「かが」,南カリフォルニアにおける F-35B 運用試験終了
‘flightglobal.com’,9 November 2024付け
“F-35B flight trials conclude for Japan’s JS Kaga”
「日本の護衛艦『かが』の F-35B飛行試験終了」
の見出し記事を 下記,拙訳・転載します。
************************:
日本,米国,英国の各軍は,日本の航空母艦(aircraft carrier)「かが」(JS Kaga DDH-184)の甲板上でロッキード・マーティン(Lockheed Martin)の F-35Bジェット戦闘機の試験を完了した。
日本が「多機能駆逐艦(multi-functional destroyer)」と呼ぶこの改造ヘリコプター搭載艦(converted helicopter ship)は,9月に南カリフォルニア沖に到着し,F-35Bを使用した米国海軍(USN)との海上評価(sea evaluations)を行った。
最初の作戦((仏)sortie)は10月20日に行われ,その後 数週間にわたって飛行作戦が強化され,海上自衛隊(JMSDF)のいずも型平甲板艦(flattop ships)の2隻目の認証が行われた。
11月6日,日米の高官らが「かが」に乗り込み,3週間にわたる評価の終了を祝った。出席した関係者には,太平洋担当・米海軍第3艦隊司令官ジョン・ウェイド海軍中将や,海上自衛隊・護衛艦隊司令官 海将 伍賀祥裕などが含まれていた。
「今回の試験は,海上自衛隊が第5世代の能力を備えた F-35航空システムを取得するにあたり,今後の訓練と作戦を支援するものとなる」とウェイド氏は11月6日に述べた。「米海軍と海上自衛隊の関係はこれまで以上に強固になる。」
試験には,米海軍第23航空試験評価飛行隊(the US Navy’s Air Test and Evaluation Squadron 23)の特殊装備の F-35B短距離離陸垂直着陸(STOVL:Short Take Off and Vertical Landing)戦闘機が使用された。
出撃は米海兵隊(USMC:the US Marine Corps)と英国海軍(UK Royal Navy)のパイロットによって行われた。両軍ともすでに「かが」と同様の艦艇でこのステルス戦闘機を運用している。
海上自衛隊は「米海軍と米海兵隊の支援を受け,同護衛艦は F-35Bの訓練を完了し,F-35Bの搭載運用能力獲得に向けて一歩前進した」としている。
2023年には,米海兵隊との飛行試験が行われた英国海軍のHMSプリンス・オブ・ウェールズにも日本人乗組員が乗船した。試験には,代替のローリング垂直着陸技術(rolling vertical landing technique)や,スキージャンプを利用した(ski-jump-assisted launch),いわゆる「ビースト・モード(beast mode)」に設定された重装備の F-35Bの発進などが含まれていた。ビースト・モードでは,ジェット機の兵装搭載量(ordnance payload)が 9,980kg(22,000ポンド)に拡大される。
「かが」での飛行試験に先立ち,日本はこれまで回転翼機(rotary-wing aircraft)の搭載のみを目的とした装備だった同艦を,米国製の F-35Bジャンプ・ジェット機を搭載できるよう改修した(retrofitted)。日本は STOVL型の同機を42機発注している。
「F-35Bの運用能力をできるだけ早く獲得することで,地域の平和と安定にさらに貢献する。」と海上自衛隊は述べている。
ロッキード社は,日本初の F-35Bを2025年に納入するとしている。航空自衛隊はすでに,従来型の離着陸タイプである F-35Aを運用している。
「かが」に施された改修には,飛行甲板面積の拡大(先端の台形が矩形)や,F-35Bのプラット・アンド・ホイットニーF135-PW-600ベクトル推力エンジン(Pratt & Whitney F135-PW-600 vector-thrust engine)に耐えられるよう,着陸面を耐熱材で塗装することなどが含まれる。
「かが」の姉妹艦である「いずも」では,2021年に米海兵隊の F-35Bが同艦から離着陸するデモンストレーションを行った。同艦は現在,F-35Bの運用に備えて改修中である。
テスト・パイロットに加え,米海軍統合試験部隊の航空機整備士,飛行試験技師,飛行甲板員,ロジスティシャンも「かが」の性能試験に協力した。評価されたタスクには,垂直着艦による航空機の回収,燃料補給,艦艇の全長248メートル(814フィート)の飛行甲板からの短距離離陸発進などが含まれていた。
米海軍は,海上自衛隊の能力拡大に加え,このテストは米軍と自衛隊の相互運用性の向上に役立ち,「日米同盟の抑止力(deterrence)と対応力(response capabilities)を強化し,インド太平洋地域の安全保障環境を強化した。」と述べている。
(転載了)
******************
あとは 自衛隊パイロットの訓練です。
今後 「かが」の一般名称は 「ヘリコプター搭載護衛艦」から どう変わるのでしょうか?
「空母」の命名には抵抗があって 無理でしょうね。
「今回の試験は,海上自衛隊が第5世代の能力を備えた F-35航空システムを取得するにあたり,今後の訓練と作戦を支援するものとなる」とウェイド氏は11月6日に述べた。「米海軍と海上自衛隊の関係はこれまで以上に強固になる。」
試験には,米海軍第23航空試験評価飛行隊(the US Navy’s Air Test and Evaluation Squadron 23)の特殊装備の F-35B短距離離陸垂直着陸(STOVL:Short Take Off and Vertical Landing)戦闘機が使用された。
出撃は米海兵隊(USMC:the US Marine Corps)と英国海軍(UK Royal Navy)のパイロットによって行われた。両軍ともすでに「かが」と同様の艦艇でこのステルス戦闘機を運用している。
海上自衛隊は「米海軍と米海兵隊の支援を受け,同護衛艦は F-35Bの訓練を完了し,F-35Bの搭載運用能力獲得に向けて一歩前進した」としている。
2023年には,米海兵隊との飛行試験が行われた英国海軍のHMSプリンス・オブ・ウェールズにも日本人乗組員が乗船した。試験には,代替のローリング垂直着陸技術(rolling vertical landing technique)や,スキージャンプを利用した(ski-jump-assisted launch),いわゆる「ビースト・モード(beast mode)」に設定された重装備の F-35Bの発進などが含まれていた。ビースト・モードでは,ジェット機の兵装搭載量(ordnance payload)が 9,980kg(22,000ポンド)に拡大される。
「かが」での飛行試験に先立ち,日本はこれまで回転翼機(rotary-wing aircraft)の搭載のみを目的とした装備だった同艦を,米国製の F-35Bジャンプ・ジェット機を搭載できるよう改修した(retrofitted)。日本は STOVL型の同機を42機発注している。
「F-35Bの運用能力をできるだけ早く獲得することで,地域の平和と安定にさらに貢献する。」と海上自衛隊は述べている。
ロッキード社は,日本初の F-35Bを2025年に納入するとしている。航空自衛隊はすでに,従来型の離着陸タイプである F-35Aを運用している。
「かが」に施された改修には,飛行甲板面積の拡大(先端の台形が矩形)や,F-35Bのプラット・アンド・ホイットニーF135-PW-600ベクトル推力エンジン(Pratt & Whitney F135-PW-600 vector-thrust engine)に耐えられるよう,着陸面を耐熱材で塗装することなどが含まれる。
「かが」の姉妹艦である「いずも」では,2021年に米海兵隊の F-35Bが同艦から離着陸するデモンストレーションを行った。同艦は現在,F-35Bの運用に備えて改修中である。
テスト・パイロットに加え,米海軍統合試験部隊の航空機整備士,飛行試験技師,飛行甲板員,ロジスティシャンも「かが」の性能試験に協力した。評価されたタスクには,垂直着艦による航空機の回収,燃料補給,艦艇の全長248メートル(814フィート)の飛行甲板からの短距離離陸発進などが含まれていた。
米海軍は,海上自衛隊の能力拡大に加え,このテストは米軍と自衛隊の相互運用性の向上に役立ち,「日米同盟の抑止力(deterrence)と対応力(response capabilities)を強化し,インド太平洋地域の安全保障環境を強化した。」と述べている。
(転載了)
******************
あとは 自衛隊パイロットの訓練です。
今後 「かが」の一般名称は 「ヘリコプター搭載護衛艦」から どう変わるのでしょうか?
「空母」の命名には抵抗があって 無理でしょうね。
| 固定リンク | 0
「ニュース」カテゴリの記事
- 米軍オスプレイ,墜落寸前事故で 再度 飛行停止(2024.12.12)
コメント