ポール・ワトソンのグリーンランド拘留,10月2日まで延長。
‘BBC’,Sept.5,2024付け
“Anti-whaling activist Paul Watson kept in Greenland jail”
「反捕鯨活動家ポール・ワトソン,グリーンランド刑務所に拘留継続」
の見出し記事を下記,拙訳・転載します。
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グリーンランドの裁判所は,反捕鯨活動家ポール・ワトソンを日本への身柄引き渡しが決定されるまで拘留しなければならないとの判決を下した。
リアリティ番組 “Whale Wars” に出演したベテラン活動家は,7月にグリーンランドの首都ヌークに船が入港した際に警察に逮捕された。
グリーンランド警察は 2012年に日本が出した逮捕状に基づいて捜査していた。逮捕状は,2010年2月に南極海で捕鯨船に損害を与え,業務を妨害し,乗組員に怪我を負わせたとして同容疑者を告発したものである。
日本当局は,捕鯨と鯨肉食は日本の文化と生活様式の一部であると主張している。しかし,環境保護団体からは厳しく批判されている。
ジーンズと白いシャツ姿のワトソン氏は,弁護団の隣に座り,数人の支援者が見守る中,通訳を介して審理を聞いていた。
「これは,世界に対して日本を非常に恥ずかしい目に遭わせたテレビ番組に対する復讐だ。」と,彼は小さな法廷で語った。
「南極海で何が起きたかは,何百時間ものビデオに記録されている。」とワトソン氏は語った。
「すべてのビデオとすべての記録を精査すれば,私は容疑を晴らすことができると思う。」
しかし,検察は被告が逃亡の恐れがあると主張し,裁判官は被告を10月2日まで拘留すべきだと結論付けた。
ポール・ワトソンはシー・シェパード自然保護協会の元代表で,2022年に同協会を離れ,キャプテン・ポール・ワトソン財団を設立した。
彼はグリーンピースの創設メンバーでもあったが,過激な戦術をめぐる意見の相違から1977年に袂を分かった。
73歳のカナダ系アメリカ人活動家は,海上で捕鯨船と対立したことで知られる物議を醸す人物だ。
ワトソン氏の船「M/Y ジョン・ポール・デジョリア(the M/Y John Paul DeJoria)」は、26人のボランティアを乗せて北太平洋へ向かっていた。7月21日、給油のためヌークに入港したとき 日本の新捕鯨船を阻止しようとしていた。
彼は逮捕され,手錠をかけられて連行され,過去7週間,地元の刑務所に拘留されている。
弁護団は,グリーンランドの高等裁判所に拘留を続ける決定に対して控訴した。
グリーンランドはデンマークの自治領であり,ヌークの裁判所が拘留審問を監督しているが,ワトソン氏の引き渡しに関する決定はコペンハーゲンのデンマーク当局が下す。
先月,日本はデンマークに対し,両国間に犯罪人引き渡し条約がないにもかかわらず,ポール・ワトソンの引き渡しを求めた。
ヌークの警察は調査を実施しており,その結果をデンマークの法務省に提出する予定で,今後数週間以内に決定が出るとみられる。
「これは重大な事件であり,真剣に検討する必要がある。ワトソン氏を身柄引き渡ししなければならない状況に至れば,彼に深刻な影響を与える。そのため,私は時間をかけて適切に対処するつもりだ。」とグリーンランドの主任検察官マリアム・カリルはBBCに語った。
弁護側の要請により,裁判官はビデオ・クリップの再生を許可した。ビデオ・クリップには,ゾディアック型(zodiac-type)スピードボートが日本船の横を航行し,悪臭爆弾を発射する様子が映っていた。
しかし,ワトソン氏の弁護士は,再生されなかった2つ目のビデオ・クリップは,当時船上に誰もいなかったことを証明していると主張している。
「船に悪臭爆弾が撃ち込まれるビデオ映像があるが,日本が主張している船員がいるはずの位置に誰もいない。」とヨナス・クリストファーセンはBBCに語った。
「誰かが負傷したという主張を裏付ける証拠はない」
リヨンに拠点を置く国際警察機関インターポールは,ワトソン氏の逮捕に関する未決の赤色通告の存在を確認した。
2012年,ポール・ワトソンはドイツでも拘束されたが,日本が身柄引き渡しを求めていることを知り,国を離れた。
外務省の溝渕将史報道官補佐はBBCに対し,日本はまだデンマーク当局から何の反応も受け取っていないと語った。
「関係国や関係機関への必要な働きかけを含め,引き続き適切な措置を講じていく。」と溝渕氏は述べた。
日本は国際捕鯨委員会を脱退し,30年ぶりに2019年に商業捕鯨を再開した。しかし,日本は調査目的だと主張して捕鯨を続けていた。
フランスのエマニュエル・マクロン大統領の事務所はデンマークに対し,ポール・ワトソン容疑者を引き渡さないよう要請しており,伝説の女優から動物愛護活動家になったブリジット・バルドーも声高に支持を表明している。
一方,ワトソン氏の釈放を求める請願書には12万筆を超える署名が集まった。
(転載了)
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ポール・ワトソンの日本への引き渡しを求める署名運動は?
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