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2024年10月27日 (日)

拡がる日本人の民主主義への不満(?)

Pew Research CenterOct.22,2024付け
Dissatisfaction with democracy is widespread in Japan ahead of snap election
「解散総選挙を前に日本では民主主義への不満が広がる」
の調査結果を以下,拙訳・転載します。

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日本の新首相,石破茂は,政権が「できるだけ早く」国民の信任投票(vote of confidence)に臨むことを意図して,1027日に解散総選挙(snap election)を行うと発表。石破氏の自由民主党(LDPLiberal Democratic Party)は70年近く継続して日本を率いてきたが,最近は数々の(slew)スキャンダルに揺れている(rocked)。

2024年15日から39日にかけてピュー研究所が1,003人の日本人成人を対象に実施したアンケート調査に基づき,総選挙を前に日本の民主主義に関する重要な事実を紹介する。この調査は,複数の自民党議員が起訴されるに至った裏金スキャンダル(slush fund scandal)の最中に実施された。

日本は,高度に発達した民主主義国の中でも,過去70年間の大半で1つの政権政党(governing party)しか持たなかったという点で独特である。自由民主党は,1955年の結党以来69年間のうち65年間,日本において政権を握ってきた。経済協力開発機構(OECD)の他のすべての加盟国(ほとんどが高度に発達した民主主義国の集まり)では,過去70年間でこれほど長期間政権を握った政党はない。

ドイツのキリスト教民主同盟(the Christian Democratic Union)や英国の保守党(the Conservative Party)など,OECD諸国で比較的長く政権を維持している政党でさえ,同じ期間に政権を握っていたのは50年未満である。

自民党は数十年にわたって政権を維持しているが,他党との連立政権をとる(rules in coalition)ことが多い。例えば,1999年以降は宗教団体を母体とする公明党(the Buddhist Komeito)との連立に大きく依存してきた。

002h_20241024162701 日本の自民党に対する好感度は2023年以降大幅に低下している。今年3月の時点で,自民党に好意的な見方をしている日本人成人はわずか30で,好意的でない見方をしている人は68だった。これは2023年からの急激な低下を示しており,この問題に関する7年間のピュー研究所の世論調査で,同党に対する最低の好感度評価となっている。 

日本の他の政党も今日,同様に不人気である(unpopular)。例えば,自民党の野党第一党である立憲民主党(CDPthe Constitutional Democratic Party)に対して好意的な見方をしている日本人成人はわずか29である。 

それでも,立憲民主党に対する見方は一貫してかなり否定的であるが,過去1年間の自民党に対する見方の低下ははるかに顕著である。

日本の成人の大半(56%)は,どの政党にも親近感を感じていない(not feel close)と答えている。これは,ピュー研究所が以前に報告したように,調査対象となった他の国でどの政党にも属さないと答えた成人の割合よりもはるかに高い。

003h_20241024162701 日本では,どの政党にも親近感を感じていない人の大多数は,特定の政党を他の政党よりも支持しているわけではない。

実際,日本の成人のうち,自民党を定常的に(on a regular basis)支持していると答えたのはわずか21%である。それでも,他のどの政党よりもはるかに支持率が高い。これに次ぐのは,野党の立憲民主党と日本維新の会(Japan Innovation Party)で,それぞれ4%である。

政党への熱意(enthusiasm)の低さは,投票率(turnout)の低さにも関係している可能性がある。ピュー研究所による以前の分析では,日本は自動投票登録制度(automatic voter registration)があるにもかかわらず,OECD諸国の中で投票率が最も低い国の一つであることがわかっている。

004h_20241024162701 日本の成人のうち,現在の自国の民主主義のあり方に満足していると答えたのはわずか3分の1程度であり,これは,2019年以来の着実な下降傾向の中で最低の数字である。
それでも,与党である自民党に好意的な意見を持つ人は,自民党に好意的でない意見を持つ人よりも民主主義にはるかに満足している(5819)。これは近年一貫して(consistently)当てはまる。

(転載了)
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こうして 他国による分析結果を見ると,危うい国,日本の感は払拭できません。

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