ポール・ワトソンの今と これから-
‘FRANCE 24‘,Sept.2,2024付け
“Anti-whaling fight continues from prison, Watson says”
「ワトソン,刑務所から反捕鯨闘争が続くと語る」
の見出し記事を 下記,拙訳・転載します。
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ヌーク(AFP) - 反捕鯨活動家ポール・ワトソンは,グリーンランドの刑務所に拘留されて日本への身柄引き渡しを待っているが,動物を救う闘いを続ける妨げになってないとAFPのインタビューで語った。
「彼らが,それが我々の反対を阻むと考えるなら,私はただ船を変えただけだ。私の船は今 ヌーク刑務所だ。」と,73歳の米国系カナダ人活動家は,グリーンランドのヌーク刑務所の面会室でAFPの取材に応じ,いたずらっぽい笑みを浮かべながら(a mischievous smile crossing his face)語った。
リアリティ番組 “Whale Wars” に出演し,「シー・シェパード」や「キャプテン・ポール・ワトソン財団」(CPWF:the Captain Paul Watson Foundation)を設立したワトソンは,海上で捕鯨船と衝突する(confrontations)など過激な戦術(radical tactics)で知られている。
彼は,2010年に南極で日本の捕鯨船に損害を与えたとして,2012年に日本が発行したインターポールの逮捕状(arrest warrant)に基づき,7月にデンマーク領グリーンランドの首都ヌークで逮捕された。
同国政府は,ワトソン容疑者が捕鯨船の活動を妨害する目的で悪臭爆弾を使って日本人乗組員を負傷させたとも述べており,裁判のためにデンマークに身柄引き渡しを要請している。
ワトソン容疑者は逃亡しないよう,政府の決定が出るまで拘留されている。
2012年,別の事件でコスタリカの要請によりドイツで逮捕された。保釈され、毎日警察に出頭するよう求められたが,身柄引き渡しを逃れるためドイツを離れた。
今回,ワトソンと弁護団は,日本は彼に対して恨み(vendetta)を持っていると主張している。
「日本は捕鯨に手を出さないという例を示したいのだ。」と,厚いグレーのセーターを着たワトソンは語った。
ヌークの裁判所は,9月4日に彼の拘留を延長するかどうかを決定する予定だ。
「弁護士は,拘留を延長するつもりだと私に告げている。」
'Almost like on deck' / 「まるでデッキにいるようだ」
海を見下ろす近代的な灰色の刑務所の独房から,ワトソンは窓の外をクジラや氷山が通り過ぎるのを眺めることができる。
「まるで船のデッキにいるようだ。」と彼は言い,「今まで入った刑務所の中で一番良い。」と語った。
彼は,3歳と7歳の子供たちが恋しいことを除けば,拘留されていることをそれほど気にしていないと語った。
彼は探偵番組を見たり,たくさんの本を読んだりして時間を過ごしている - 最近はローマ教皇(popes)に関するアンソロジーをむさぼり読んだばかりだが,主に執筆に取り組んでいるという。
彼は逮捕以来ほぼ毎日彼を訪問しているシー・シェパード・フランスの代表,ラミヤ・エッセムラリ(Lamya Essemlali)に自分の文章を渡している。
世界中で10万人以上が彼の釈放を求める嘆願書に署名した。
グリーンランドの伝統的なアザラシ狩りに反対しているにもかかわらず,刑務所にいる彼の同房者は「みんな大ファンだ」と彼は語った。
「到着した時,サインをしたよ。」
彼はまた,多くの支援の手紙を受け取っており,「その多くは子供たちからのものだ。なぜなら,彼らは世界に対して非常に情熱を持っているからだ。」
「子供たちに訴えることができれば,状況は変わると思う」
フランスのエマニュエル・マクロン大統領の事務所は,動物愛護活動家(animal rights activist)となったフランスの伝説的映画スター,ブリジット・バルドーと同様に,デンマークにこの活動家を引き渡さないよう要請した。
ワトソンはフランスに2年近く住んでいる。
「デンマークは非常に困難な状況にある。」と彼は語った。
「彼らはまず人権を声高に主張しているので,私を送還することはできない。」と同氏は付け加え,日本の司法制度を「中世的」(medieval)と形容した。
「私は何もしていないし,たとえ何かしたとしても,デンマークでは(罰金)1,500クローネ(223ドル)で,懲役刑にもならない - 一方,日本は私に15年の刑を言い渡そうとしている。」
Ships at the ready / 船は準備完了
ワトソンは,捕鯨をまだ認めているアイスランド,日本,ノルウェーのいずれかの国が捕鯨を再開した場合にすぐに行動できるよう,各半球に1隻ずつ船を配備している。
「1974年,私の目標は捕鯨を根絶する(eradicate)ことだった。死ぬ前にそれを実現したいと思っている。」
彼は,自分と仲間の活動家たちは「抗議団体(protest organisation)ではない。」と主張する。
「我々は海が守られるよう保証する執行団体(enforcement organisation)だ。」と彼は言い,時折 自分に対して使われるエコテロリスト(ecoterrorist)というレッテルを否定した。
「私は積極的な(aggressive)非暴力介入をする。」
「積極的であることと非暴力であることの間に矛盾はない。つまり,私は鯨を殺そうとしている人からナイフを奪おうとするが,その人を傷つけることはない。」
「私は一線を越えないし,誰かを傷つけたこともない。」と彼は語った。
(転載了)
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犯罪の容疑者が 署名で釈放されることは 考えにくい。
さて,日本への引き渡しは?
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