最高のデニム生地は どこで作られるか。
‘GEAR PATROL’,Updated August 25, 2022 に
“Where the World’s Best Denim Is Made”
「世界最高のデニムが作られる場所」
と題する記事が掲載されていました。
下記,拙訳・転載します。
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これらのデニム工場(denim mills)では,購入できる最高級の商品に使用される最高級の生地(top-tier fabric)を生産している。
‘Levi’s 501’ は 1890年に発売され,丈夫なリベットで補強された作業用パンツは,鉄道員,木こり(lumberjacks),カウボーイなど,米国西部を築いた男たちの必需品となった。しかし,ほとんどの人が知っているように,デニムはそこで終わらなかった。ジーンズは社会階級や国籍を超えて普及した。今日では,世界中の何十億もの人々が毎日ジーンズをはいている。
多くの製品と同様に,素材(materials)と構造(construction)は最終製品の品質に大きく影響する。とはいえ,構造はかつてほど問題ではない。「ジーンズがどこで作られているかに関係なく、世界中のほとんどの工場はジーンズの裁断と縫製をかなりうまく行うことができる。」と,‘Self Edge’ の創設者 Kiya Babzaniは言う。だから,本当に良いジーンズを探しているなら,生地(fabric)に注目する価値がある- 誰が,どのように作ったのか?
かつてデニム生産の主要国だった米国は,もはや高級「セルビッジ・デニム(selvedge denim)」を生産していない;国内最後の大手工場(major mill)であった「コーン・デニム・ホワイト・オーク(Cone Denim White Oak)は,2017年末に織機(looms)を廃止した。幸いにも(silver lining),世界トップクラスの工場は,現代の技術と持続可能な方法を採用しながら,デニム発祥の地としての米国の伝統を継承し続けている。ここでは,知っておくべき4つの工場を紹介する。
Candiani Denim / カンディアーニ・デニム
イタリア,ミラノ:1938年に設立された 「カンディアーニ」は,持続可能なデニムを専門(sustainably-focused denim)とする家族経営の企業である。この工場の製品の約40% は,ロサンゼルスを拠点とするデニム・ブランドに供給されており,同社はロサンゼルスに,生地とウォッシングの革新に重点を置いた「ダウンタウン・デザイン・センター(the Downtown Design Center)という拠点を持っている。
Kaihara Denim / カイハラ・デニム
福山市:1883年,広島県で貝原助次郎が藍絣織り(indigo kasuri weaving)の会社を創業。同社は1970年に日本初のロープ染色デニム(rope-dyed denim)を開発し,瞬く間に国内最大級のデニム生産会社に成長した。カイハラ・デニムは年間4,200万mのデニムを生産しており,その大部分はストレッチ・デニムである。生産量の約4分の3は海外に販売され,Uniqlo,Gap,J.Crewなどのジーンズに使用されている。
Kurabo Denim / クラボウ・デニム
大阪:クラボウは1888年に紡績会社(spinning company)として設立されたが,岡山工場でデニム用の原糸(raw yarn)の製造を開始したのはそれからほぼ1世紀後のことだった。この転換が極めて重要となり,‘KD-8’ と呼ばれる初の日本製「セルビッジ・デニム(selvedge denim)」の道を開いた。クラボウはその後も事業を拡大し,タイ,インドネシア,ブラジルに工場を開設した。1985年には,デニムに個性と風合い(texture)を加える世界初の「ムラ糸(uneven yarn)」を開発した。
Kuroki Denim / クロキ・デニム
井原市:1950年,黒木保氏が岡山に繊維工場(textile mill)を設立し,20年以内にデニムのみを生産するようになった。同社はデニムの染色と加工にこの地域の天然軟水(naturally soft water)を使用しており,生産後は水を処理し、川(近くの農地の灌漑用水)に戻せるようにしている。クロキはまた,年間電力の10%をソーラー・パネルで生産している。
(転載了)
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私が ブルー・ジーンズを穿き始めたのは5年前の古希を過ぎてからでした。(現在 3本所有。)
但し,55年前の学生時代,オリーブ・グリーン と オフ・ホワイトのジーンズを穿いており,記憶が確かなら “Cone” のマークが メタル・ボタンに付いていました。但し,“Cone Mill” が素材だけでなく 製品を作っていたという記録を見たことはありません。
当時,ブルー・ジーンズは まだそれほど一般化しておらず,神戸の短大教授が 「ブルー・ジーンズを穿いている学生には講義を受けさせない。理由:労働者の作業着で,女子学生が穿くモノではなく,礼を失している。」 という事件(?)が新聞に載ったくらいで,過渡期だったのでしょう。
正直なところ,学生時代,1本 ブルー・ジーンズを買いましたが,経済的理由からの安価な製品で デザインが気に入らなかったので廃棄したことがありました。
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