軽視する(belittling)ことに回答のほとんどを費やした。

トランプはそこから,オハイオ州スプリングフィールドの町でハイチ移民が隣人のペットを捕まえて(abducting)食べているという虚偽の(debunked)報告について長々と(riff)語り始めた。

討論会の勝敗が,どちらの候補者が自分の得意分野で最も有利に立つか,そして弱点を擁護 あるいは 回避するかで決まるとすれば,火曜の夜の討論会は副大統領に有利に傾いた(tilted in favour)。

CNNが視聴者を対象に行った世論調査では,ハリスのパフォーマンスが上回ったとされ,賭け市場でも同様の結果が出ている。
これは一時的なもの(snapshot)かもしれないが,トランプを守勢に追い込むハリスの戦略は,経済と中絶が話題になった夕方の早い段階で明らかになった。

世論調査によると,多くの米国人は,ハリスが主要メンバーであるバイデン政権のインフレと経済への対応に不満を抱いている。

しかしハリスは,トランプが提案した一律関税(across-the-board tariffs)に話題を移し,これを「トランプ売上税(sales tax)」と名付け,将来の共和党政権に向けた物議を醸している保守派独立計画「プロジェクト2025」を持ち出した。

トランプはこれまでと同様,この計画から距離を置き,自身の関税計画を擁護し,バイデン政権は大統領就任当初から関税の多くを維持してきたと指摘した。それらは正当な主張だったが,インフレや消費者物価について副大統領を厳しく攻撃する(hammering)ことはできなかった。

中絶について,トランプはこの問題への対応を弁護し,あらゆる層の米国人がロー対ウェイド(Roe v Wade)事件の妊娠中絶保護を最高裁が覆すことを望んでいると述べたが,世論調査はそれを支持していない。トランプは自分の立場を明確にするのに苦労し,回答は時折 要領を得なかった(rambling)。
一方,ハリスはこの機会を利用して、妊娠中に深刻な合併症に見舞われ,中絶を禁止している州(彼女が言うところの「トランプ中絶禁止(Trump abortion bans)」州)で中絶処置を受けることができなかった家族への,熱烈で個人的な訴えをおこなった。
「これは米国の女性に対する侮辱(insulting)だ。」と彼女は結論づけた。
これは,彼女がトランプより2桁の優位に​​立っている分野における,慎重に調整されたメッセージだった。

夜が更けるにつれ,ハリスはトランプを何度も攻撃や辛辣な言葉(barbs)で守勢に追い込み,トランプはそれを無視することもできたが,対処しなければならないと感じていたようだ。

ある時点で,ハリスは,2019年の大統領選で敗北した選挙運動中に採用し,その後放棄したオイル・シェール水圧破砕法(oil shale fracking)などのリベラルな立場について質問された。ハリスは引き続き意図的に問い詰め,裕福な父親から援助を受けていないと述べて回答を終えた。

またしても,元大統領は餌に食いついた。副大統領の考え方の変化(明らかに弱点)を攻撃する代わりに,彼は,父親から受け取った「ごくわずかな(tiny fraction)」お金について話すことを始めた。

ハリスのもう一つの弱点であるアフガニスタン撤退について,副大統領はトランプとタリバン当局者との交渉と彼らのキャンプ・デービッドへの招待に話題を移した。これは何度も繰り返され,非常に効果的であることが証明されたパターンだった。

共和党はすでに,ABCの司会者(moderators)デイビッド・ミューアとリンジー・デイビスがハリスに好意的(favouritism)だったと不満を述べている。両氏はトランプの主張に何度も反論し,事実確認(fact-checked assertions)を行った。

しかし,結局,その夜の話題となったのは,ハリスが仕掛けたどんな餌でも食いつくトランプの反応と,熱意だった。
そして,それは両候補の顔に表れた。対立候補が話しているときはいつでも,ハリスはわざと当惑(bemusement)や信じられない(incredulity)といった表情を浮かべた。一方,トランプはたいていしかめっ面をしていた(scowled)。

これまでハリス陣営は,ハリスが次の討論会に同意するかどうかについては口を閉ざしていた(coy。今回の討論会が終わった直後,彼らは11月までに第2回大統領討論会を開くよう呼びかけた。
これだけでも,民主党が火曜の夜の討論会がいかにハリスとって有利だったと考えているかがわかるはずだ。

(転載了)
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CNN はこの討論会での トランプの発した虚偽に関し,次のように報じています。
「ドナルド・トランプ前大統領は火曜日の大統領選討論会で30件以上の虚偽の主張をした。これはジョー・バイデン大統領との6月の討論会でも同様だった。
トランプは 今回も驚くほどの量と種類の虚偽の主張をしたが,その中には中絶,移民,経済などの話題に関するとんでもない嘘もあった。
ハリスはトランプよりもはるかに正確だった。CNNの調査では副大統領の虚偽の主張は1件だけだったが,誤解を招くか重要な文脈を欠く主張もいくつかあった。」

ABC司会者の「そんな事実はない」の指摘に対し,トランプは 「テレビで言っていた。」(!) と抗弁していました。
 
かつての大統領時代の彼の部下が,「トランプは 成人になってから 最後まで読んだ本は一冊もない。彼は全ての知識をテレビから得る。」と書いていましたが,間違いないようです。

おそらく 本を読まない(読まなかった)ので,会話の構文,文法が小学生レベルと判定されているのでしょう。

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